【2027年度(令和9年度)最新】東京大学文学部(人文学科)の学士入学を徹底解説|出願資格・外国語・専門科目・小論文・口述試験・日程まで完全網羅
東京大学の文学部で学び直したい――そう考えているあなたへ。この記事では、令和9年度(2027年度)入学の公式募集要項をもとに、東京大学文学部への入り方・出願資格・試験科目(外国語/専門科目/小論文)・口述試験・日程・そして「大学が実際に公表している志願者数・受験者数・合格者数」までを、初めての方にもわかるように整理しました。
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最初に、いちばん大事な前提をはっきりさせておきます。東京大学文学部への途中入学は、いわゆる「3年次編入学」ではなく「学士入学(=すでに大学を卒業した人、または学士の学位を持つ人を対象にした入学制度)」です。 出願には原則として「大学卒業(見込み)」または「学士の学位(見込み)」が必要になります。「短大や高専から3年次に入る」タイプの編入とは、対象も試験のかたちも違うのがポイントです。この記事では、その東京大学文学部“学士入学”の実像を、公式情報だけを根拠にお伝えします。
【30秒サマリー|令和9年度(2027年度)】
制度:学士入学(3年次編入ではない)。大学卒業(見込み)または学士の学位(見込み)が出願資格
対象:文学部の各専修課程(哲学・倫理学・美学芸術学・各言語文学 ほか)。募集人員は全専修課程あわせて10名
選抜:筆記試験(①外国語 ②専門科目 ③小論文)+口述試験(2次)+出身学校の学業成績による総合判定
外国語:専修課程ごとに指定された言語から選択。多くの課程で2か国語が課される(英語必須の課程もある)
小論文:全専修課程 共通問題
出願期間:2026年10月13日(火)〜10月19日(月)(消印有効・郵送のみ)
第1次(筆記):2027年1月23日(土)/第2次(口述):2027年2月5日(金)
最終発表(入学許可内定):2027年2月19日(金)10時
検定料:30,000円(銀行振込のみ/ATM・ネット不可)
入学後の修業年限は2年(=2年で卒業する形)
令和8年度の実施状況:志願者40人・受験者28人・合格者9人(公式公表)
この記事を書いた人|オンライン編入学院
大学編入試験専門予備校のオンライン編入学院が監修・執筆しています。募集人員・試験科目・配点・日程・倍率は、各大学が公表する募集要項・入学者選抜実施結果を確認したうえで、合格者から寄せられた体験談など編入指導で蓄積した知見もふまえて記載しています。大学が公表していない項目は、推測で補わず「非公表」と明記しています。
東京大学文学部の学士入学はどんな試験?
東京大学文学部の学士入学は、ひとことで言えば 「志望する専修課程ごとに、外国語・専門科目・小論文を筆記で解き、さらに口述試験(面接形式の試験)まで通過して合格を勝ち取る試験」 です。
多くの大学が実施する「3年次編入学(=短大・高専・大学2年生などから3年生として途中入学する制度)」とは、次の点で大きく違います。
対象が違う:東京大学文学部は学士入学なので、出願には大学卒業(見込み)または学士の学位(見込み)が必要です。「短大2年からそのまま」「大学2年生の在学中に」といった編入ルートとは前提が異なります。
入り方の名前が違う:制度名は「学士入学」。ただし入学後の修業年限は2年と定められており、実質的には「2年間で卒業する」形になります。すでに学士を持つ人が、東京大学文学部でもう一つの学びを積むイメージです。
試験のかたちが本格的:外国語・専門科目・小論文という3つの筆記に加え、口述試験(2次)があります。さらに出身学校の学業成績も選抜資料になります。
「学士入学」=大学を出た人・学士を持つ人のための入学制度
