見出し画像

4つ。

数字の4が好きだ
9も同じくらい好きだ

ボクが
保護されていた
施設では
親がいない子や
親がネグレクトだったり
親に虐待されてたり

世間では
捨てられた子供と
認知されている

ボクらの仲間には
「4つ」と呼ばれる
子たちもいた

同和問題に詳しい人なら
わかると思う

被差別集団の地域から
「誰が親なのかという
問題を抱えた子たち」が来てた

4つとは差別用語だ
穢多、非人(えた、ひにん)という
賤民(せんみん)と云われた
特に穢多は、
かわた・長吏(ちょうり)と呼ばれた
江戸の身分制度の中での呼び名だ

なぜ、4つと呼ばれるか
4つ足の牛や馬の死体を
処理していたから

不可触民という扱い
被抑圧者・被差別民の人々は
「部落」と呼ばれる場所で
暮らし始める

現代に至るまでに
その「部落」を解体するため
(地域の治安を改善するため)
その同じ場所に
市営住宅などを何棟も並べ立て
その住人を住まわせ管理した

それまでは
「部落」なる場所に
何かの犯人などが逃げ込むと
警察なども手入れしようがない
町になっていて危険な場所という
認知のされ方だった

いまも名古屋市で
その場所は当然ある
おじいちゃま世代は
よく知っていて
その周辺のマンションや戸建てを
買おうとする若者に
やめたほうがいいと
忠告をする

地の人は良く知ってて
その場所、地域に
店などを立てない

地域の治安の悪さは
今も変わらないし
人柄も「怖い」
人がたくさんいる

ボクは最初は
「そんな差別をしたらダメだ」と
考えていたが

差別したくなくても
恐ろしくて近寄れないことで
差別的になってしまう

ある本を買い求めるため
近所の本屋に問い合わせたら

その地域の本屋にあると
情報をもらった

場所が悪いから
新たに注文しようと
おじいちゃまは言ったが

叔母さまへの
誕生日プレゼントなので
そういうわけにいかない

おじいちゃまと一緒に行くと
スーパーや安い洋服店の並ぶ
商店街のような車の通らない
道の奥に本屋がある

辿り着くまでに
たくさんの人がぶつかって
歩いてくる

車椅子を見下し
「いてーなー」
「こんなとこくんな」
などなど捨て台詞

おかしなファッションの人が
仮想かと思えるような
スタイルでボクに体当たり
する感じでむかってくる

「どけどけ」
怖くて怖くて泣きそうだ
タトゥーや入れ墨

ヤンキー映画か
ヤクザ映画でしか
見ないようなヘアスタイル

歩きながら
唾を吐き靴を引きずりながら
肩で風を切る

おじいちゃまは
何度も「恐れ入ります」と
小声で言いながら
ボクの車椅子を通してもらう

どの店舗も大声に文句
大きな笑い声

小さな子が泣いていると
「黙れクソガキ!」と
怒鳴る大人たち

この世の状況じゃない
恐ろしさ

あぁ
差別してはいけないが
怖くて恐ろしくて
「皆さん一緒に」と
声をかけることは
できそうもない

何より特徴的だったのは
町が異様な臭い

煙草の煙い臭いが
最初に鼻をつき
酸っぱいような厳しい臭い

同じ市内とは思えないほど
町の地面にゴミが落ちている

ボクは茫然と眺めた
おじいちゃまがその時
「4つ」の話をしてくれた

そこではじめて
施設にいた子たちの中に
4つと呼ばれる
子たちがいた意味が
理解できたというか
腑に落ちた

この地域は昔から代々受け継がれ
その子孫が暮らしていることも

土地が安いため
他府県からの入居や
海外の人の入居が多い

他府県から来た
日本人の人々はやがて
様子のおかしさに気づき

そこを売りに出し
よそへ行く
その繰り返しなのである


ボクは真剣に考える
こういう負の連鎖を
どうにか断ち切れないのか

生涯、彼らは4つと呼ばれ
続けなきゃならないのか?

確かにガラは悪い
しかし未来に向かい
教育はできないものなのか

新しい命が増えてゆく中で
そんな差別を消滅できないのか

社会の問題に取り組む
大人たちに
もっと話を聞きたいと感じた

★上記名刺記事が自己紹介です★フォロー返しません★フォロー気軽に自由に外してください★コメント返信ほぼしないです★コメント削除する場合あります★複数紹介記事への掲載お断り★スマホもパソコンも保護者らに時間制限で借りるのでフォローしても読み切れません






いいなと思ったら応援しよう!

伊藤ぱこ 読了ありがとうございます 世界の片隅にいるキミに届くよう ボクの想いが次から次へと伝播していくこと願う 昨年のサポートは書籍と寄付に使用しています 心から感謝いたします たくさんのサポートありがとうございました