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ぱれっと通信#324「Matt」

2019年3月27日の課題本は

『Matt ~マット~』
 岩城けい 作
 集英社 2018年

です。#299の『Masato』の続編です。

「日本から移住してはや5年。父と二人、オーストラリアに暮らす安藤真人は、現地の名門校、ワトソン・カレッジの10年生(16歳)になった。
Matt(マット・A)として学校に馴染み、演劇に打ち込み、言語の壁も異文化での混乱も、乗り越えられるように思えた。そこに、同じMattを名乗る転校生、マシュー・ウッドフォード(マット・W)がやってくる。
転校生のマット・Wは、ことあるごとに真人を挑発し、憎しみをぶつけてくる。
「人殺し! おれのじいさん、ジャップに人生台無しにされたんだ! 」。
第二次世界大戦、日本とオーストラリアの、負の歴史。
目をそむけてはならない事実に、真人――マット・A――は、自らの“アイデンティティ"と向き合う。」(版元ドットコムより)

いろいろと思いも寄らない歴史的背景が描かれていて、少し気が重くなる部分もあります。過去の日本人に対する憎悪を一身に受けなければならなくなった真人。知らないだけで罪になるなんて・・・。でも、目を背けることはできないし、マット・wにもどうしようもない感情の流れがあるのでしょう。それをお互いうまく収めるには、陳腐ですが対話しかないのかなぁという気がします。

「俯瞰的に見ると回り回って、誰もが加害者であり被害者である」
という感想があります。我が身を振り返ってしまいました。読書会で出た感想に、ハッとさせられることも多いです。

裏面Tさん、「穏やかな老後生活を送っているはずのおじいちゃんが、表現の仕方はそれぞれ異なるが、過去の戦争で傷つき、今でもその傷跡を抱えているのを自分たちに伝える姿を、2人の孫は決して忘れることはない」と書いてあります。真人が異文化に飛び込まなければ知り得なかったかもしれません。

この作品、男子高校生が主人公のさわやかな青春物語だけではなく、様々な問題を描写しています。読み応えのある1冊です。

続編の『M』では大学生に


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