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オタク絵とミッフィー、色数制限の美学

ユリイカのあらゐけいいち特集を読んでいたら、あらゐけいいちのイラストとミッフィーの配色の類似点について述べられた文章があり、興味深かった。

オタクスタンダード絵について考えるために『日常』における白い背景とあらゐけいいちのキャラクターデザインをめぐって

塚田 優

過去にミッフィーの作者でありグラフィックデザイナーであるディック・ブルーナについて、あらゐけいいちが言及したことがあったらしい。

ディック・ブルーナといえば「ブルーナカラー」と呼ばれる6色の組み合わせが有名だと思う。ブルーナは絵本の中でその6色 + 黒と白色しか使わない。赤なら同じ赤だし、黒なら同じ黒を利用する。あらゐけいいちは恐らく、その影響を受けていて、キャラクター(雨宮さん) の頭髪と服を同じ青でカラーリングしていたりするようだった。

私もイラスト制作で色を決める時は同様に、近似する色を同じ色でまとめる手法を用いている。色数が増えると画面の整理が難しくてイラストをまとめるのが大変になる、という実務的な理由から少ない色で絵を描きはじめたのだけれど、他方であらゐけいいち氏は、普遍性的なディフォルメが効いた世界観が好きだから少ない色数を利用しているらしい。

確かに、さっきは「実務的な理由で書き始めた」と書いたけど、単に楽をするためだけの技法だったら、彩度が近い色をそのまま使用すればよいだけなので、わざわざ同色にまとめるという判断をしている時点で、私も何かしらの美学的な判断を元にこのような配色法を利用をしているんだと思う。

また、私はブルーナカラーというよりもドット絵やビデオゲームの文脈から色数を絞る発想を取り入れたので、あらゐけいいちに関してもゲームの話題になるのかと思いきや、ミッフィーの話題が飛び出してきたのが意外だった。

ドット絵 / ピクセルアートはゲーム制作に利用されてきたことから、技術的制約によって色数が制限されてきた背景があり、今でも意識的に色数を絞った作品が投稿されているジャンルだ。

個人的には、技術の進歩でほぼ無限の色数を使えるようになっても、あえて4色だけで絵を描いてみるような試みが意欲的に行われて面白いと思う。実際、ドット絵を描くときは絵を描くというより配色のパズルゲームを行っているような独特の感覚がある。

めちゃくちゃ話が逸れるが、ロッテルダムにあるらしいブルーナ本人の手形がシュールでかわいい。

おわり

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