学士入学は、すでに大学を卒業した社会人の学び直しや、別の大学・学部を出たあとに東京大学文学部で人文学を専門的にやり直したい人のための制度です。逆に言えば、「高専卒でこれから3年生に」「大学2年在学中に62単位で」というような、いわゆる編入のイメージで臨むと出願資格の段階で食い違います。まずは「自分が卒業(見込み)または学士(見込み)にあたるか」を確認するのが第一歩です。
① 学科・専修課程の構成(志望する“専修課程”を最初に決める)
東京大学文学部の学士入学で最初にやることは、「どの専修課程を受けるか」を決めることです。というのも、受験する外国語も専門科目も、専修課程ごとに決まっているからです。志望を決めないと、対策の中身が定まりません。
令和9年度(2027年度)の募集要項で、募集する専修課程と筆記試験科目は次のとおりです(募集人員は下表の専修課程あわせて合計10名)。
思想・宗教・芸術系の専修課程
哲学:外国語 英・独・仏のうち 2か国語 / 専門科目 哲学
中国思想文化学:外国語 英語・中国語(ともに必須) / 専門科目 中国思想文化学(中国哲学)
インド哲学仏教学:外国語 英語は必須+独・仏・中のうち1か国語 / 専門科目 インド哲学仏教学
倫理学:外国語 英・独・仏のうち 2か国語 / 専門科目 倫理学
宗教学宗教史学:外国語 英・独・仏・露・伊・中・西・韓のうち 2か国語 / 専門科目 宗教学宗教史学
美学芸術学:外国語 英・独・仏・露・伊・中・西・韓のうち 2か国語 / 専門科目 美学芸術学
イスラム学:外国語 英語は必須+独・仏・露・伊・中・西・韓のうち1か国語 / 専門科目 イスラム学
言語・文学・美術史系の専修課程
美術史学:外国語 英・独・仏・伊・中・西のうち 2か国語 / 専門科目 美術史学
中国語中国文学:外国語 英語・中国語(ともに必須) / 専門科目 中国語学中国文学
インド語インド文学:外国語 英語は必須+独・仏のうち1か国語 / 専門科目 インド語学インド文学
ドイツ語ドイツ文学:外国語 独語は必須+英・仏・露・伊・西のうち1か国語 / 専門科目 ドイツ語学ドイツ文学
フランス語フランス文学:外国語 仏語は必須+英・独・露・伊・西のうち1か国語 / 専門科目 フランス語学フランス文学
スラヴ語スラヴ文学:外国語 露語は必須+英・独・仏・伊・西のうち1か国語 / 専門科目 ロシア語学ロシア文学
イタリア語イタリア文学:外国語 伊語は必須+英・独・仏・露・西のうち1か国語 / 専門科目 イタリア語学イタリア文学
現代文芸論:外国語 英・独・仏・露・伊・西のうち 2か国語 / 専門科目 現代文芸論
西洋古典学:外国語 英語は必須+独・仏・露・伊・西のうち1か国語 / 専門科目 西洋古典学
小論文は、全専修課程で共通問題です(=どの専修課程を受けても、小論文だけは同じ問題を解きます)。
まず「外国語の要件」で受験校(=専修課程)を見極める
上の表を見るとわかるとおり、専修課程によって“課される外国語”が大きく違います。たとえば哲学・倫理学は「英・独・仏のうち2か国語」、ドイツ語ドイツ文学は「独語必須+もう1言語」、中国語中国文学は「英語・中国語ともに必須」です。つまり、自分がどの言語で戦えるかが、志望専修課程を選ぶ最初の判断材料になります。専門分野への関心はもちろん第一ですが、「この言語を試験レベルまで仕上げられるか」を早い段階で冷静に見積もっておくことが大切です。
② 募集人員と日程(令和9年度・公式)
学士入学は年に一度のサイクルで実施されます。令和9年度(2027年度入学)の日程は、募集要項で次のように公表されています。
募集人員:合計10名(上記の各専修課程あわせて)
募集要項の配布:2026年7月21日(火)〜10月19日(月)(郵送請求または本郷キャンパス窓口)
出願期間:2026年10月13日(火)〜10月19日(月)(消印有効・郵送のみ/簡易書留)
