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つらさをのりこえ、迷いを楽しめるようになるまで|おーつーnote部修了生 綾瀬そらさんインタビュー

「有料noteを出すなんて、怖い、おこがましいって思っていました」

そう話してくれたのは、おーつーnote部0期(以下、note部)に参加した綾瀬そらさん。note部は、noteで発信する人たちが集まり、「自分の本音と繋がること」を目指す3か月間の伴走型オンラインコミュニティ。これまでに0期・1期を開催。

参加前、介護士歴15年以上の綾瀬さんは「何者にもなれない自分」に悩み、他者のまぶしさにかき消されていました。けれど、自分の本音に向き合う3か月を過ごすうちに、「有料noteを出しても世界はひっくり返らない」と気付き、それから生きやすくなったと語ります。

——ここからは、綾瀬さんとのインタビュー形式で、「つらいけど、何がつらいのか分からない」地点から抜け出し、迷いを楽しめるようになるまでの足取りをたどります。

聞き手/冨田 裕子(おーつー)・note部主宰




有料noteを書く人が、まぶしくてしょうがなかった

——よろしくお願いします!note部に入る前は、どんな悩みがありましたか?

綾瀬:なかなか有料noteに挑戦できなかったんです。自分の書いたものに価値を見い出せなくて。有料noteを書ける人たちがまぶしく、「私には何もない」と思っていました。

—— なぜ、note部にピンときたんでしょう?

綾瀬:おーつーさんが否定しない人だからです。取り繕わずに自分と向き合える気がしました。申し込みにためらいはなかったけど、その夜は眠れませんでした。「私、有料note書くんだ、本当に値段を付けられるんだろうか」と怖くて。

——実際に入ってみて、どうでしたか?
綾瀬:メンバーがそれぞれの世界を大切にしていて、まるでこたつの周りにみんなが集まっているような安心感がありました。強制されることも数値を追うこともなく、誰かの挑戦をたたえ合う空気がありました。「一人で書いてるけど一人じゃない」と感じられる場でした。

100円の壁すら超えられなかった自分が、500円の実験にチャレンジ

——最初の壁はどこにありましたか?

綾瀬:「100円すら付ける価値がない」という思い込みです。けれど、note部で学んだのは​​​​「自分に恥じないものなら値段を付けていい」「選ぶのは読者、守るのは自分」という考え方。価値を決めることはおこがましさではなく、自分の納得できる範囲を守る線引きだと気付きました。

——実際に有料noteを試したんですね。

綾瀬:母について書いた記事を500円で出しました。結果、3時間ぐらい胃がキリキリ(笑)。でも分かったんです、今の自分にはまだ届かない金額だと。やってみて初めて自分のハードルに気付きました。出してみるという経験そのものが、自己理解の第一歩でした。

——とりあえず書いてみる、その精神は大事ですよね。

以前の私は、有料noteを出せる人は特別な存在で、「あの人たちは天上人だ」と思っていました。でも「発信すること自体に価値がある」と教えてもらって、自分を少しずつ認められるようになりました。

最初は「有料noteを出したら世界がひっくり返る」と思うほど怖かったのに、実際は何も起きなかった。世界は変わらず、誰かに批判されることもない。怖かったのは自分の想像の中だけでした。

今は、有料でも無料でも、自分が納得できる形で発信すればそれでいいと感じています。そう分かってからは、書くこと自体がずっと楽しくなりました。

言語化するにつれ、とてつもなくしんどい自分がいつの間にかいなくなった

——書きたいことを書く感覚をつかんできたんですね。

綾瀬: はい。これまでは「こうじゃなきゃダメ」と自分を縛り、周りの反応を勝手に決め付けていました。でも、実際は誰も私のことを気にしてなくて(笑)。一番厳しく自分をジャッジしていたのは、自分自身だったんです。その枠が外れて、しんどさが減りました。

——自分と向き合うのは、やはり大変でしたか?

