舞台感想 宝塚歌劇 月組全国ツアー公演 花の業平 PHOEBIX RISING
月組全国ツアー公演を観てまいりました。
ことごとく抽選に外れ、このままでは全国ツアーを観ることはできないんじゃないかと怯えていたのですが、珍しく友の会がお友達になってくれました。ぴあで購入できたチケットも含めて4公演連続観劇。
福岡の地で、ちなつ様祭ぢゃ。
いや~ 楽しい福岡遠征でした。
楽しい旅行記は改めて書くとして、舞台感想だけを書いてみます。
芝居もショーも死角なし!
どちらも濃密に仕上がっておりました。
いやー、素晴らしい。
まずはお芝居。
スカステの映像では観た記憶がありますが、生で観るのは初めてです。
柴田先生の作品を大野先生が演出。
演技指導に彩吹真央さん、振付助手に鶴美舞夕さんのお名前があります。
OGさんのお名前がスタッフにあると嬉しいのよね。
全国ツアーにこの演目を選んだのは、「応天の門」の業平と高子と基経が揃っているから……?
「応天の門」の業平様の色気や高子の美しさをじっくり観たいファンサの演目? もう、大正解の演目ですよ。
私は漫画は結構好きです。
「応天の門」も面白いのですけれど、昔流行った超訳百人一首「うた恋い。」って漫画も好きなんですよ。
百人一首の詠み手の恋愛模様を想像して描いている漫画でおもしろいのです。(あくまで作者の想像ですけれど……)
業平と高子だけではなく、定家と式子内親王なんかも登場するなかなか面白い漫画です。
ちなみに、百人一首の業平の歌は
「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」
ですが、業平がこの歌を詠んだのは、すでに后となった高子の前だったようです。
この歌を高子の前ですました顔で詠めるようになった業平。
そうなるまでに二人は色々な恋愛を経験してきたのでしょう。
でも激しく燃え上がった若き日の二人の恋……それを濃厚な物語にしたのがこの「花の業平」って感じですね。
なんといっても歌詞が良い~ 曲も良い~
やっぱ、歌の良い作品は見ていて感情が高ぶる~
物語はシンプルなラブストーリーですけれど、心の内や気持ちの変化や高ぶりがちゃんとわかるので唐突感がなくて腑に落ちます。
貴族社会と庶民社会にメリハリがあるので、物語の流れ的にも飽きがこなくて上手い構成ですよね。
そして、日本舞踊的な型というのかな? 演者のポーズの美しさが最高。
特に、落ち込んで酒を飲む業平とか、追手が迫る業平の別邸の二人とか、追手に踏み込まれて高子からすらりと刀を抜くとか、歌舞伎の見せ場的なポーズの美しさ。さすが!柴田作品!って思います。
まあ、単純に比較しちゃダメなんですけれど、「110年の恋のうた」の動きとかに比べるとね、その重厚さがまるで違うっていうかね。
同じ大野先生の演出なのにね、こうも違う印象を受けるのはやはり作品そのものが原因かなあ~なんて感じたりするんですよ。
まあ、芝居とショーの違いはあるとはいえ……
そして「残り香」って曲ですよ~
権力には無関心だった業平が力を欲するまでに思いつめる切実な歌。
「おまえのいない五条第~♪」
この曲~
愛ちゃんがディナーショーで歌っていて、もうこれ大好きで~という話をしていたと思うのだけど、この流れでこの歌、この歌詞、もう最高!
それを切々と歌い上げるちなつ様……ひゃあ~最高~
私、最初の日思わず拍手しちゃって……静けさの中でパチパチっ……
あ、ごめんなさ……拍手しないんだ……
でもね、芝居って拍手がない方が物語的には良いのかもしれませんわね。
ストーリーを邪魔しないから……
この作品、斎宮の恬子内親王を業平が訪ねるシーンがあるんですね。
花妃舞音ちゃんの「いやいや」ってかわいい駄々を業平は拒否れないわな~なんて罪な男……
そして、高子と恬子内親王が穏やかに挨拶を交わすシーンもある。
同じ男を愛し、同じように自由を取り上げられた同志のような挨拶もなかなかのシーンですねえ~
数々の女と浮名を流した色男と、結局天皇の母にまで上り詰める女の若き日の一瞬の恋、まさに草の葉の露のような儚く、それでいて激しい恋。
それを、こうも美しく描くのはさすが柴田先生だな~
なんかさ、これを観ていて思いましたね。
きっと、上田久美子先生は柴田先生を研究しつくして「桜嵐記」を書いたな~ ああ、良い後継者になれるはずだったのに~ おしいな~
ウエクミさんのことはメセナで見守っているけれど、違う世界に飛んで行ってしまいそうだ……私にはついて行けない……ただ、見守るだけ。
残念だな~
ちなみに、伊勢物語ってタイトルは、業平が伊勢の斎宮である恬子内親王を一夜の契りで孕ませてしまうという大・大・大・スキャンダルから「伊勢」ってついたって話を聞いたことがあるんだけど。
本当か嘘か知らんけど……
ま、とにかく、愛すべき罪な色男は、ちなつ様にめちゃくちゃ似合っていました。
高子の着物を抱きしめた慟哭は、私の好きな宝塚慟哭シーンの一位に浮上しましたよ~
ま、とにかく素晴らしかったです。
満足、満足!

ショーは元々好きなショーの上、人数少なくなっているのにパワーアップしているように感じるほど熱い!
本当に体感時間が短い!
でも、今回のポンポン程大活躍したグッズはないわ。
本公演の宝塚と東京で使って、全ツでも使えるのだもの!
こんなでっかいポンポンどうするのよ!って最初思っていたけれどこれだけ使えば元とったって感じ!
全ツの良席の回は客席降りでジェンヌさんに接することができたし、
3階席の時は振り回しているだけでも舞台から見えているんじゃないかなって思うことができたし、
ポンポンを振るシャカシャカという音が凄くてファンの愛を感じるなあ~
舞台と客席の一体感もあって、本当にあっというまに終わっちゃう~
本当に楽しかった~
芝居、ショー通して全ツで卒業する一輝翔琉君への愛が感じられて、ぐっときちゃいました。
華のある子だから残念だけど、新しく進みたい道を見つけたのかもしれないし、卒業後の人生が明るいものでありますようにと祈るばかりです。
月組って今凄く良い状態なのじゃないかしら。
団結力というか、一体感というか、そういう統一感が強くてちなつ様を中心にすごくまとまっている感じがするんですよね。
おだちんの逞しさ、ぱるくんの安定感、あみちゃんのキラキラ感。
ちなつさんを支えるスターさんが三者三様の味を持っていてとっても魅力的です。脇を固めるスターさんも安定していますよね。
珠李ちゃんはトップになってから一層美しくなって歌もお上手になっておられる。みちるちゃんは、何をやらせても上手い上、唯一無二な「らしさ」があって目を奪われる。
若手のバウチームも素晴らしかったし、次のガイズ&ドールズが楽しみで仕方がないな~
福岡は観劇の合間を駆使して、色々楽しんだので観劇旅行記もそのうちあげようと思っています。
ちなつさんの色気と長い脚とパワーと統率力に酔いしれた三日間でした。
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