【2026春アニメ】個性大爆発!新作目白押しクールを振り返る
7月に入り全国的に真夏日・猛暑日を記録している今日この頃ではありますが……私はまだ春アニメの総括ができていない!!ということで、前回に引き続き、2026年春クールに視聴した作品の中から印象に残った5つをピックアップして紹介します。
ビッグタイトルの続編祭りだった冬アニメと比較すると、新作が多かった春アニメ。もちろん全部は追いきれませんでしたが、それぞれ個性が光っていて面白かったです!
個人的な推しポイントとともに紹介していきますので、ぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです。それでは、いってみましょう〜!
『日本三國』
【原作】松木いっか(小学館「マンガワン」連載)
【監督】寺澤和晃
【制作】スタジオカフカ
【キャスト】小野賢章、福山潤 ほか
松木いっか先生の同名漫画が原作。舞台は核大戦、天災、悪政を経た革命により文明が崩壊し、三つの国に分かれた近未来の日本。三国が覇権を争う中で、しがない地方役人だった三角青輝が「日本再統一」を目指し、持ち前の知略でし上がっていく物語です。
この作品はとにかく尖ってる!!良くも悪くもなので、正直好みは分かれると思いますが「こんなの見たことない!」の連続で本当に面白かったです。
全編通して印象に残ったのは、演出の部分。馬の足音や風の音など、効果音を文字で表現しているシーンが多々あり…漫画とアニメのハイブリットという感じで新鮮でした。
聖夷との最終決戦シーンはセリフがほぼなく、しっとりした洋楽にあわせて敵軍が壊滅していきますが、反対に軽快な音楽にのせて首がポンポン吹っ飛ぶシーンも。足元に転がってきた生首が靴にチューする描写もあって、製作陣の類まれなるセンスを感じました。
現代よりもずっと先の日本が舞台なので、その設定を活かした小ネタや戦法が出てくるのも面白いところ。試験を受けるために長蛇の列に並ぶ中で、ユニバの待ち時間と比較するシーンは、この設定ならではだなと思いました。
某無双ゲームを7作目くらいまでやっていた影響で、三国志が好きだったというのものめり込んだ理由のひとつ。大河ドラマや時代劇などの歴史モノが好き、新しい映像体験をしたいという方は、ぜひ。(刺激の強いシーンも多いのでご注意ください)
『あかね噺』
【原作】末永裕樹・馬上鷹将(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
【監督】渡辺 歩
【制作】ゼクシズ
【キャスト】永瀬アンナ、高橋李依、江口拓也 ほか
末永裕樹(原作)・馬上鷹将(作画)先生による同名漫画が原作。落語家の父親を持つ少女・朱音が、最高位「真打」になるべく噺家として奮闘する物語です。
繊細な光の表現や噺の面白さなど魅力はたくさんあるのですが、この作品はとにかくキャスト陣のお芝居がすごい…!!アニメということを忘れて噺に没頭してしまうほど、臨場感ある落語を楽しめます。
主人公の朱音を演じるのは、21歳にして数々の作品の主役を演じている天才声優・永瀬アンナさん。「tv asahi animation」の公式YouTubeチャンネルで公開中の稽古映像からも、その実力の高さがうかがえます。
落語監修を務める林家木久彦さんから「教えた人より上手くやるのはやめてください」と言われるほどの凄さなのですが、稽古映像を見ていると心の底からお芝居が好きなんだろうなと伝わってきて……永瀬さんが朱音と重なって見えるのは、そういった部分も大きいのかなと思いました。
そして驚いたのは、朱音のライバル・阿良川魁生を演じた塩野瑛久さん!なんとオーディションで役を掴み取ったとのことで……声優初挑戦にして天才落語家の役を演じるのは、相当プレッシャーがあったと思います。
正直なところ、アニメをよく見ている方であればパッと聴いて「この方、声優が本業じゃないな?」とわかると思います。が、映像で音響監督さんがおっしゃっているとおり、声になんとも言えない色気がありまして……
美男子で色気のある芝居が得意な魁生にぴったり。加えてご本人もとてつもなく美しいので、顔が出てきてもむしろプラスになると言いますか……ものすごくポテンシャルを感じるキャスティングだなと思いました。
