「リーマンショック10年目の衝撃」後編 読後まとめ
<以下の記事からの続きです>
後編はリーマン・ショックをきっかけに中央銀行の役割が拡大したことの説明から入ります。
米国の中央銀行(=Fed)は、商業銀行を監督する機関です。
それがリーマン・ショック以降はノンバンクや投資銀行などの救済や、欧州をはじめとする米国外の金融機関の救済(ドルの供給)も担うようになります。
本書前編~中編でみたように、国内外の金融機関は複雑にからみあっており、うっかりどこかを潰すとレポ取引やCP発行の阻害につながり得るためです。
こうしてFedを代表とする各国の中央銀行が大量の公的資金を投入(金融緩和)することでリーマン・ショックが終息します。
一方で、市場にあふれたマネーが高リスク金融商品の取引を活発化させました。
それらの取引はレバレッジをかけて行われます。
元本が少額のため、リーマン・ショックのような信用不安の連鎖に化ける可能性も否定できません。
また各国政府の負債が急速に増加したことも問題です。
例えば中国ではリーマンショック後の8年間で、政府負債が1.66倍に増加しました。
長期金利が上昇すると利払いが増えて、財政運営が難しくなるかもしれません。
本書後編では、日本の財政状況にも言及しています。
私は忘れていたのですが、異次元緩和は当初(2013年に)、期間2年で年物価上昇率2%を達成するべく始まりました。
知ってのとおり未達だったのですが、それからずっと金融緩和を続けています。
日銀が大量の国債を買い続け、政府の財政赤字の垂れ流しが当たり前になりました。
2024年末には国債残高が1105兆円になるそうです。
こうした状況から本書は、もはやデフレ対策ではなく放漫財政の埋め合わせのために政府・日銀が金融緩和を続けていると締めくくっています。
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