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【ぼくとパパ、約束の週末】を見た。

 父親と不仲なのに、なんでこんな映画を見るんやろね。

 ブログを書くのも半年ぶりぐらいですか。体感ではまだ3ヶ月ぐらいしか空いてない!って気がしなくも無い。三日坊主ならぬ3ヶ月坊主ぐらいで終わって復帰したのは、どういう心持ちなんだと言われましても、俺は暇だから暇潰しに書くだけだ!としか言い様もないって言う。

 今年の11月はどうにも話題作が多い月ですし、人並み以上には多分映画館に行くであろうと言うのも踏まえて、自分なりに文章を綴っていこうかと思います。来月以降は知りません。

 今月も金もなく、生きる気力も元Twitter現Xに吸われて、惰性で日々を過ごしてる中。SNSのタイムライン上に【感動の親子話っぽくて、名作の予感!】と言う如何にも胡散臭え文章と、この映画の予告編が流れてきました。今思えばアカウント自体が、認証マークが付いた映画感想アカウント(笑)だったと思いますし、カス極まりないステルスマーケティングの一部だったんじゃないか?みたいな部分も否めない訳ですが、正直な所惹かれてしまい今回新宿ピカデリーに鑑賞行ってきました。

(上京5年目で自称映画好きなのに、新宿ピカデリー人生初だったりする。)

 物語としては予告編にある限り、自閉症の息子が父親と壮大な約束を交わし、様々な所を巡っていく。その中で描かれる自閉症の息子とのやり取りや、父親として人としての悩み、他者や社会とのやり取りが繰り広げられると言った内容になっています。現在進行系でもある実話がベースとなった作品とは言え、ドキュメンタリーではなく俳優さん達主体のドラマ調が故に、とても作品として見易くて良かったです。

 実話をベースとしていても、中身も普遍的。正直日本で規模感は違うとは言えども、例えるならば24時間テレビや何かしらのテレビスペシャルと変わらない様な題材を使って、映画だから旅や撮影の規模が大きいだけなんじゃないのか?と言う気持ちも分からなくは無いんですが、この映画において評価されるべきは【自閉症の人間が苦しんでいるシーンを実感出来る】んですよね。

 実質2Dと言っても過言じゃないぐらい体験が出来る。映画のエンドクレジットの一部で知ったんですが、自閉症の子供って100人に1人が患う病気らしいんですよね。自閉症や自閉スペクトラム症って聞いて、僕自身ぼんやりとした形でしか全然理解しておらず、単なる他者とのコミュニケーション不良やこだわりが強い程度でしかなかったんですが、今回の物語において自閉症のジェイソン君は見ている中で後者の部分が強いんですよ。

 ざっくりと言えば、ジェイソン君は得た知識で決めたルールを用いて、自分と家族を交え生きている訳なんですが、他者も巻き込まざる得ない事も多いって言う厄介な部分がありまして。例えばバスを待機する為の公共の椅子でありながらも、その席に座らないと駄目だって言うこだわり。世間一般的に見れば【公共の椅子なんだから我慢するべき】だと言う状況下でも、ジェイソン君に関しては60歳70歳のババアであろうが「僕の椅子だぞ!」って怒るんです。日本人なら年上を敬え!とか言って殴られそうな物なんですが、それをもろともせずに癇癪を起こす。

 此れがさっきいった体験になるんですが、大人が聞いていれば不快になる子どもの声の高さで怒鳴り散らかす訳ですよ。その上で流れるシーンは癇癪の度合いを表す為か、物に当たるカットとジェイソン君が喚くカットが交互にチカチカする感じで切り替わり続けるんです。此れが今ジェイソン君が感じてる感情の濁流なんじゃないかと思えたんですよね。演技が上手い子役の絶妙な表情に当てるのでは無くて、あまりにも映画としてのシーンを成り立たせる事無く、怒りとしての不安定な描写を連ねていく。この不安定さが少年の怒りの根幹と言わんばかりに感じれるのが凄いなと。

 もう一つ凄いのが今のが感情の体験だとして、きっと自分が則ったルールに従えない不安定さをシーンで描写したかと思えば、映画館の音量で流れる子供のトーンで捲し立てる声と、ポリゴンショックじみた画面の切り替わり方って、見てる観客にも不快な訳で。此れって受け身でしかない観客に対してのアプローチだと思っているんですよ。唐突に見辛いとか喧しいって言う不快さを、当事者意識として感じれる体験にも作ってるんじゃないかって思えていて、感銘を受けましたね。

 昨今の映画に於いて、画角だとか斬新なストーリーの切り込み方やVFXの凄さであったりとか。様々な物が刺さるぐらい鋭角なんじゃないかって、磨き上げられている中で、この映画は確かに自閉症に対しての理解をしてあげようと言う映画なのかも知れないんだけれど、高尚な事や綺麗事並べて上っ面で物事を語る様な作品よりかは、寄り添えませんか?と何処か聞いてくる様な作品で良かったなって。結局人って人だし、受け入れられない受け入れがたい人も居る訳で。それも肯定してくれるシーンも織り交ぜているから、必見だとは俺は思う。 


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