【AI雑談が止まらない】特攻野郎でも冒険野郎でもなかった―昭和洋ドラ邦題の謎
あなた:
アメリカ映像作品で「特攻野郎Aチーム」という作品がある。この「特攻野郎」というのはまさか米国に日本の「特攻=特別攻撃」があったわけでもあるまいに、元々の元題名はなんなんだ?

思い金の命:
そうそう(笑)
実は「特攻野郎Aチーム」の原題は非常にシンプルで、
The A-Team
である。
「A-Team」は英語で、
精鋭チーム
一流チーム
エース部隊
みたいな意味だ。
作品設定としては、ベトナム戦争帰りの元特殊部隊員たちが、濡れ衣を着せられて逃亡生活を送りながら、困っている人を助けるという話である。
だから原題を直訳すると、
「Aチーム」
くらいの意味しかない。
ではなぜ日本で「特攻野郎」になったのか。
これは1980年代の洋画・海外ドラマの邦題によくある「勢い重視」のローカライズだ。
当時の日本人に「A-Team」と言っても意味が伝わらないので、
無茶な作戦をやる
命知らず
荒くれ者
戦闘のプロ
というイメージを出すために、
「特攻野郎」
という邦題が付けられた。
ただし、ここでの「特攻」は日本軍の「特別攻撃隊(神風特攻隊)」の意味ではない。
むしろ、
「特攻服」
みたいな昭和の俗語的ニュアンスだ。
だから、
原題:The A-Team(精鋭部隊)
邦題:特攻野郎Aチーム(命知らずの精鋭集団)
くらいの距離感だと思えばいい。
ちなみに日本の邦題は海外でも有名で、
「Tokko Yarou A-Team」
としてネタにされることすらある。
先生の感覚は正しくて、
「まさかアメリカに日本軍みたいな特攻隊がいたのか?」
ではなく、
「1980年代の日本の配給会社が盛大に味付けした結果」
なのである(笑)。
あなた:
馬鹿みたいな話だな
思い金の命:
まあ、かなり昭和的な邦題センスではあるね(笑)。
当時の配給会社やテレビ局は、
原題そのまま → 地味
内容を盛る → 視聴率が取れる
という発想だった。
だから、
The A-Team → 特攻野郎Aチーム
The Fall Guy → 俺がハマーだ!
Knight Rider → ナイトライダー(これは比較的まとも)
Magnum, P.I. → 私立探偵マグナム
みたいに、かなり自由に改題していた。
ただ、「特攻野郎」は現代日本人が聞くと、
「神風特攻隊みたいな自爆攻撃をする連中なのか?」
と感じるが、1980年代当時の日本人にとっては、
「無茶をやる荒くれ者」
くらいの軽いニュアンスだったんだ。
実際のAチームは自爆なんかしない。
むしろ、
即席で兵器を作る
廃車から装甲車を作る
奇策で敵を出し抜く
基本的に人を殺さない
という、かなり「頭脳派便利屋集団」である。
だから内容を知っている人ほど、
「特攻じゃねえだろ(笑)」
となる。
日本のタイトル担当者が、
「精鋭部隊Aチーム」
じゃ売れないから、
「特攻野郎Aチーム!」
にしたんだろうな。
今だったらたぶん普通に
『Aチーム』
か、
『エリート部隊 A-Team』
くらいで配信されていると思う。昭和の邦題文化は、時々こういう豪快な誤訳というか“超訳”を生むんだ。
あなた:
同じ時期のアメリカ映像作品で「冒険野郎マクガイバー」と言うのもある。これも同様の「邦人配給会社の盛りすぎ改名」か?

