複雑性の時代を生き抜くには
なにか、ビジネス関連の記事でも書くと思いました?
そんなの書けるわけないじゃないですか!
パンの話に決まってるでしょ、パンの話に!
(気を取り直して)
先週末は久しぶりにシンプルなバゲットを作ってみた。

さまざまな種類のパンがある中で、ハード系のパンは難易度が高い部類に入る。
素材自体は小麦粉と水、塩にイーストといたってシンプルなのに、いやシンプルがゆえにごまかしが効かないということかな。
成形の際に生地の表面をしっかり張らしておけば、焼成でしっかりクープ(3本ある切れ目のことね)が開いてふくらんでくれる。
なんて書いてあるのでその通りしっかりやってるつもりなのに、どうもうまく開いてくれない。やってるのに。
実際のところ、パン生地をこね上げた時の温度が高すぎるとダメ、発酵が足りなかったり逆に発酵させすぎててもダメ、オーブンの温度が低すぎてもダメ、スチームが弱くてもダメ。いいバゲットを焼くための条件はけっこう多いのだ。
そう、バゲット作りは複雑性のかたまりなんです。どれかひとつ欠けてもうまくいかない。
家庭用のオーブンには限界があってそもそもハード系のパンには不向きと言われているけれど、いろんな工夫と努力でパン屋さんに負けないような立派なバゲットを作っている方もたくさんいらっしゃる。
私のようにいろんな種類のパンを気まぐれで作るより、バゲット特化で作り続けて、今日の反省を明日に活かし、今日より少しでもいいバゲットを、と地道な努力を積み重ねないと難しいんだろう。
家庭でもかっこいいバゲットが焼ける、ってのはあこがれだけどね。それと同じくらい、多様なパンが焼けるのも楽しいと思うのです。
甘いの甘くないの、ふわふわなのもっちりなの、丸いの細長いの、大きいの小さいの。
ぜんぶ”なんちゃって”でもいい。それが、商売としてパンを作っているのではない、家庭でのパン作りの醍醐味のひとつでもあるよね。作っている行為自体が楽しくて、それなりにおいしく食べられればいいんだから。
複雑性の時代を生き抜くには、ひとつのことにこだわりすぎて周りのことが見えなくなるより、それくらいの寛容さをもって物事に取り組む姿勢が必要。
ごめん、人生訓に紐づけようとしてみたけど、無理筋だったね。
おとなしくパン作っときます。