綾瀬:最初は本当にしんどかった。でも向き合う癖がつくと、モヤモヤした気持ちを言葉に落とし込めるようになりました。たとえば旦那がお皿を洗わないと、前は「なんで立ち上がらないんだ」とイラっとしていたけど、今は「いつ洗おうとしてるのかな」と一歩引いて見られる。状況を面白がれるようになったんです。

——それは本当に大きな変化ですね。

綾瀬: 怒りと面白がることとの境界を自分で調整できるようになりました。ここにいたら感情が荒れそう、と感じたら距離を取る。今の自分なら楽しめそう、と思えば近づく。感情のハンドルを自分で握れるようになりました。

腹が立つことがあっても、それをnoteに書けば「考えてみると大したことなかったね」と気持ちの落とし所が見つかる。今では、「怒ってもnoteに書ける」と思えます。

以前は、「私がこう思ってるのに、どうして旦那は動いてくれないの」と自分を中心に置いていたけど、相手にも相手の気持ちがあると分かるようになった。人それぞれの感情が交わるから、怒りや悲しみ、喜びが生まれるんだと気付き、世界の見え方が変わりました。

 ——俯瞰できるようになったんですね。

綾瀬: はい。諦めることも「もうダメだ」ではなく「これは私には必要ない」と整理できるようになりました。諦める経過が言語化できると、自分を責める癖も消えていきました。「何にもなれない私」ではなく、今の私が自分らしくちゃんと発信できている。それだけで十分だし、今は人生が楽しいと感じています。

ジェットコースターを降りてクッションを抱えるまで

 ——最近の変化をどう感じますか?

綾瀬: 怖いことが減りました。以前は、自分が何を考えてるか分かんないことが怖くて、怒ったり泣いたり、感情がぐるぐるしていました。書き出すことで少し離れた場所から自分を見られるようになり、感情にのめり込まなくなったんです。

自分が何に反応していたかが分かるから、そっと距離を取れる。心を守れるようになったから、批判的な言葉も減りました。「そういう人もいるよね」と思えるようになって、余裕が生まれました。

 ——面白がる癖がついたってことですね。

綾瀬: そうですね。今の私は、ジェットコースターを降りてクッションがくっついたような状態です。前は他人の言動にぶつかって傷ついてばかりでしたが、今は考え方の違いに当たっても、ぽよんと跳ね返って、面白がっていられます。だから、傷つきにくい。

 ——自分と切り離せるようになった。

綾瀬: 誰かがメンバーシップを始めたり、有料noteを売り始めたりしても、波風が立つこともありません。人の成功は「私が選ばなかった選択」をしただけ。そう思えると、焦りも比べる気持ちも自然と消えました。迷うことさえ、今では楽しめるようになりました。世界はひっくり返らないし、価値は自分で決めていい。人生に無駄はない​​​​ ——そう思えるようになりました。

そろそろ自分の感情の変化についていけないと思っているあなたへ

——どんな人に、note部をおすすめしたいですか?

綾瀬:つらいけど、何がつらいのか分からない人にこそ来てほしいです。ここはnoteのスキルを学ぶ場所ではなく、自分の心と向き合う場所。本音を少しずつ言葉にしていくうちに、怖くて直視できなかった感情にも気付けるようになります。

メンバーはみんな苦しみながら書いて、でも必ず誰かが「よく頑張ったね」と受け止めてくれる。まるで一枚ずつ服を脱ぐように自分の本音に近づいていける、温かな場所でした。

——読者にメッセージをお願いします。

綾瀬:おーつーさんは、丸裸のまま伴走してくれる人です。防御せず本音を出し続ける姿に触れて、「私ももう少し自分を深堀りしてみよう」と思えました。

noteを書くことは、自分の心を見ること。自分の心を育てる3か月の先に、発信する自由があって、そしてあなた自身の中にもちゃんと発信の種があることに気付けるはずです。

(おしまい)


【プロフィール】
綾瀬 そら(あやせ・そら)
北海道在住。ワーママ。介護士歴15年以上。「人の役に立てる喜び」を軸に、介護の現場に携わる一方で、ライター・デザイナーとしても表現を続けている。

Canvaに関する有料noteをリリースし、購入者限定のイベントを開催。実演を交えたアドバイスを行うなど、参加型の活動が好評を得ている。

オンライン発信に専念した経験と挑戦・苦悩を経て「物事を楽しむマインド」を身に着けた。現在はマインドフルな視点で介護の仕事に再び向き合い、日々note発信を通じて「物事を面白がる」視点を育てている。

執筆/石川 えりさ

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