開拓民の伝言【虹色創作部】
ここ一帯の広大な土地には、かつてすすきが一面に広がっていたと伝えられています。秋になると黄金色に輝き、そよぐ風が心を奪い、訪れる人々の目を奪うほどだったそうです。
しかし、今となっては地面はコンクリートで覆われ、ビルが立ち並び、多くの人々が行き交う街となりました。かつてここにすすきが群生していたことなど、忘れ去られてしまったのでしょうか。
北海道は、明治時代に本格的な開拓が進められた土地です。人々は荒れ地を切り拓き、生活の基盤を築いていきました。その過程で、すすきは刈り取られ、姿を消していきました。それでも、農具も満足に準備できなかった時代、金色に光輝くすすきと、開拓の記憶を後世に伝えようという意思は残されていました。
この土地の名前は「すすきの」といいます。現在では日本有数の歓楽街として広く知られていますが、その名前には、約150年前の開拓民が残した「そこに確かに在ったもの」が今なお伝えられています。彼らの開拓で苦労し、ここに美しいすすきが群生していた記憶は、輝くネオンの光を通じて、今もなお、この地に息づいているのです。
虹色創作部様の企画に参加させて頂きます。
なお、「すすきの」の由来については諸説あります。
