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読書感想文 隠れ蓑

ネタバレ、あらすじありの読書感想文です。

タイトル 隠れ蓑
作者   藤井邦夫
出版社  文春文庫

恥ずかしながら私は初めて読んだのですが、これは秋山久蔵という南町奉行所与力の活躍をえがくシリーズもののようで、第十弾。
ファンの方には、おなじみの登場人物がでているのだろう。私にとっては初めましての登場人物なので、慣れるまで時間がかかるかと思いきや案外すんなり馴染めてしまった。短編が4つ、連続ものの時代劇を見るような感じだと思ったら、この方脚本家さんだったのね、納得です。

あらすじ

瓜二つ
シャボン玉売りの由松が若い女に襲われる。仇だというが由松に覚えはない。聞けば瓜二つの竜吉に間違えられた模様。竜吉は偽の注文をして店から商品を騙し取る詐欺師だった。由松たちは、竜吉を探し出し若い女に仇をとらせてやる。由松達は、なんとか命を取り留めた竜吉から聞き出した情報を元に、詐欺師を一網打尽にした。

隠れ蓑
二人の若い武士が浪人に殺された。殺された武士の一人は評判が悪くその首に賞金が掛けられていた。もう一人は巻き込まれただけだと思われたが……賞金をもらいに来た浪人も殺される。真犯人がその浪人たちも殺したようだ。真相は、巻き込まれたと思われた武士の義父が自殺した娘の仇をとっていたのだった。巻き込まれた方も人に恨まれる行為をしていた自業自得というところか。

卑怯者
遊び人が殺された。同心和馬の妻百合江が周りには内緒である家に出入りしている。その家に住むのは黒田精一郎と下男だけ。殺された遊び人は黒田のつかいっ走りをしていた。出世の為に妻を上司に差し出そうとする白崎という武士がいた。その妻志乃は家を出た。百合江と志乃は友人で、黒田と志乃は昔想いあった仲だった。黒田は志乃を隠し、使いっ走りの遊び人に白崎の周辺を探らせている時に、白崎に殺されたのだった。

逃れ者
弥平次親分という元岡っ引きが出てくる。弥平治は昔捕まえた伊佐吉を見かける。伊佐吉は親方の娘を手ごめにして死なせた二人の浪人を殺した罪で追われていた。伊佐吉は甲州ですごしていたが、世話になった娘おすみが借金の証文を偽造され騙されて江戸に連れてこられたのを連れ戻そうと追ってきたのだった。久蔵は、だました者達を刑に処し、伊佐吉は江戸払いということでおすみを連れて甲州に戻った。

感想

まさに、連続ものの時代劇を見ている感じの物語。
わかりやすい勧善懲悪。江戸の町を縦横無尽に走りまわる岡っ引きやその仲間達。今、時代小説が人気だと聞くけれど文庫本なのに文字が大きくて読みやすい。つまりは、年配のファンが多いと言うことだろう。
だから物語もあまり複雑にならず、これといったどんでん返しもない。
一作目からのファンの方々は、きっと登場人物が変化し成長しているのを見ておられるから、私とは違う感想を持たれることだと思う。
多分、逃れ者の弥平次親分というのは過去作では大活躍の岡っ引きだったんじゃないだろうか?そういうのってファンはすごく嬉しいと思う。
そういう意味では読みやすくて面白い作品なのだと思うけれど、私的には単純すぎて読みごたえがなかったかな。

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