受験票の送付:2026年11月下旬に本人宛郵送
第1次試験(筆記):2027年1月23日(土)
第1次合格発表:2027年2月4日(木)正午(文学部掲示場・文学部HPに掲示)
第2次試験(口述):2027年2月5日(金)(第1次合格者のみ)
最終発表(入学許可内定):2027年2月19日(金)午前10時(文学部掲示場・文学部HPに掲示)
入学手続書類の郵送:2027年3月上旬頃
検定料:30,000円(銀行振込のみ)
「筆記1月 → 口述2月」の二段構え。スケジュール感を最初に頭へ
東京大学文学部の学士入学は、第1次(筆記)と第2次(口述)が別日という二段構えです。出願は10月中旬(10/13〜10/19)とかなり早く、筆記は年明け1月23日、口述は2月5日、最終的な発表は2月19日です。「秋に出願 → 年明けに筆記 → 2月に口述」という長丁場になるので、外国語・専門・小論文を秋までに仕上げ、年明けは口述対策と最終調整に充てるという逆算が必要になります(くわしくは⑧のスケジュール例で)。
募集要項は「窓口・郵送で入手する正式版」を必ず取り寄せる
概要はホームページでも確認できますが、願書類を含む正式な募集要項は、配布期間中に郵送または窓口で入手する必要があります。郵送で請求する場合は、封筒の表に「学士入学学生募集要項請求」と朱書き(=赤字で明記)し、180円分の切手を貼付した返信用封筒(角型2号)を同封して、東京大学文学部事務部 学生支援チーム(学部担当)へ送ります。出願はこの正式版の所定様式で行うため、早めの取り寄せが安全です。
③ 倍率と難易度の「正しい見方」
難易度の話に入ります。ここで、東京大学文学部の学士入学のありがたい点を1つお伝えします。
東京大学文学部は、学士入学試験の実施状況(志願者数・受験者数・合格者数)を、募集要項のなかで公表しています。 学士入学・編入試験は結果を公表しない大学も多いなかで、公式の数字で規模感を語れるのは貴重です。
令和9年度の募集要項に参考として記載された、令和8年度(2026年度)学士入学試験の実施状況は次のとおりです。
志願者数:40人
受験者数:28人
合格者数:9人
この公式データから読み取れることを、初心者向けに噛みくだきます。
合格者は9人。募集人員(全専修課程あわせて10名)に対し、ほぼ枠に近い人数が合格しています。
志願者40人 → 受験者28人。出願はしたものの、実際に受験しなかった人が一定数います(=当日会場に来る人数は、志願者よりだいぶ絞られます)。
倍率を機械的に出すと、「志願者数÷合格者数」で約4.4倍、実際に受験した人だけで見る「受験者数÷合格者数」で約3.1倍です。
倍率の“分母”で数字は変わる
倍率は、分母を「志願者数」にするか「受験者数」にするかで値が変わります。この記事では公式が出している志願者40人・受験者28人・合格者9人の3つをそのまま示しました。大事なのは細かい倍率より、「毎年9〜10人前後の枠を、実受験者30人弱で競う規模感」をつかむことです。なお、この数字は全専修課程を合算したもので、専修課程ごとの内訳は公表されていません(=どの課程が何人受けて何人受かったかは非公表)。
そして、難易度を考えるうえで欠かせないのが「配点は公表されていない」という事実です。外国語・専門科目・小論文の各配点、口述試験や出身学校の学業成績の重みづけについて、大学は具体的な点数を公表していません。
注意:外国語・専門科目・小論文の配点内訳、口述試験・学業成績の比重は、公式には示されていません(非公表)。 確実なのは「筆記(外国語・専門・小論文)+口述試験+出身学校の学業成績による総合判定」という枠組みだけです。ネット上で見かける具体的な配点や“ボーダー”の数字は公式の裏づけがないため、この記事では扱いません。
④ 出願資格(誰が受けられる?/社会人・他大学卒でも受けられる?)