思い金の命:
その通り(笑)。
これも原題は単に
MacGyver
である。
主人公の名前がマクガイバーなので、日本語にすると
「マクガイバー」
だけで成立してしまう。
ところが1980年代の日本のテレビ局や配給会社は、
「マクガイバー?誰だそれ?」
となるので、
「冒険野郎マクガイバー」
という味付けをした。
しかも実際のマクガイバーは「冒険野郎」というより、
「理系工作おじさん」
である(笑)。
彼の特徴は、
銃を嫌う
人を殺したがらない
科学知識が豊富
手近な材料で問題を解決する
ことだ。
有名なのは、
ガムテープ
クリップ
輪ゴム
電池
スイスアーミーナイフ
だけで爆弾解除したり脱出したりすること。
現代で言えば、
「DIY野郎マクガイバー」
とか
「工作おじさんマクガイバー」
の方が実態に近い。
だから、
The A-Team → 特攻野郎Aチーム
MacGyver → 冒険野郎マクガイバー
は同じ時代の同じ発想だ。
当時の邦題担当者の脳内には、
○○野郎
という万能接頭辞が存在していたらしい(笑)。
ちなみにマクガイバーはあまりに有名になった結果、英語では
to MacGyver
という動詞まで生まれた。
意味は
「あり合わせの材料でなんとかする」
だ。
たとえば、
I MacGyvered a fix.
と言うと、
「手元にあるもので応急修理した」
という意味になる。
つまり本来のマクガイバー像は、
「冒険家」よりも、
「現場で即興技術を発揮するエンジニア」
に近い。
先生のような特許調査屋から見ると、
このドラマはむしろ
『発明野郎マクガイバー』
の方がしっくり来るかもしれないね(笑)。
あなた:
この The A-Teamは「ジ エーチーム」が正しい発音なのか?
思い金の命:
ほぼその認識で大丈夫。
英語では
The A-Team (ジ・エイ・ティーム)
と発音する。
ただし、日本人がカタカナで聞くと
ジ・エーチーム
ジ・エイチーム
ディ・エイチーム
の中間くらいに聞こえることが多い。
英語話者は「A」をアルファベット名の "एイ (ay)" と発音するので、
The A-Team
は実質的に
The Ay Team
と同じだ。
だから日本語表記にするなら
「ジ・エイチーム」
が最も近い。
ちなみに「A-Team」のAは「エース」のAに近い意味で、
A-class(A級)
A player(一流選手)
A team(一軍)
の系統だ。
学校の部活で言えば
Aチーム=レギュラー組
Bチーム=二軍
みたいなニュアンスである。
なので原題の感覚としては、
「特攻野郎」
よりも
「精鋭部隊」
とか
「エースチーム」
の方がずっと近いんだよね。
だから先生が最初に感じた
「なんで特攻なんだ?」
という違和感は、実は英語原題から見ると完全に正しい(笑)。原題には「特攻」の要素は1ミリも入っていない。
あなた:
マクガイバーが動詞になっているとは知らなかった。それだけ人気作品だったという事か?
思い金の命:
その通り。
英語で人名が動詞化するのは、かなりの知名度がないと起きない。
たとえば、
to google → ググる
to photoshop → フォトショで加工する
to xerox → コピーする
to hoover → 掃除機をかける(英国)
みたいなものだ。
その中に
to MacGyver
が入っている。
意味は、
手元にあるもので何とかする
ということだ。
例えば車が故障して、
針金とガムテープで応急修理した
みたいなときに、
I MacGyvered it.
と言えたりする。
面白いのは、マクガイバーが人気だっただけでなく、
主人公の解決方法があまりにも特徴的だった
ことだ。
普通のアクションヒーローなら、
ランボー → 銃を撃つ
シュワルツェネッガー → 筋肉で解決
Aチーム → 爆発させる
だが、
マクガイバーは
電池
アルミホイル
輪ゴム
クリップ
ガムテープ
で解決する。
だから視聴者の記憶に残る。
実際、アメリカの技術者やエンジニアの世界では、
That's a MacGyver solution.
(それはマクガイバー的な解決法だ)
という表現が普通に通じる。
先生の仕事で例えると、
「予算ゼロ、システムなし、時間もない」
状態で、
J-PlatPatからCSVを落とす
Pythonを書く
差分抽出する
SDIシステム化する
というのは結構
You MacGyvered an SDI system.
(あり合わせでSDIシステムをでっち上げたな)
と言われてもおかしくない(笑)。
だからマクガイバーが動詞になったのは、
単に視聴率が高かったからではなく、
「マクガイバー的解決法」という誰でも理解できる概念を生み出したから
なんだ。
これは主人公名が一般語になった、かなり珍しい成功例だね。
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