ほかにもさまざまなキャラクターが出てきて、どの落語も噺も聴き応えのあるものばかり。スポ根要素が強く、落語が全くわからないという方でも十分楽しめると思いますので、ぜひ。
『とんがり帽子のアトリエ』
【原作】白浜鴎(講談社「モーニング・ツー」連載)
【監督】渡辺歩
【制作】BUG FILMS
【キャスト】本村玲奈、花江夏樹 ほか
白浜鴎先生の同名漫画が原作。小さな村の少女・ココが、魔法使いの青年・キーフリーと出会い、魔法の世界へ足を踏み入れていく物語です。
魔法=限られた人だけが持つ特殊能力として描かれることが多い中、この作品は「魔法陣の描き方さえ学べば誰でも使える」という設定。『葬送のフリーレン』の「冒険の終わりから始まる物語」のような、新しい切り口からの世界観を楽しめます。
そんなところも魅力ではありますが、この作品のイチオシポイントは圧倒的な作画!!全てのシーンをポストカードにしてほしいと思うくらい美しくて……アニメというより、動くアートです。
「なんだこの美しい絵は」と思って原作の画像を見たら、もはや絵画でびっくり仰天。ミュシャの絵を彷彿とさせる繊細な線や光の表現に思わず見惚れてしまいました。(OPが凄すぎて何回も見返している……)
こんな感じで1話目から話題沸騰でしたが、特にアニメファンがざわついたのが第5話。キーフリー先生VSドラゴンのシーンは、エグすぎて震えました……。
見たことのない美麗作画すぎて、1回目「…?」2回目「…!?」3回目「えええぇぇ!!?」と何回も見返した5話。このシーンを作るのにどれだけの時間と労力がかかっているのか……こんなに素晴らしい映像を作ってくださって、見せてくださって本当にありがとうございます!!という気持ちになりましたね。
ココの周りが見えていない行動にモヤっとしたり、キーフリー先生が若干ロリコンっぽく見えたり……個人的に「うーん…」と思ってハマれなかったところはあるものの、この超作画は本当に唯一無二です。
ものすごく微妙な終わり方でしたが、2期があるということで安心。これから敵対勢力である「つばあり帽」が関わってくると、より面白くなってきそうなので、続編に期待したいと思います!
『霧尾ファンクラブ』
【原作】地球のお魚ぽんちゃん(リュエルコミックス/実業之日本社 刊)
【監督】外山草
【制作】サテライト
【キャスト】稗田寧々、若山詩音 ほか
地球のお魚ぽんちゃん先生の同名漫画が原作。とある高校に通う三好藍美と染谷波が、想いを寄せるクラスメイト・霧尾賢への止まらない妄想を繰り広げる物語で、2025年にはドラマ化もされています。
実は春アニメの視聴予定リストには入っておらず、『氷の城壁』の直後に放送ということでたまたま目にした作品。しかし、1話のあまりに暴走した推し活と斜め上すぎるシュールなギャグについていけず「3話ぐらいまで見て切ろうかな……」と考えていました。
……が、一心同体だと思っていた2人が2話のラストで「どうして波に嘘をついてしまったんだろう」「どうして藍美ちゃんに本当のこと言ってしまったんだろう」とつぶやいたところから「お?」と。もしや何か隠しごとをしている??と気になって見続けたところ「えーーー!!!」という展開が待っており、結果どハマりしてしまいました。
ネタバレしない程度に少しお伝えすると、波には霧尾とは別に好きな人がいます。一方の藍美は霧尾に想いを寄せていますが、単に顔や性格に惹かれているのではなく、そこにはもっと深い理由が……。
そのほかにも、最初から顔が描かれずミステリアスな霧尾くんの本性が明らかになったり、2人を取り巻くキャラクターたちの個性が出てきたりと、次々と新要素が。最初に「うーん…」と思っていたシュールなギャグやセリフにもきちんと意味があったんだとわかると、一気に愛おしさがあふれ出てきました。(ちなみに私はなぜか藍美&波の限界オタクをしている星羅がお気に入りですw)
最初に「何を見せられているんだ…こんなので尺使うのか?」と思っていた「涙なめなめソング」も、後に大事な役割を果たすもの。人生すべてを捧げたいと思うほどの推しがいる方にとっては、共感できるセリフも多いかもしれません。
個人的には春クールで一番衝撃を受けた作品。もし私と同じような理由で途中離脱してしまった方は、ぜひ最後まで見届けてください!
