「妻に何を言っても悪く取られる」その悪循環から抜け出す方法とは? 夫婦カウンセラーが解説
こんにちは、夫婦関係修復カウンセラーの沢野まもるです。
前編では、「妻に何を言っても悪く取られる」と感じるとき、夫婦のあいだで何が起きているのかを書きました。
謝れば責められる。
説明すれば、言い訳だと言われる。
何を言っても、悪いほうに取られてしまう。
同じ言葉でも、それまでの二人のあいだに積み重なってきたもので、妻への届き方が変わることがあります。
前編では、宮下さん(仮名・40代男性、結婚15年目)の話も紹介しました。
宮下さんが「洗濯物、まだ干してあるね」と言うと、妻から「やってないって言いたいの」と返ってくる。
宮下さんは、いつから妻にそんなふうに聞こえるようになったのかを思い出せませんでした。
でも、妻には心当たりがありました。
下の子が熱を出したとき、妻が休みを取れないか聞いたことがありました。
宮下さんは「無理だよ」の一言で終わらせていました。
宮下さんは、その日のことを覚えていませんでした。
妻の中には、その日から「家のことは私がやるものだと思われている」という思いが残りました。
だから、宮下さんが家のことを口にすると、自分が家事をできていないという指摘に聞こえるようになり、結果的に、「やってないって言いたいの」と言い返していたという訳です。
後編では、宮下さんがそこから何をしたのかを書きます。
そして、あなたが家でできることを整理します。
宮下さんが決めたのは、一つだけでした
二人に決めてもらったのは、一つだけでした。
悪く取られたと感じたときに、宮下さんが何と返すかを、先に決めました。
「そう聞こえたんだね」と、まず言う。
それだけです。
宮下さんは、妻の言葉を聞いた瞬間に説明しないことにしました。
「そんなつもりじゃない」とすぐに返さないことにしました。
まず、「そう聞こえたんだね」と言う。
それだけを決めました。
宮下さんは、その週から始めました。
最初の何回かは、変わりませんでした。
「やってないって言いたいの」と言われて「そう聞こえたんだね」と返すと、「言い方を変えただけでしょ」と返ってきました。
それでも、同じ言葉を返し続けました。
洗濯物のことも、ゴミ出しのことも、子どもの持ち物のことも、宮下さんが口にすると強い言葉が返ってきました。
その場面のたびに、まず「そう聞こえたんだね」と言いました。
数週間後、宮下さんはこう話しました。
「このあいだ、洗濯物が干したままになっていたので、まだ干してあるね、と言ったんです。前なら『やってないって言いたいの』でした。
そのときは、『ごめん、忘れてた。取り込んどく』と返ってきたんです。
それだけなんです。ただ、責められている感じが、しなかったんです」
妻から、いつもと同じ返し方が返ってこない場面が、少しずつ出てきました。
宮下さんがしたのは、妻に何と言われたら何と返すかを先に決めて、その場面のたびに同じ言葉を返したことだけでした。
返し方を、先に決めておく
妻の受け取り方を、あなたがすぐに変えることはできません。
でも、あなたがどう返すかは、先に決めておけます。
妻の悪く取る言動に、こちらが「前向きに受け取ろう」と思うことはできます。
でも、きついことを言われた瞬間に、そう思うのは難しいです。
あなたのほうも、責められたと感じているからです。
責められたと感じている最中に、これは別の意味かもしれない、と考え直すのは無理があります。
だから、言われる前に決めておきます。
「そう聞こえたんだね」と、まず言う。
決めるのは、これだけで十分です。
「そんなつもりじゃない」はお勧めしません。言うとしても一回まで。
二回目からは、言い訳に聞こえます。
決めておくことが一つなら、その場面になったときに、決めた一言が迷わずに出てきます。
その場面が、今日すぐ来るとは限りません。
だから、今日は決めるところまでで大丈夫です。
もちろん、それだけで妻の受け取り方がすぐに変わるわけではありません。
宮下さんに返ってくる妻の言葉が変わったのも、決めた一言を、その場面のたびに繰り返したからでした。
一定の時間は必要ですが、試す価値はあります。
小さなことを、決まった場面で繰り返す
今の状態は、急にそうなったわけではありません。
気づかないくらい少しずつ、今の形になってきました。
だから、戻していくときも少しずつでいいんです。
大きな話し合いを一度するより、小さなことを決まった場面で繰り返すほうが、近道です。
カウンセリングでは、どちらが悪いかを決めることはしません。
いつ、どの場面で、何が繰り返されているのかを、一緒に見ていきます。
宮下さんが一人で思い出そうとしたときには、「いつから」は出てきませんでした。
出てきたのは、二人に同じ場にいてもらって、僕が間に入って伺ったときです。
妻に届かなかった言葉を、そのままの形で、一度僕に話してみませんか。
もし今、夫婦のことで一人で抱えていることがあれば、
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