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急性心外膜炎の問診ポイント

急性心外膜炎の問診のポイントを解説します。

記事後半では VignettesHub のサンプルを公開します。
VignettesHubAI生成症例集で、当社 (OPQRST Inc.) のサービスの1つです。病歴 (Vignette) や患者との対話 (Dialogue) の典型例をAIで生成し収載しています。



急性心外膜炎の患者さんの訴え方の例

「胸が痛いです。息を吸うと悪化します。」
「前かがみになると少し楽です。」
「風邪を引いていたあとから胸の痛みが続いています。」

問診のポイント

急性心外膜炎 (急性心膜炎) は、心外膜の炎症により主に胸痛をきたす疾患です。原因の多くがウイルス感染ないし特発性です。

心臓由来の疼痛であり、急性冠症候群などの緊急性・重症度が高い疾患を鑑別診断に挙げながら情報収集する必要があります。
一方で、ウイルス感染を示唆する先行感染エピソード、心外膜由来の増悪寛解因子といった特徴的な情報もあり、それが問診のポイントになります。

O : 発症様式

数時間〜数日で急性発症します。

感冒などのウイルス感染が先行することがあります。先行するエピソードをふくめて訴える患者さんもいます。

「胸の痛みはいつからですか?」
「胸が痛む前に、風邪のような症状はありませんでしたか?」

P : 増悪・寛解因子

急性心外膜炎による胸痛は、胸膜性疼痛と呼ばれる性質を帯びることがあります。合併する胸膜炎による疼痛です。

吸気や咳嗽、嚥下で増悪します。
座位・前傾姿勢で寛解することも有名です。

これらの増悪・寛解因子は、心筋梗塞などの虚血性心疾患では出現しにくい特徴なので、積極的に問診で確認しましょう。

「息を大きく吸うと痛みは悪化しますか?」
「楽な姿勢はありますか?」
「前かがみの方が楽ですか?」

Q&R : 性質&随伴症状

前胸部痛が典型的で、首や左肩・腕に放散することがあります。胸膜性疼痛として、鋭い痛みになることも特徴の一つです。

疼痛だけでなく、発熱や全身倦怠感などの炎症由来の全身症状を随伴することがあります。

「痛みは胸のどのあたりですか?」
「どのような痛みですか?押させるような感じですか、刺されるような感じですか?」
「熱はありますか?だるさはありますか?」

S : 重症度

急性心外膜炎そのものは自然回復する良性疾患です。

ただし続発する収縮性心膜炎、心タンポナーデ、急性心筋炎などの追加の病態により重症化をきたすことがあります。他にも、鑑別診断には急性心筋梗塞などの重症度の高い心疾患が含まれます。

病歴上は急性心外膜炎が疑わしい状況であっても、鑑別診断のために十分な身体診察・検査の実施を考えましょう。

T : 時間経過

急性心外膜炎の多くはウイルス感染や特発性であり、2週間程度で自然回復する経過が多いです。

ただし再発する例があります。特発性の約4分の1に再発があり、何度も再発を繰り返す患者さんも居ます。

「胸の痛みは強くなっていますか?ピークはいつでしたか?」
「以前も同じような胸の痛みを経験したことはありましたか?」


症例

問診のポイントをふまえて、VignettesHub (AI生成症例集) による症例のDialogueとVignettesサンプルを見てみましょう。AIで生成していますので、間違いや気になる点があるかと思います。コメントしてくださると嬉しいです!

Dialogue (会話例)