『淡島百景』
【原作】志村貴子 (太田出版)
【監督】浅香守生
【制作】マッドハウス
【キャスト】中林新夏、大地 葉 ほか
志村貴子先生による同名漫画が原作。舞台に立つことを夢みる少女たちが全国から集まる「淡島歌劇学校」を舞台に、憧れや友情、恋、嫉妬などさまざまな想いが交錯する物語です。
1つの学校を軸にあらゆる時代の話が描かれるため、登場人物がものすごく多いのが特徴。時代・人物別のオムニバス形式で展開されるので、正直誰がどの時代に何をした人なのかわからなくなります。(公式サイトに相関図があるのでご安心ください笑)
🔹第12話「相関図」を公開🔹
— TVアニメ「淡島百景」公式 (@awajima_anime) June 26, 2026
相関図を片手に、ぜひ第1話から
見返してみてください!
新たな発見があるはずです🔎
🔹第12話あらすじ&相関図https://t.co/uKccGHInbz
TVアニメ「#淡島百景」好評配信中✨ pic.twitter.com/6yPOK56NT2
「じゃあ短編集なのか〜」と思われるかもしれませんが、この作品のすごいところは「すべてが繋がっている」ところ。モブだと思われていたキャラクターにまでしっかりとエピソードがあり、時代を超えてきちんとリンクしていることがわかったときの衝撃が半端なかったです。
個人的にこの構造は親子三代の物語を描く2021年の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』と少し似ているなと。「あ、そんなんあったような…」といった小さな設定やセリフすべてが繋がっていて、志村先生の作品やキャラクターへの愛と、あれだけの伏線と人物を管理して結びつける技にただただ脱帽でした。
そしてもうひとつ好きなのが、人間の闇が高解像度で描かれていること。私は長年クラシック・バレエをやっていましたが、習い事レベルでも「あの子ばっかり褒められてる」「なんであの子がこの役?」といった嫉妬はありました。
「淡島歌劇学校」は「淡島歌劇団」のスターを育てるための養成所。劇中にも出てきますが、仲良しこよしで上に上がれるほど甘くなく、他人を蹴落とすくらいの気持ちでいないと生き残れない世界です。
周りはみんな10代の少女たち……大人のように割り切れるわけもなく、嫉妬が限界レベルにまで達すると「いじめ」に発展してしまうことも。本作では「伊吹桂子」という人物が悪役として描かれますが、彼女もまた苦悩を抱えていること、そして自分が犯した罪が後に呪いとなる様子があまりにリアルで、胸が痛みました。
アニメを見ているはずなのに、小説を読んでいるような不思議な気持ちになる作品。闇の部分も描かれますが、最後はものすごく綺麗な終わり方をしますし、きっと心に深く響くと思うので、ぜひ見ていただきたいです。
ビュッフェのような3ヶ月

圧倒的作画や演出でぶん殴ってくるものから、じわじわと心に染み込んでいくようなヒューマンドラマまで……なんだかビュッフェで和・洋・中・スイーツ全部食べ尽くしてお腹いっぱいになった気分になりました。(笑)
春クールはショートアニメなども含めると約90作品あったとか……毎回思いますが、日本のアニメ市場すごくね?と驚愕しております。
今回紹介した以外にも『氷の城壁』『ガンバレ!中村くん!!』『左ききのエレン』『キルアオ』『スノウボールアース』『春夏秋冬代行者 春の舞』『黄泉のツガイ』など注目作目白押しだった3ヶ月。すでに夏アニメがスタートしてますが、果たして全部履修できるのはいつになるんでしょうかね……(遠い目)
どれも素晴らしいクオリティの作品ばかりなのに「多すぎて選べない〜」なんて言えているのは本当に贅沢なことだなと。そんな作品を世に生み出してくださっている人たちに、利益がしっかり還元されることを祈るばかりです……!!
みなさんが印象に残った2026年春アニメは何でしたか?よろしければぜひ、コメント欄で教えてくださいね!
ちなみにいつも記事を書かせていただいている「アニメ!アニメ!」さんに『日本三國』『あかね噺』『霧尾ファンクラブ』のレビューが掲載されています。より推しポイントを噛み砕いた記事になっているので、よろしければぜひご覧ください(^^)
それでは。
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