宇田川敦史「アルゴリズム・AIを疑う」

情報過剰社会を誤らず生き抜くために

・アルゴリズムという言葉をひんぱんに見かけるようになったが、AI=人工知能とは違って一言の訳語がなく文系の私には難しい言葉。関心をもっていたところ、少し前に新聞の書評で日経、読売と続けて本書を褒めていたので読んでみた。アルゴリズムとは、「何らかの問題を解決するための計算手順や処理手順」とのこと。わかりやすく言えば、「料理のレシピ」を想像すればいいという。
・本書は新書版のアルゴリズム入門書で、情報過剰社会を誤らずうまく生き抜くための基礎知識(メディア・リテラシー)を教えてくれる。全5章あるが、最も関心を持って読めるのは第2章「アルゴリズムの実際」。そこでは、グーグルのランキング、アマゾンのレコメンド、食べログのレビュー、X(旧ツイッター)のタイムライン表示などのサイトでアルゴリズム(設計者次第)にいかにコントロールされているかに気が付く。
・第3章「アルゴリズムと社会問題」が説くのは、アテンション(注目)エコノミーと化した現代では、ユーザーのアテンションの獲得にアルゴリズムが駆使されること。情報の質以前にまずアテンション! そこから様々な問題が生まれる。分断と不寛容、格差・偏見の再生産、偽情報・誤情報の拡散、プライバシー流出・・・。クソミソの過剰情報に振り回されないための心構えとなる本だ。
(書籍データ:2025年、集英社新書)
 

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