メタ認知:好きな邦画について
私が好きな邦画について、少し触れておこうと思います。
ぱっと思い浮かぶのは、
「リリイ・シュシュのすべて」と「青い春」です。
※ここから先はネタバレを含みます。
洋画や香港映画、韓国映画まで含めれば、他にも好きな作品はありますが、
この二つには、どこか共通しているものがあるように感じます。
どちらも、身近な人物の死があり、
そのあとに少し余白のような時間を挟んで、物語が終わります。
当時は、そこまで意識して観ていたわけではありません。
ただ、どちらの作品にも、
空気や序列といったものが、そのまま置かれているような感覚があり、
それが妙に印象に残っていました。
自分のnoteについては、特に何かを意識して寄せたつもりはありません。
ですが、こうして並べてみると、
似たようなものを書いているのかもしれない、と思うようになりました。
それが影響によるものなのか、
もともとそういうものに惹かれていたのかは、よく分かりません。


【リリイ・シュシュのすべて】
ストーリーの残酷さと反比例するように、美しい風景や音楽が印象に残る作品です。
ところどころに電子掲示板上でのやり取りが挿入される構成も特徴的でした。
主人公の雄一は、元々は部活仲間であり友人でもあった星野から理不尽ないじめを受け、
大切に思っていたものを次々と奪われていきます。
それでも、かつて星野が教えてくれたリリイ・シュシュの音楽だけを支えに、耐え続けていました。
星野が変わっていく過程で、それまで関係のあった剣道部の友人たちがどこに行ってしまったのかは、個人的には気になっている点でもあります。
最近、この作品の文庫本を注文したので、そこが補完されるのではないかと期待しています。
最後の拠り所であったリリイ・シュシュのライブ、そして同じファンであるネット上の存在「青猫」。
その正体が星野であると分かり、最後の拠り所までも踏みにじられます。
終盤の行動は復讐とも取れますが、
どちらかというと、星野による支配の流れを止めようとしたもののようにも感じられました。
⸻


【青い春】
カリスマ性を持つ主人公、九条。
しかし、周囲の一般生徒からは軽く見られているような描写もあります。
そんな九条に依存するように関わっていた青木は、
ある出来事をきっかけに大きく変化します。
それまで弱い存在として扱われていた人物が、
突然、上位の存在として立ち現れる。
その変化の瞬間を目撃していない側からすると、
何が起きたのか理解できないまま関係だけが逆転しているように見える。
こうした構造は、現実でも起こり得るものだと感じました。
また、この作品は一貫して学校の外の描写がほとんどありません。
出来事のほとんどが校舎内で完結している点も印象的でした。
青木の死のあとに残る余韻は、
「リリイ・シュシュのすべて」と通じるものがあるように感じられました。