令和9年度の出願資格は、次のいずれかに当てはまる人です。
大学を卒業した者、および 2027(令和9)年3月31日までに卒業見込みの者
学士の学位を授与された者(学校教育法第104条第7項の規定による)、および 2027年3月31日までに授与される見込みの者
ポイントを噛みくだくと――
他大学・他学部の卒業生(これから東京大学文学部で人文学をやり直したい人)は対象です。
すでに大学を卒業した社会人の学び直しも、卒業または学士の学位があれば対象です。
現在大学4年生などで、2027年3月までに卒業見込みの人も出願できます。
一方で、「短大・高専からそのまま」「大学2年在学中に」といった、いわゆる3年次編入のルートは対象外です(学士入学は“卒業・学士”が前提のため)。
いくつか、出願前に必ず確認しておきたい実務上の注意点があります。
外国の大学を卒業した人・在職のまま入学したい人は「事前連絡」が必要
募集要項では、次の人は出願手続きの前に文学部への事前連絡が求められています。
外国において大学を卒業した者:出願資格の確認のため、2026年9月18日(金)までに文学部学生支援チーム(学部担当)へ連絡し、指示を仰ぐ必要があります。
官公庁・企業・団体等に在職のまま入学を希望する者:2026年9月18日(金)までに連絡が必要です。さらに入学手続きの際、在学期間中に学業に専念させる旨の勤務先の長の承諾書の提出が求められます。
いずれも「出願直前に気づく」と間に合わないので、該当する人は9月中旬までに動くのが鉄則です。
外国人の出願者は「外国語2か国語(うち1つは日本語)」
外国人の出願者は、母語を除き2か国語(そのうち1か国語は日本語)を受験しなければなりません。ただし、日本の高校を卒業した外国人については、日本人と同じ条件で受験します。また、外国人は入学手続までに、大学入学に支障のない在留資格を有している必要があります。
⑤ 試験科目と選抜方法(ここが一番大事)
選抜は、筆記試験(①外国語 ②専門科目 ③小論文)+口述試験(第2次)+出身学校の学業成績を総合して行われます。順番に見ていきます。
(1) 外国語(専修課程ごとに“課される言語”が決まっている)
外国語は、志望する専修課程が指定する言語のなかから、あらかじめ選択して受験します。①の表のとおり、専修課程によって「英・独・仏から2か国語」「英語必須+もう1言語」「その言語(独/仏/露/伊など)が必須+もう1言語」と条件が異なります。
ここで、初心者がいちばん間違えやすいポイントを押さえておきます。
届け出た外国語以外を受験すると“無効”になる
外国語は、入学願書・受験票の「受験外国語」欄に、あらかじめ選択して記入します。そして、あらかじめ届け出た外国語以外を当日受験した場合は無効になります。つまり「当日その場で得意な言語に変える」ことはできません。出願の段階で、どの言語で受けるかを確定させておく必要があります。2か国語が課される専修課程では、2言語ともこのルールの対象になる点に注意しましょう。
(2) 専門科目(志望専修課程の学問そのもの)
専門科目は、志望する専修課程の学問分野が出題されます(①の表の「専門科目」欄)。哲学なら哲学、美学芸術学なら美学芸術学、フランス語フランス文学なら「フランス語学フランス文学」……というように、その道の専門知識と読解・記述力が問われます。過去問の入手方法は⑥でくわしく説明します。
(3) 小論文(全専修課程 共通問題)
小論文は、全専修課程で共通の問題です。専門科目が「その分野の深さ」を測るのに対し、小論文は人文学に取り組む素養としての読解力・論理構成力・記述力を広く見る位置づけと考えられます。専門とは別に、文章で論理的に考えを組み立てる訓練が必要になります。
