ゆうnote座談|「noteの方向性がわからない問題」
今回も赤いちゃんの自宅で座談会
テーブル上の皿には、ポテトチップスとチョコレートが並べられている。
■ 美咲
「……正直、この悩みが一番ややこしい気がする」
「書ける時もあるし、反応がある時もある。けど、このままでええんかなってずっと思ってる」
■ ムギちゃん
「わかります……」
(少し小さな声で)
「エッセイ書いていいのか、役に立つこと書いた方がいいのか、それともキャラとか出した方がいいのか……」
「何が正解なのか分からなくて、結局どれも中途半端になる感じがします」
■ 赤いちゃん
「うん、その悩みな」
(少しだけ真面目なトーンで)
「ほとんどの人が一回はハマるやつやねん」
■ 美咲
「やっぱりそうなんや」
■ 赤いちゃん
「せや」
「でもな、これな。方向性がわからんんちゃうねん」
■ ムギちゃん
「え……違うんですか?」
■ 赤いちゃん
「うん。正確にはな」
「選びきれてないだけやねん」
■ 美咲
「選びきれてない……」
■ ムギちゃん
「でも、それってどういうことなんですか?」
■ 赤いちゃん
「簡単に言うとな」
「全部やろうとしてる状態やねん」
■ 美咲
「……あ、それはちょっと心当たりある」
■ ムギちゃん
「私もです」
「役に立つことも書きたいし、共感もほしいし、世界観も出したいし……」
■ 赤いちゃん
「せやろ?」
「でもな、それ全部正しいねん」
■ 美咲
「正しいのに迷うんやね」
■ 赤いちゃん
「せや」
「正しい選択肢が多すぎるから、逆に決められへんねん」
■ ムギちゃん
「じゃあ、どうしたらいいんでしょう……」
■ 赤いちゃん
「ここでな、ちょっと視点変えるねん」
■ 美咲
「視点?」
■ 赤いちゃん
「何を書くかじゃなくてな」
「どう読まれたいかで考える」
■ ムギちゃん
「どう読まれたいか……」
■ 美咲
「それって、どんな人に見られたいかってこと?」
■ 赤いちゃん
「近いけど、もう一歩やな」
「読んだあと、その人にどうなってほしいかやねん」
■ ムギちゃん
「読んだあと……」
■ 美咲
「元気になってほしい、とか?」
■ 赤いちゃん
「そうそう、それや」
「ちょっと楽になってほしいのか、考えてほしいのか、背中押したいのか」
■ ムギちゃん
「それで方向性が決まるんですか?」
■ 赤いちゃん
「決まるで」
「なぜかって言うとな」
「方向性って、テーマちゃうねん。役割やねん」
■ 美咲
「役割……」
■ ムギちゃん
「テーマじゃない……」
■ 赤いちゃん
「せや」
「恋愛書くか、仕事書くか、日常書くかは枝やねん」
「根っこは自分は何をする人かやねん」
■ 美咲
「なるほど……」
「同じ恋愛でも、励ます人もおるし、考えさせる人もおるもんな」
■ 赤いちゃん
「それそれ」
■ ムギちゃん
「じゃあ、自分の役割を決めないといけないんですね」
■ 赤いちゃん
「決めるというより、気づくやな」
■ 美咲
「気づく……」
■ 赤いちゃん
「たとえばやで?」
「今まで自分が書いた中で、ちょっと反応よかったやつあるやろ?」
■ ムギちゃん
「あります……少しだけ」
■ 美咲
「私も、たまにある」
■ 赤いちゃん
「それな、方向性のヒントやねん」
■ ムギちゃん
「ヒント……」
■ 赤いちゃん
「なぜかって言うとな」
「そこに読者とのズレが少ない状態があるからやねん」
■ 美咲
「ズレが少ない……」
■ 赤いちゃん
「自分が書きたいことと、読者が受け取りたいものが重なってる状態やねん」
■ ムギちゃん
「それを増やしていけばいいんですね」
■ 赤いちゃん
「そういうこと」
■ 美咲
「でもさ、それやると自分らしさなくならへん?」
■ ムギちゃん
「それ、ちょっと思いました」
■ 赤いちゃん
「ええとこ突くなぁ」
(少し笑う)
「でもな、それ逆やねん」
■ 美咲
「逆?」
■ 赤いちゃん
「自分らしさってな、最初からあるもんちゃうねん」
「選び続けた結果、残るもんやねん」
■ ムギちゃん
「選び続けた結果……」
■ 美咲
「つまり、迷ってるうちはまだ途中ってことか」
■ 赤いちゃん
「せや」
「方向性ってな、一発で決まるもんちゃうねん」
「試して、ズレて、また寄せて……それでだんだん固まるねん」
■ ムギちゃん
「じゃあ、迷ってる状態って悪くないんですね」
■ 赤いちゃん
「むしろ必要やねん」
■ 美咲
「ちょっと安心したわ」
■ ムギちゃん
「私もです」
■ 赤いちゃん
「ただな」
(少しだけ真剣な声になる)
「一個だけ気をつけなあかんことある」
■ 美咲
「なに?」
■ 赤いちゃん
「全部残そうとするなってことやねん」
■ ムギちゃん
「全部……?」
■ 赤いちゃん
「過去の投稿も、やりたいことも、全部抱えたままやと、方向性は一生ぼやける」
■ 美咲
「……それ、ちょっと痛いかも」
■ ムギちゃん
「私もです」
■ 赤いちゃん
「でもな」
「何かを選ぶってことは、何かを置いていくってことやねん」
■ 美咲
「……決めるって、そういうことなんやね」
■ ムギちゃん
「少し怖いですけど……でも、進むには必要なんですね」
■ 赤いちゃん
「せや」
「方向性がわからんのはな、“センスがないから”ちゃうねん」
「決めてないだけやねん」
(少し静かになる)
■ 美咲
「……じゃあ、私も一回決めてみるわ」
■ ムギちゃん
「私も……少しずつでも選んでいきます」
■ 赤いちゃん
「それでええねん」
「方向性ってな、“見つけるもん”ちゃうで」
「作っていくもんやねん」
(静かに場面が終わる)
いいなと思ったら応援しよう!
読んでくださって、ありがとうございます。
この言葉が心に残ったら、そっと応援してもら
えたら嬉しいです。