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キャリアに迷ったとき、人は「正解」を探しに行く

人は、キャリアに迷ったとき、つい「正解」を探し始めます。

転職するべきか?
今の会社に残るべきか?
時短をやめたほうがいいのか?
この選択で後悔しないか?

情報を集めて、条件を比べて、どれが一番“正しそうか”を考え続ける。

でも、この正解探しそのものが、心の負担を増やしていることがあります。

キャリアに正解はない

なぜなら、キャリアには「誰にとっても同じ正解」は存在しないからです。でも、私たちはつい「正解探し」を始めてしまうんですよね。

答えが出ない苦しさは、優柔不断だからでも、覚悟が足りないからでもありません。ただ、自分への問いかけが少し違っているだけなのです。
大切なことは、「どれが正しいか」ではなく「自分は何に納得できていないのか」ということです。

正解探しは、転職や年収、働き方といった、目に見える条件(外側)だけで行われがちですが、実は同時に、自分の内側にある、違和感や疲れ、諦め、願いを探している行為でもあります。

環境を変えても、同じ悩みが繰り返される理由

それを理解していないまま、環境だけを変えるとどうなるでしょうか。

悩みは、形を変えて、また現れます。そして今度は、「また同じことで悩んでいる自分」を責め始めてしまうのです。

時間を無駄にしたんじゃないか。
やっぱり自分に問題があるんじゃないか。

でもそれは、失敗したからではありません。自分への問いかけを置き換えていないだけ。この構造は、キャリアカウンセリングの現場で何度も向き合ってきました。

「転職したい」という相談の奥にあったもの

ある方は、「今の会社に大きな不満はないけれど、自分のやりたいことを実現するために、転職を考えている」そう話して、相談に来られました。

条件は悪くない。人間関係も、表立った問題はない。それでも、「このままでいいのか」という感覚だけが消えない。

話を重ねるうちに、少しずつ見えてきたのは、転職そのものが目的ではなかった、ということでした。

その方は、実は上司との関わりの中で、自分の未来が見えなくなっていたのです。相談しても、提案しても、どこか受け止められていないような感覚。期待されているのか、されていないのか分からない曖昧さ。

不満と呼ぶほどではない。でも、確かに引っかかっている。

その違和感が積み重なり、「ここでは、自分のやりたいことは叶えられない」という結論に、いつの間にか結びついていました。

キャリアコンサルティングで扱っていること

キャリア相談で私が扱っているのは、「転職するか・しないか」を決めることではありません。

まず一緒に立ち止まるのは、

・どこで違和感が生まれたのか
・何に納得できていないのか
・どんな感覚を置き去りにしてきたのか

問いの置きどころを、丁寧に見直すことです。

その方も、話すうちに、こう言いました。

「転職しないと前に進めないと思っていたけれど、まずは、上司にちゃんと話してみたいです」

自分の感じていたことを整理し、上司に直接、相談するというアクションを選びました。すぐに状況が劇的に変わったわけではありません。それでも、「勝手に諦めていた可能性に向き合えたこと」「自分の意思で動けたこと」が、その方にとって大きな転機になったようでした。

キャリア相談の価値は「答え」ではなく「納得度」

転職という選択が、間違っていたわけではありません。

ただ、問いを置き直したことで、選択肢が増えた。

これが、キャリアコンサルティングの価値だと思っています。

人生の答えを出す場所ではなく、自分の感覚を取り戻し、これからの選択を「自分のもの」として考え直す時間。

もし今、迷っているなら

もし今、同じところをぐるぐるしているように感じているなら、まずこれを試してみてください。

紙に3分間だけ書き出してみる。

「いま、何に引っ掛かっているんだろう?」
「何があれば、少しスッキリするんだろう?」

答えを出そうとしなくても、きれいにまとめなくても大丈夫です。ただ、自分の中にある違和感に名前をつけてみる。それだけで問いが少しずつ見えてきます。

そこから、あなたのキャリアの選択が始まります。


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