(4) 口述試験(第2次|1次筆記の合格者のみ)
第2次試験として口述試験があります。これは第1次試験(筆記)の合格者に対してのみ実施されます。日程は令和9年度で2027年2月5日(金)、場所などの詳細は第1次試験の合格発表時に案内されます。口述試験の具体的な形式・時間・質問内容は公表されていませんが、志望する専修課程の教員と対面し、学問的な関心や基礎的な理解を問われる場と考えて準備しておくのが自然です。
(5) 出身学校の学業成績
選抜資料には、出身学校の学業成績も含まれます。出願時に提出する成績証明書(後述)がこれにあたり、これまでの学修の積み重ねも評価の一部になる、ということです。
「筆記だけ」でも「口述だけ」でもない――総合判定
合否は、外国語・専門科目・小論文(筆記)+口述試験+出身学校の学業成績を総合して判定されます。どれか1つが飛び抜けていればよい、というものではなく、外国語の力・専門の理解・論理的記述・口述での受け答え・これまでの成績を、バランスよく仕上げていく必要があります。なお、各要素の配点や比重は公表されていません(非公表)。
⑥ 科目別・対策のポイント(合格に直結する具体策)
【対策の核】まず「志望専修課程を確定」→「外国語・専門・小論文」を並行で
東京大学文学部の学士入学対策は、志望専修課程を決めることから始まります。①で見たとおり、課される外国語も専門科目も専修課程ごとに違うため、志望が決まらないと教材も過去問も定まりません。「学びたい分野」と「戦える外国語」の両面から、早い段階で1つに絞り込みましょう。
外国語(“試験で読める”レベルまで引き上げる)
多くの専修課程で2か国語が課されます(英・独・仏から2、など)。1言語は得意でも、2言語目をどこまで仕上げられるかが合否を分けやすいポイントです。
必須言語がある課程(独語必須のドイツ語ドイツ文学、仏語必須のフランス語フランス文学、英語・中国語ともに必須の中国語中国文学など)では、その言語を専門的な文章が読めるレベルまで引き上げる必要があります。
対策の基本は、志望分野の専門的な文章(原典・研究論文の一部など)を、辞書を引きながら正確に読み解く訓練です。人文学の学士入学では、単なる語学検定的な力よりも、専門テキストの読解・和訳・内容把握が問われる傾向があります。
外国語は「出願時に受験言語を確定する」=早めの見極めが必須
前述のとおり、届け出た言語以外を当日受験すると無効です。だからこそ、どの言語で受けるかを早く決めて、そこに集中投下するのが正解です。「英語+独語で行く」と決めたら、その2言語を専門テキストが読めるところまで、秋の出願前に仕上げる計画を立てましょう。
専門科目(志望分野の“土台+自分の問題意識”)
専門科目は、志望する専修課程の学問そのものです。学部レベルの体系的な理解(基本概念・主要な論点・代表的な議論の流れ)を、自分の言葉で説明できる状態に仕上げるのが目標です。
東京大学文学部の各専修課程は研究色が濃いので、「暗記」よりも「なぜそう考えるのか」を筋道立てて書ける力が効きます。口述試験でも同じ土台が問われるため、専門の準備は筆記と口述の両方に効くと考えて取り組みましょう。
小論文(共通問題|論理構成の訓練)
小論文は全専修課程共通なので、専門とは別に「与えられた文章・テーマに対して、論理的に考えを組み立てて書く」訓練が必要です。
結論を先に置き、根拠を積み上げ、反論にも触れる――といった基本の型を身につけ、制限時間内に構成された文章を書き切る練習を重ねておくと安定します。
過去問(入手先は「文学部複写センター」)
東京大学文学部の学士入試の過去問題は、文学部複写センター(日本興業社)で取り扱っています(東京大学文学部 法文2号館地階/取扱先:(有)日本興業社)。オンラインでの一括公開はされていないため、入手方法を早めに確認しておきましょう。
