試合に出続ける責任
久しぶりの更新
前回の更新から4カ月も経ってしまいました。ブログにXにインスタグラムに…とやっていると、どうしてもnoteが後回しになってしまいます。書きたいことはいろいろあるのですが…。最近は東海ラジオの社員としての業務のほかに、イベントMCなど慌ただしく過ごしています。12月2日、「田中幹也×山本泰寛トークショー」がありました。会場は満員。改めて今季の山本選手について書きたくなりました。

10年目でレギュラーに
山本泰寛。
慶應高から慶大、巨人、阪神、中日。輝かしい経歴ですが、決して順調な野球人生ではありません。2022年阪神在籍時、86試合出場(当時キャリア2位)、203打席(同2位)、45安打(同1位)。このまま順調にキャリアを積みレギュラー獲得へ、というところでつまずきます。翌23年、まさかの1軍出場ゼロ。2軍で85試合54安打、2割4分5厘という成績も戦力外通告を受けました。そして中日へ。移籍2年目の今季は初の開幕スタメン、そして112試合出場、84安打、4本塁打、23打点。プロ10年目にしてキャリアハイの成績を叩きだしました。
112試合

中日はここ数年、ドラフトで多くの内野手を指名しました。2軍・読谷キャンプでマイペースの調整を続ける山本選手。
「気にしても仕方がないんです。自分ができることをきちんとやりきる。続けていく。それだけです」
そしてつかんだ初めて開幕スタメン。ただ、故障者が戻ってくると、控えに回る。春先はそんな立場でした。3月に左手有鈎骨を骨折した田中幹也選手が5月6日、戻ってきました。山本選手は試合に出たりでなかったり、一方で田中選手はスタメン出場が続きました。5月末、田中選手は不振に陥ります。5月29日ヤクルト戦から6月10日楽天戦まで、なんと29打席でわずか1安打。その時、田中選手は山本選手にこんな言葉をこぼしました。
「ヤスさん、しんどいです。スタメンから外してほしいくらいです」
試合に出続ける田中選手がぶつかった壁。そして山本選手はこう返しました。
「そういうことを言うのは良くない。試合に出ながらなんとかしないと。みんな試合に出たいんだ」
先日、山本選手にこの言葉の真意をゆっくり聞きました。
「僕も幹也と同じ年の頃だったら、そう思っていたし、そう言ったかもしれません。まだ、3年目では試合に出続ける責任とか、わからないと思うんですよ。でも、僕は10年やってみて、移籍も2度経験して、戦力外通告も受けて、よくわかっているんです。試合に出なきゃいけないということが。今年、僕も初めて100試合以上出ましたが、シーズン途中から【自分が出なきゃいけない、そういう立場なんだ】と強く思っていました。疲れていても、その中でできる限りコンディション整えて、試合に出てチームに貢献する。それがレギュラー選手の役目なんです」
その意識が支えとなり、そして生まれた山本選手のキャリアハイでした。
「プロ野球選手」としてやるべきことを
私の脳裏に強く残った言葉がありました。
「僕はずっと一軍にいたような選手ではないし、二軍でいくら頑張っても上がれない経験もしてきました。でも、ひとつ決めていることがあるんです。【ちゃんと野球をやる】と。なかなか一軍に上がれないと、いろんなものに逃げてしまうんです。夜遊びに走ったり、急に資産運用を始めたり。気持ちはよくわかるんですが、そうやって逃げてしまうと、野球を辞めたあと、苦しいときにそこから逃げ続けるような人間になってしまうと思って。だから【ちゃんと野球をやる】ことは自分自身と約束しています」
しびれました。苦しいとき、その状況から目を離さない。逃げない。これはどんな職業にも当てはまることでしょう。「プロ野球選手なのだから、野球をやる」。その1点にフォーカスする。それを続けられたからこそ、10年目のキャリアハイが待っていたのです。
ただ、そうは言っても逃げたくなることもあるでしょう。人間だもの。
「これは家族のおかげですね。ひとりだったら耐えられません。逃げたかもしれません。野球に向き合うことができたのは、家族のおかげです」
このオフ、家族で3度も温泉旅行に出かけた、家族(と温泉?)を愛する山本選手でした。

更なる高みへ
私は自宅でテレビ中継を観ているときに「ヤスさん、頑張れ」「ヤスさん、打ってくれ」と言っているので、いまや妻も我が子も山本選手の大ファンです。さあ、2026年。更なる高みを期待しています。
山本泰寛
112試合372打席84安打4本塁打23打点3盗塁、2割4分2厘
田中幹也
95試合365打席85安打1本塁打21打点12盗塁、2割7分0厘
安打数は1本差ですが「打率がこれだけ離されては…」と山本選手。
今年悔しい思いをした福永選手や村松選手も黙ってはいないでしょう。競争がチームを強くします。でも、11年目を迎える山本選手のプロ野球選手生活の中で、最も首脳陣に計算され(当てにされ)、そして最もレギュラーに近い位置で迎えるシーズンになることは間違いありません。
先日、山本選手に「一緒にラジオやりましょうよ!」と言われました。活躍したあかつきには、山本泰寛&田中幹也&大澤広樹で特番やりますか! スポンサー、探しておきます。
