怖くて逃げ込んだ家で、受け取った優しさ
そういえば野良猫はよく見かけるけれど、野良犬って最近ではもう全く見ないな、とふと思いました。
私が小さい頃から、野良犬はそんなに見かけなかったように思います。それでも私は一度だけ、小学生の頃に野良犬に関する怖い体験をしたことがあります。
それは小学5年生くらいの頃でした。
下校途中、もうすぐ家に着くというところで、黒い野良犬に遭遇したのです。なぜかその犬は私にまとわりついてきました。大きさもそこそこあったので、私は怖くなって逃げました。
すると、黒い野良犬が追いかけてきたのです。
怖くて怖くて、とにかく逃げました。
それでも犬が追いかけてくるので、私はパニックになり、普段からよく遊びに行っていた近所の家に慌てて飛び込みました。普段の私なら、絶対にしない行動です。
その家の友達のお母さんもとても驚いたようで、「どうしたの?」と聞いてくれました。
私は必死だったので、説明もぐちゃぐちゃだったと思います。それにもかかわらず、家の中に招き入れて、落ち着かせてくれました。
それから、私の怖さが収まるまで家の中にいさせてくれました。とにかく怖かった私は、受け入れてもらえたことにほっとしたのを覚えています。
帰る時も、「またあの黒い犬がいるんじゃないか」と不安になっていた私に、「大丈夫だよ」と声をかけてくれました。
とても優しい方だったなと、今でも思っています。
今ではその家との交流はもうありません。
それでも、あの時、犬が怖くてパニックを起こしていた私に親切にしてもらったことは、今でも覚えています。
今ではなかなか難しいことなのかもしれませんが、私が子どもの頃には、こうして困って逃げ込んだ時、たとえ自分の家の子どもではなくても受け入れてくれる環境があったのだな、と。
あの時に助けてもらえたことを思い返すと、今でもありがたかったなと思います。
