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無観客ライブ配信を観る

緊急事態宣言により宝塚歌劇は現在公演を休止している。そこで、無観客ライブ配信を実施してくれた。宝塚歌劇ロミオとジュリエット東京宝塚劇場の無観客ライブ配信を観た。ライブ配信は今まで何度も観ているが、無観客というのは今回が初めてだった。

普段は、千秋楽のライブを観ることが多いので、客席の人々を羨ましいなあ……私もたまにはチケット当たらないかなあ……と思いながら見ている。ザワザワする客席のワクワク感が画面を通しても感じられて、劇場にいる感覚を少し共有できるのだ。

だが、今日は空っぽの赤い座席が映る。それだけで、じわっと涙がでる。ジェンヌさん達は、この座席に向かって公演するのか……

愛と死が現れる。前回の配信の時、”愛ちゃんの死”がツイッターのトレンドに入ったとヅカオタのタイムラインがざわざわしたが、私も”愛ちゃんの死最高やん”とつぶやいていた。恐ろしい美しさと残酷さを感じさせる愛月さんの死は、これから始まる物語の不吉さを際立たせる。100期絶賛応援中の私にとってはきさちんの愛にも目を奪われる。

ヴェローナの街からは、物語に引き込まれ、涙する。なかなか、カメラワークが考えられていて、宝塚も配信が増えるにつれ色々な工夫をしてくれるのではないかと期待も膨らむ。

なんといっても、ジェンヌさん達が全力で演じていることに感動した。空っぽの座席の後ろにいる私たちファンを見ているかのような熱演。目線もフィナーレのウィンクも、空席に向かってではなく、その後ろのファンに向けられていた。なんてプロフェッショナルなんだ、彼女たちは!

リビングのソファで一人拍手をする私。なんて乾いた音がするのだろう。劇場でする拍手は、もっと金属的な音がする。でも、家のソファの拍手は、乾いた悲しい音がする。これは、私のファンとしてのスキルが足りないせいだ。別の部屋でテレビを見ている夫のことを気にしているのだ。ああ、情けない。プロフェッショナルなジェンヌさんに申し訳ないぞ自分!と奮い立たせるが、なぜだか自分のだす乾いた音の拍手を聞くと涙がでる。自分の拍手で泣く私。情緒不安定か?!

通常と同じ幕間の間に、夕飯の洗い物をするなどという、日常を挟み込みながらの配信鑑賞。終演後、配信をさせて頂いたことへの感謝とBパターンのメンバーへの労いの言葉などを口にするこっちゃんに、拍手を送って無観客配信鑑賞は終わった。

最後まで、私の拍手は乾いていた。乾いた拍手の音が悲しくて泣いていた。

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