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【エッセイ】恋する女は嫌いだ【アマノ文筆クラブ】


こちらのお題でエッセイを書きたいと思います。
よろしくお願いします🙇


「恋する女」というより「恋する自分」が嫌いだ。

ただいま半世紀生きてきた自分は、恋からすっかり縁遠くなり、少しでもあの甘酸っぱい記憶を感じたくて創作に盛り込んだりすることもあるのだが…。

若い頃の私の恋は、一言でいうと「痛い」だった。

「恋は盲目」とはよく言ったもので、好きになると恋愛フィルターが幾重にも立ち塞がり、相手がそれはもう極上のイケメンに見えてしまうのである。

20代の若かりし頃、街で豊◯悦司に似た男性に声をかけられ、カフェでお茶をして、また会う約束をしたことがある。

その人から「良かったらお友だちとも会いたいな」と言われて、嬉々として友人を誘い、2回目のお茶をしたところ、帰り際に友人から

「英語教材の勧誘やないか!!
 あと、どこか豊◯悦司やねん。
 島◯紳助やないか!!」

と言われて、私は鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしたと思う。

そんなはずはない!!と思い、私の想い人がいるという会社にアポ無しで行ったところ、英語教材を売る会社に島◯紳助似の人が、困惑した表情で出迎えてくれた。

「今、英語を学ぶほどのお金も時間もなくて…」

とかなんとか言うと、向こうも「あぁ…ご丁寧にどうも」と、少しだけ口角を上げた笑いを向けて「ちょっと他のお客様対応中なので…」と、スマートに店外へと出された。

恥ずかしさと同じくらい、私は驚いていた。

どう思い返しても、私は豊◯悦司似の男性とお茶をしていたはずなのに…。

英語を学ぶことで世界が広がり、私の人生は輝かしいものになる!と熱を帯びた会話をしたはずなのに…。

その日そこにいたのは、少し困惑しながらも、スマートに私を店外へと追い出す島◯紳助似の男性だったのだ!⁠

同一人物と思えなかった…。

悶々とする私に、友人が「豊◯悦司と写真撮ってきたで(笑)」と言って写真を渡された。

満面の笑みを浮かべた友人2人に挟まれて、島◯紳助似の男性が写っていた。

友人に「あんたの将来、心配やわ…」と言われ、激しく同感した。

その後も何度か「恋は盲目」事件が起きたものの、最終的には「一緒に遊ぶの楽しい〜!」って遊んでた人と付き合って、結婚した。

友人たちにも「あの人は大丈夫!……ほんまええ人と出会えて良かったな…。」と言われた時に、ああ、私の目は正常になったんやな…としみじみと実感するのであった。

おしまい。

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