医師:こんにちは。本日はどのような症状でご来院されましたか?
患者:3日前から風邪みたいな感じがしてたんですが、熱が出て、胸がすごく痛くなってきたんです。
医師:胸の痛みはどちらに感じますか?また、どのような痛みですか?
患者:前胸部から左の胸にかけて広がる感じで、鋭い痛みです。
医師:痛みが軽くなる姿勢や、逆に強くなる姿勢などはありますか?
患者:前屈すると少し楽になるんですが、仰向けになるとすごく痛みが強くなるんです。
医師:痛みが出るタイミングは特にありますか?
患者:特にタイミングはなく、ずっと続いている感じです。
医師:熱はどのくらいの高さが続いていますか?
患者:38.5℃くらいが出ています。
医師:他に咳や息苦しさはありますか?
患者:咳は乾いた咳がずっと出ていますけど、息苦しさはないです。
医師:以前に同じような症状を経験したことはありますか?
患者:いいえ、初めてです。
医師:これまで大きな病気や手術をしたことはありますか?
患者:特に何もありません。健康診断でも異常ありませんでした。
医師:現在服用している薬やサプリメントはありますか?
患者:何も飲んでいません。
医師:薬や食べ物にアレルギーはありますか?
患者:ありません。
医師:最近、何かストレスの多い出来事や体を酷使するようなことはありましたか?
患者:特に思い当たることはありませんけど、少し風邪をひいた感じがありました。
医師:そうですか。ではご家族や周囲で同じように風邪をひいている人はいますか?
患者:家族にも周りにもいません。
医師:胸の痛みに関連して何か吐き気や嘔吐、胸やけのような感じはありましたか?
患者:いいえ、そういうのはありません。
医師:以前に心臓に関する検査や病気を指摘されたことはありますか?
患者:ありません。心臓は特に問題ないと思います。
医師:今の胸の痛み、何かきっかけがあった気がしますか?例えば運動や深呼吸など。
患者:特にきっかけは思い出せません。ただ、痛みが増してきましたね。
医師:趣味や運動など、最近何か新しいことを始めたりしましたか?
患者:特に新しいことはしていませんし、運動も普段と同じくらいです。
医師:胸や背中を動かしたり、押したりすると痛みが変わりますか?
患者:押したり動かしても特に変わりません。
医師:普段の生活で問題となるような症状や生活の影響はありますか?
患者:生活にはそこまで影響はありませんが、この痛みはかなり気になりますね。
医師:胸の痛みが一番つらく感じるとき、何をしているときですか?
患者:仰向けに寝ているときですね。そのときが一番痛いです。
医師:発熱や痛みのいずれも、何か鎮痛薬などを使うと軽減しますか?
患者:昨晩市販の解熱薬を飲みましたが、あまり効果が感じられなかったです。
医師:咳はどのようなタイミングで出ますか?咳をすると胸の痛みが強くなりますか?
患者:咳は自然に出る感じですけど、胸の痛みは変わりません。
医師:呼吸を深くしたりすると、痛みは感じますか?
患者:深呼吸すると少しだけ痛みが強くなる気がします。
医師:胸の痛みがどうしても仰臥位で強くなるという特徴が気になります。聞いていて心膜の炎症が疑われますね。
患者:心膜?それって心臓の病気ですか?
医師:心膜というのは心臓を包んでいる膜です。炎症を起こすとあなたのような症状が現れることがあります。それを心膜炎と言います。
患者:そうなんですか…。それでこの痛みが出ているんですね。
医師:はい。心膜炎の中でも急性心膜炎と呼ばれる状態の可能性が高いです。
患者:そうなんですね。治療すれば良くなりますか?

Vignette (病歴例)

48歳の女性。主訴は胸痛、咳、発熱。3日前より感冒様症状が出現し、経過中に38.5℃の発熱を伴う胸痛が増悪した。胸痛は鋭く、前胸部から左側胸部にかけて広がる痛みであり、前屈位で軽減し仰臥位で増強する特徴を示した。また、乾性咳嗽が続き、他に呼吸困難感を伴わなかった。既往歴に特筆すべき事項はなく、薬剤アレルギーも認めなかった。
身体所見では体温は38.2℃、心拍数は96回/分、血圧は120/70 mmHg、呼吸数18回/分であった。皮膚には明らかな発疹や黄疸を認めなかった。心音聴診では心膜摩擦音を心尖部および左縁で聴取し、呼吸音は清明であった。胸郭や頸部に圧痛は認めなかった。
検査ではCRPが14.2 mg/dLと上昇し、WBCは11,400/μL、Hb 12.4 g/dL、PLT 210,000/μLであった。CK、TnTは正常範囲内であった。ECGではST上昇が広範囲の誘導(I、II、aVL、V2-V6)で確認され、局所性変化や異常Q波は認めなかった。胸部Xpでは肺野に異常陰影を認めず、心陰影の軽度の拡大を認めた。心エコーでは心嚢液の少量貯留がみられたが、心機能は保たれていた。
以上よりacute pericarditisと診断した。治療としてNSAIDsであるIbuprofen 600 mgを1回3回内服投与し、症状に改善がみられなければColchicine 0.5 mgを追加処方とした。投薬開始後、5日間で胸痛およびCRPの改善を認め、治療を継続した結果、2週間で臨床症状および心エコーでの心嚢液貯留の解消が確認できた。その後、数週間の経過観察期間を設けて再発は認められなかった。

OPQRST Inc.ではVignettesHubサービスとして疾患のDialogue (会話例)、Vignette (病歴例) を公開しています。


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