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猿の惑星のオチを体験した時の話

昔住んでいた板橋区西高島平の家の近所に雪印の工場があった。
小学校の頃は横の公園でよく遊んでいたが、なんか薄暗くて気味の悪い場所だった。
時代が進み雪印が不祥事を起こしたあたりで気づいたら工場は閉鎖され、しばらくは更地になっていたと記憶している。

その後また何年かしてから、俺が中学生になった頃ぐらいに工事が始まった。何やら大型の建物ができる予感をさせており、ワクワクする施設ができたらいいなと思っていた。当時の西高島平にはスーパーも本屋もレンタルショップも何もなく、あるのはam/pm(かつて存在したコンビニチェーン)ぐらいなもので本当に退屈でワクワクしない空気も悪い町だったのだ。

結局、完成したのは都内でも屈指の広さ(店員がそう言っていた)の自転車屋だった。

ありし姿。2013年閉店。

正直めっちゃがっかりした。自転車屋ってあると便利だけど、ママチャリなんてそうそう買い替えるものでもないから用がないんだよな。
マウンテンバイクとかも置いてあったけど当時金も興味もなかったからな。
まあでもなんだかんだで自転車の修理とかベル買い替えたりとか空気入れたりで高校時代は結構マメに利用した気がする。

その後、大学進学して神奈川の淵野辺でしばらく生活していて地元を離れていた。文系学部のキャンパスが渋谷になったんで実家に帰ってきたんだが気づいたら潰れていた。

潰れたとはいえ建物を居抜きをするようで、工事業者がひっきりなしにトラックで出入りしていたのをよく覚えている。その頃には唯一のコンビニだったam/pmも潰れてコンビニすらない町になっていた。LAWSONが歩いて十数分先にできたが遠すぎたのであれは隣町というカウントだ。

姉と次はなんの店になるのかの話題でよく盛り上がったが、やはり我々の希望としては相変わらずスーパーが無い町だったので大きめのスーパーができて欲しかった。
大学に向かうために駅に向かうとき、ペンキで白く塗られた看板にどんな文字が入るのか毎回ちょっとワクワクしていた。そんな勝手な妄想をしながらしばらく時が経った。

ある日、大学から帰ってきたら工事業者が看板を取り付けていた。
「お、これはラッキーな日に出くわしたな」と思いちょっと遠目にしばらく眺めていた。
が、掲げられた店の名前を見て俺は空いた口が塞がらなかった。

タイヤランド高島平


俺が密かに抱いていた希望は打ち砕かれ、本当に力が抜けて膝をついた。
何もスーパーができなかったからではない。

俺が衝撃だったのは違う理由だ。

この町は、デカい道路を挟んで向かいにタイヤ館がすでにある町なのだ。

なんてこった。またできたんだ、ここはタイヤの町だったのか!
交通量多いとはいえ2つも要らねえだろ!!
と猿の惑星のラストシーンみたいな感じになって崩れ落ちたわけだが、どう見ても不審者だったな。

・・・

ということを冬タイヤから夏タイヤへの交換のタイヤ館の料金を調べていたときに思い出した。
休日は予約取れないし結構いい値段がするからガソリンスタンドで交換してもらうのがよさそうだな。
北海道で車に乗るようになって分かったがタイヤ屋は必要だ。
まあ西高島平には2つも要らないと思うけど。

あとこの日記を書くにあたってgoogleストリートビューを見ていたんだが様変わりしすぎだろ。

昔住んでいた家を見たら畑だった場所に新しいマンションができていた。
タイヤランドの横の公園の横、ゾウの滑り台があって「ゾウさん公園」と呼ばれていた公園からはゾウが撤去され、虚無になっていた。

え?
じゃあ今のこの町のこどもってあの公園のことなんて呼んでるんだろう。

2009年
2025年

というか公園のクオリティに関して言えば2009年のほうが高かったよな。
なんかガキの頃にいきなり建築されたアスレチックがホームレスの住処になって老朽化を名目にいきなり完全撤去されて空き地にされたんだよな。
しかもこの公園って近所のジジイが文句言うからボール遊び禁止なんだよね。あと叫ぶのも禁止だったはず。カス。

カビだらけの暗くて汚いマンションが潰れてまいばすけっと付きのマンションができていた。どうやら今年できたらしい。
これでスーパー事情も解決したし、娯楽はインターネットがあればだいぶ解決する時代になってきたしで13年前と比べると住みやすい町になってきてるんだな、西高島平。
ちょっと自転車漕いだらHIKAKINの何億かけたっていう別荘もあるしな。

まあ多分もう一生行くことはないと思うけど、もし機会があったら違う町として楽しみたいっすな。

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