『スタンド・バイ・ミー』と何が違うのだろう/映画『リトル・ワンダーズ』感想
久しぶりの悪ガキ映画と呼び声高い
『リトル・ワンダーズ』。
せっかくの映画館なのに、
わたしは前半なかなか入り込めずにいた。
電線もない山奥の道をバイクで駆ける子どもたち。
リンドグレーンみたいなおてんばな世界?
と思いきや、スマホにゲームにGPS。
倉庫に侵入したり、病気のお母さんのために
むちゃくちゃな万引きしたり。
コンプラまみれの令和の大人はちょっと笑えない。
わたしは子どもが主役の映画が大好きです。
『スタンド・バイ・ミー』とか『スタンド・バイ・ミー』とか『スタンド・バイ・ミー』とか。『パンズ・ラビリンス』も好き。
『スタンド・バイ・ミー』と何が違うのだろう。
入り込めない前半にふと考えてしまった。
(奇しくもどちらもブルーベリーパイが出てくる)
なぜ入り込めない?
線路を歩かないから?
ヒルに吸い付かれないから?
リバーフェニックスが出てこないから?
(これだ!いや違う)
どちらも夏の一日の冒険譚。
翌朝いつもの町に帰ってくる。
違和感は三点
1.冒険の導入
『スタンド・バイ・ミー』は、汽車に轢かれた少年の死体(原題「The body」)の第一発見者になるという目的で少年たちが旅に出る。
『リトル・ワンダーズ』では、病気(風邪?)のお母さんのリクエストで、ブルーベリーパイをゲットするというクエストが与えらえる。
なぜか悪者一味に捕らえられ、そこから脱出できるのか?ブルーベリーパイは手に入るのか?というのがストーリー。
〇〇のためには◾️◾️が必要で、そのために✖︎✖︎しないといけなくて…という、逆わらしべ長者?のような形で危険ゾーンに入り込んでいく。なんだか無理やりだなあと思いながら、これはなんのはなしですかと思ったり思わなかったり。
途中、魔女の娘という小さな女の子が加わる。
ここから脱出クエストが始まり俄然面白くなった。
2.敵は誰?
『スタンド・バイ・ミー』では少年たちを妨害するのが町一番の不良のエース(海外ドラマ『24』のキーファー・サザーランドの若かりし頃)。死体を見つけた手柄をエースが横取りしようとするが、一番ひ弱な少年(主人公)が漢気を見せて撃退する。
エースの存在は子ども(ティーンズ)世界のシビアな一面を示している。
『リトル・ワンダーズ』では敵は魔女の一味や飲食店の店主。出てくる大人がロクデモない奴ばかり。子どもVS大人の構図。
子どもたちの機転で魔女の一味を警察に売り渡し、無事に目的のお宝ゲット。ご都合主義とは言わないが、子どもらの万引きはどうオトシマエつけんの?笑
3.原題のなぞ
映画『リトル・ワンダーズ』の原題は
『RIDDLE of FIRE』(火の謎)。
この意味がずっとわからなかったが、
パンフレットを眺めていて気づいた。
子どもたちの究極の目的はゲームのパスワード。
(母親がパスワードを管理してる)
その入力画面に「FIRE GATE」とある。
つまりはパスワードを入手するための冒険だった
というわけだ。
無理やり「火=焚き火」で『スタンド・バイ・ミー』に繋げてみる。
『スタンドバイミー』に少年たちが野宿して焚き火を囲むシーンがある。ここでそれぞれの個性が出る。子ども向けテレビに夢中なガキっぽい子、軍隊に入りたいと話す軍隊オタク、将来小説家になる少年(主人公)はブルーベリーパイ大食い大会のゲロい創作話を披露する。
『リトル・ワンダーズ』でこの場面に匹敵するのが
◯◯◯のシーンだろう。
(あえて伏せます。ぜひ劇場で)
みんなひたすら可愛い可愛い❤️
総じて『スタンド・バイ・ミー』は
時代や社会性が色濃く出ていた。
仲間内で経済格差があり、冒険の終わりは
それぞれの道を行く別れの予感に満ちていた。
『リトル・ワンダーズ』はそういうの、ない。
むしろ「令和版グーニーズ」なんだとか。
(『グーニーズ』はよく覚えてないがそんな気もする)
冒険が終わり、いつもの遊びに魔女の娘が加わる。
(魔女っ娘ちゃん、この先どうすんのかなあ)
パスワードもゲットしたし、さあ一狩り行こうか。
(知らんけど)
そのゲームのメーカーが「OTOMO」というのは
監督が大友克洋氏をリスペクトしているからだそうだ。
全体的にちょっと昔っぽい色彩、凝ったバイクや
武器の小道具、キュートなキッズたち。
パンフにはブルーペリーパイのレシピもついてます。
さながら大人が読みたい絵本の世界のようです。
ちと『スタンド・バイ・ミー』に熱が入りすぎました。
『リトルワンダーズ』配給会社様のサイトはこちら
トレイラーはこちらです。色彩とか痛快な感じ、伝わるかな。
(おわり)
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