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詩 『ポストモダン車両からの脱出劇』


身の丈?
不遇
卑下
白い目
ルサンチマン
気づかぬうちにオンボロ駅構内
何とか詐欺のように切符を買わされる
駅員は顔がぼやけていた
ご丁寧にも、
座席には目隠し用の布
そこへアナウンスが、
「行き先や意思もご遠慮ください」

永遠なる律動的なリズム
真っ暗なのにキンキンキラキラのトンネル
トンネルはすぐに隠蔽体質へと進化する
なるほど表には一切明かされないってわけ
一方遠くの春が、
車内のハイビジョンで映し出されるアイロニー

短い春の次は、
暑いだけの夏が来る
秋が来ればいいのに
車内では、
筋肉馬鹿が体中をてかてかにポーズ
露出の多い頭の空っぽマネキンも負けてない
相変わらず自分のスマホに気取っている

秋は快速で走り、
冬は豪雪で進まない
お汁粉くらい出てくればいいのに……
またもやアナウンス、
「この電車は各駅どころか停まりません」

同じところを何度も揺らされる小ネズミ
精神のくすんだ色の衣服でさえ
囚人色に着替えさせられる
すべてが陰鬱で同じリズム
これがいわゆる協調性?

ただ何となくを燃料にし、
いっそ発想の転換、
激しい揺れに同調してみる
仏教の修行僧のように
静かなる無思想は反逆の途
謀反は決して見過ごされない
はだけては、ぼろきれになる
恥ずかしめのなか晒しものにされる
それでも自惚れたプライドのように地蔵する
魂だけは恥部のように守りながら
思考さえ丸裸を逆手に取る

目隠しの隙間
回顧するような
首を振りたくなる
ふわりとした感性

停まりかけのある駅で――
ひとりの駅員に輪郭が現れている
車内でも、
左派を黙らせるように
明瞭二元論、その実、
唯物的一元論者は指定席へと促される

ふと気づくと、
精神にも肌にも服が掛けられてある

案外、お洒落な


    了


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