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うたげ。

夏の夜のお楽しみ
さあさ、どうぞこちらへ

薄桃色の衣を持ち上げる
奥へ案内され観たものは

神々しいほど
輝いた灯りの中
女官たちが舞い踊り

解けそうな
帯を引きずり歩く

湯殿前で腰ひもに
手をかけ立ち往生

すぐさま
走り寄る遣い跪く

渡り板をすすみ
香を焚く匂いに咽ながら

腰を下ろせば
ひとりまたひとり
すりよる柔らかい肌

煙管片手に
微睡み過ごす

どのくらい
たったのだろう
今夜はこのぐらいにしよう

立ち上がると

多くの従者が後につく
目を細めた入口いた男が
近寄り声を潜める


旦那、まだ早いです
一杯どうですかね

言葉さすほうへ見やると
豪華な食事が並ぶ

少しならいいか

軽く食事してから
帰宅しよう

大きく長いテーブル
敷き詰められるように
さらに料理が運ばれる

あれよあれよという間
多くの従者が席を埋め
口々に媚びへつらう

さっぱり
わからぬまま
手を付けた食事の味さえ
覚えがない

少し酔ったのかもしれない

帰ってやすもう

立ち上がると
そこは城のバルコニー

多くの民から歓声があがる

どうしたんだ

戸惑いで
気が動転していた

どうなさいましたか?

いえ、何でもありません

怪訝な顔で
こちらを見てる


意を決して話してみた
少しやすみたいのですが


旦那、いけませんねぇ
そりゃあダメです

いい思いなさったでしょ?

え?

ここでは皇族へ輿入れするのは
男子と決まってますから
諦めてください

そのつもりでしたでしょ?
帰れませんよ
妃は着替えに準備がかかってます


いや、まて
そもそも祭りの夜の散歩道
そんな馬鹿な

そうだ夢だ夢をみてるのか?
酔ってるのかもしれない
落ち着こう

まてよ?
タイムトラベルしたのか?
何時代?こんな時代は無い
そうか未来?未来なのか?

皇族?このボクが?
いや、このまま元に戻るまで
ちやほやされるのもいいな

どうせ目が覚めたら
元通り
そうに違いない


旦那、旦那、
しっかりしてくださいよ
代金支払ってください


え?
ん?何の代金?


飲んだ代金頂きにきました
さあ、40250円


え?た、高い
そんな現実的な値段じゃないし
夢か?夢?


払えないんですか?
警察呼びますよ?


酷く酔ってるんだ
どうも意味が通じないぞ


しばらくして
目を覚ます


おじいさん
いい加減にしてください
お金も無いのに
どうして
飲み歩くんですか

孫も困ってますよ


ん?!
まて、孫?
そのうえ、おじいさんって・・

しかもなんだここ
警察署?


そうか夢だ
まだ夢をみてるんだな

へへへおもしれえ
まったく覚めない夢か


おじいさん
いい加減、目を覚ましてください
おじいさん?
お、おじいさん!


え?
心臓マッサージ?

多くの医療スタッフに囲まれ
心停止した

家族らしき人々の鳴き声
葬儀の様子


おかしいぞ
おかしいよなぁ
ボクにはハッキリ意識もある

それにどうも変だ
祭りの帰り道だったはず


祭り?
はて、なんの祭りだったのか
思い出せない


どこから散歩にでたのだろう?




通夜の宴はまだ続く





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伊藤ぱこ 読了ありがとうございます 世界の片隅にいるキミに届くよう ボクの想いが次から次へと伝播していくこと願う 昨年のサポートは書籍と寄付に使用しています 心から感謝いたします たくさんのサポートありがとうございました