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読書感想文 蒼海館の殺人

ネタバレ、あらすじありの読書感想文です。

あらすじ

高校生の葛城は頭のきれる探偵で田所はその助手をしていた。しかしとある事件の中で葛城は探偵に存在意義を感じられずやる気を失った。それから葛城は学校へ来なくなる。心配した田所が友達の三谷と一緒に葛城の様子を見に行くと、葛城の実家は宮殿のようなお屋敷だった。
葛城家には、政治家の父健治朗、学者の母璃々江、警察官の兄正、モデルの姉ミチル、祖母ノブ子、弁護士の叔父広臣、叔母の由美、従弟の夏雄と執事北里がおり、葛城の祖父惣太郎の四十九日の法要が終わったところだった。彼らの他には招かれた雑誌記者坂口、夏雄の家庭教師黒田、後から惣太郎の主治医梓月も来た。台風で村から出られなくなった田所と三谷は泊めてもらうことになるが。
病死だと思われていた祖父惣太郎は殺人だったと夏雄が言い出す。
そして、激しい雨の夜正が殺される。
そして、坂口も殺され、黒田が行方不明になる。
台風が迫り激しい雨が降り、村の人々も葛城の実家に避難する。陸の孤島となった蒼海館。孤立した蒼海館に水が迫って来る。
やる気を取り戻した葛城は、家族に話を聞きながら推理をまとめていく。
館の一階が水で満ち、二階に非難する村人と家族たちの前で葛城は犯人を暴き、増水する水から皆を守れるのか?

感想

以前この方の「透明人間は密室に潜む」を読んだのですが、発想がユニークで面白かったです。それは短編集でしたが、こちらはけっこう長編です。
しかしスピーディに物語が展開していくので読みやすいです。
読者の予測を次々に裏切りながら進む展開は、本格ミステリーといったところですね。
真犯人がうまく人を操り、操られた人自身操られていることに気づかず動いてしまう。その結果、殺人事件にかかわる様々な事象が様々な人間によって引き起こされているので、糸が絡んだ様に見えるのです。
それを葛城がときほぐして結論に導いていくので、冷静に考えれば「こんなに上手くいく?」という部分も様々にあります。しかし、真犯人が他にも罠を仕掛けていて、上手く作動した罠だけで物語が成立したと語ることでそれなりに納得させられてしまうところはなかなか上手いと思いました。
犯人は、やはり意外な人物で騙されました。

私もミステリー書いてみたいなあなんて思うのですが、このような素晴らしい作品を読んでしまうと、「あー、もー、絶対無理」と思ってしまって筆が進みません。
いや、面白い作品読むのも善し悪しってところでしょうか。

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