小一の壁を越えるまで(HSCな娘との1年で気づいたこと)
「小一の壁」って、入学前はどこか遠い言葉のように感じていました。けれど実際に娘が小学校へ通い始めてみると、その壁は想像よりもずっとリアルで、そして親子で一緒に登っていくものなんだと気づきました。
小さな体の中の大きな緊張
うちの娘は、慎重で朝が苦手。責任感が強く、リーダーシップもある一方で、人に気をつかいすぎて疲れてしまうタイプです。
年長の頃から心因性頻尿と夜尿症が始まり、入学の春は「ちゃんと通えるかな…」という不安でいっぱいでした。
心配だったのは、トイレの頻度と、新しい友達との関係。娘は騒がしい環境が苦手で、入学当初は「クラスがうるさい!」「もうほんと疲れる!」と愚痴が止まらない日や、家で爆発してしまう日もありました。
さらに、宿題のスイッチもなかなか入らず、机に向かうまでに毎日ひと苦労。
私は「どうすれば娘が少しでも学校を楽しめるだろう」と、模索の連続でした。
朝の支度は“タイマー作戦”で
自分から動けるようにまず取り組んだのは、朝のバタバタ対策。「食事を終える時間」「着替えを終える時間」「トイレを済ませ、靴下をはく時間」と、いくつかのタイマーを設定しました。
音が鳴るたびに“次にやること”が自然とわかるようにして、自分で流れをつかめるようにしたんです。
最初は「またタイマー鳴ったよ〜」とブーブー言っていた娘も、しばらくすると“音が教えてくれる安心感”を感じていたようでした。
朝の声かけが減ったことで、親の私も少し余裕を持てるようになりました。
担任の先生と連携して、安心できる環境づくり
娘にとって何より大事だったのは、学校で「安心できる場所」をつくることでした。そこで、担任の先生に連絡帳を通して娘のことを細かくお伝えしました。
大きな音や声が苦手なこと(→耳栓の使用を許可してもらうことになりました)、周囲の刺激で集中できないため、前の席が望ましいこと、トイレに行きやすいような配慮をお願いしたいこと。
さらにスクールカウンセラーさんともつながり、必要なときに娘の話を聞いてもらえるようにしました。先生方の理解と連携のおかげで、娘の表情が少しずつ落ち着いていったのを覚えています。「先生に話せば大丈夫」と思えるようになったことが、娘の大きな自信につながりました。
宿題は「やる気の波」を尊重して柔軟に
宿題に関しては、「やる時間を決めても集中しない」という日が続きました。そこで、思いきって“休憩を前提にする”スタイルに変えてみました。おやつ休憩を入れてもいいし、「ここまでやったら休憩」と自分で区切りを決める。終わったらタブレットを見てOK、疲れた日は先にタブレットで休憩してもいい。そんなふうに“自分で選べる余地”を作ったら、少しずつ宿題へのハードルが下がっていきました。
特に苦手な漢字は、私が隣に座って同じ文字を書くようにしました。私が先に書き終わっては娘のモチベーションが落ちてしまうので、私は1文字書いては娘の字を褒めるという褒め褒め作戦で対応しました。
「ママと一緒にやってる」という安心感があったのか、気づけばスラスラと書けるようになっていました。
「小一の壁」は親の心の壁だった
振り返ると、娘が学校生活に慣れていくスピードよりも、私が“心配を手放すスピード”のほうがずっと遅かった気がします。
だからこそ、娘のための工夫は、結果的に私自身を落ち着かせる時間でもありました。
「先生と連携すること」「できるだけ具体的に準備しておくこと」そして何より、「親が自分を追い詰めないこと」。
それが、我が家なりの“小一の壁”の乗り越え方でした。
同じように不安を抱えている方へ
これから入学を迎える保護者さんへ伝えたいのは、子どもが安心して飛び込めるように、親が先に地ならしをしておくことの大切さです。そして、どんなに準備してもうまくいかない日も必ずあるということ。そんな日は「今日はこれで十分」と、自分にも優しくしてあげてください。
小一の壁は、子どもだけでなく、親の成長のステップでもあります。あの春の不安な気持ちも、いまではかけがえのない宝物です。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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