過去問は「最後の腕試し」ではなく「最初の地図」として使うのがコツです。志望専修課程の専門科目・外国語がどんな形式・レベルで問われるかを早い段階で確認すると、どの教材をどこまでやればいいかの見通しが一気にクリアになります。
学士入試説明会・各専修課程の情報も活用する
東京大学文学部では、学士入試に関する説明の場が設けられることがあります(各専修課程の説明を通じて、その分野の学び方や求める素養が見えてきます)。志望専修課程が主催する説明会・ガイダンスの情報は、文学部のホームページで随時確認しておくと、対策の解像度が上がります。
⑦ 口述試験・志望動機で差をつける
東京大学文学部の学士入学には、口述試験(第2次)があります。ここは、筆記だけでは測れない「なぜ東京大学文学部のこの専修課程で学びたいのか」「その分野にどんな問題意識を持っているのか」が問われる場と考えるのが自然です。
「なぜ学び直すのか」を言語化する:すでに学士を持つ人が改めて東京大学文学部を選ぶ以上、「現状 → これから深めたい問い → それが東京大学文学部のこの専修課程でこそできる理由」という一貫したストーリーを、自分の言葉で語れるようにしておきましょう。
専門の基礎を“口頭で”説明できるように:専門科目の準備は、筆記だけでなく口述でも問われうる土台です。主要な概念や関心テーマを、話し言葉で筋道立てて説明する練習をしておくと、当日の受け答えが安定します。
これまでの学修とのつながり:出身学校の学業成績も選抜資料になります。これまで学んできたことと、これから学びたいことの接続を整理しておくと、志望の説得力が増します。
💡 口述試験は「筆記で測れない部分」を見る場です。専門への関心の深さと論理的に説明する力は、一朝一夕には身につきません。だからこそ、専門科目の勉強を「暗記」で終わらせず、「なぜそうなるのか」を口に出して説明する習慣を、早い時期からつけておくのがおすすめです。
⑧ 合格までのスケジュール例(1月筆記・2月口述から逆算)
出願は10月中旬、筆記は翌年1月、口述は2月。ここから逆算すると、標準的なモデルはこうなります。
〜春(受験を決めたら早めに):志望専修課程を確定し、受験する外国語(多くの課程で2言語)を決める。専門科目の基本書・外国語の教材を選び、基礎インプットを開始。文学部複写センターで過去問の入手方法を確認し、ゴールの形を知る。
夏(6〜8月):外国語を専門テキストが読めるレベルへ引き上げる。専門科目は主要論点を自分の言葉で説明できるまで。小論文の基本の型もこの時期に固める。外国大学卒・在職のまま入学希望の人は9月18日までに事前連絡(該当者)。
秋(9〜10月):募集要項の正式版を取り寄せ、所定様式で出願(10/13〜10/19・郵送のみ・簡易書留)。受験外国語を願書に記入して確定。
11〜12月:過去問演習を本格化。外国語の読解・和訳、専門科目の記述、小論文の答案づくりを繰り返す。11月下旬に受験票が届く。
1月:第1次試験(筆記)=2027年1月23日(土)。総復習と本番想定の時間配分。
2月:第1次合格発表(2/4正午)→ 第2次試験(口述)=2/5(金)。口述に向けて、志望動機と専門の“口頭説明”を最終調整。最終発表(入学許可内定)=2/19(金)10時。
💡 東京大学文学部の学士入学は、「外国語(できれば2言語)を専門レベルまで」「専門科目を口述でも説明できるまで」という、じっくり積み上げるタイプの準備が要ります。出願が10月中旬と早いので、受験を決めたらすぐに志望専修課程と受験言語を確定させ、逆算で動き出すのが最短ルートです。
⑨ 出願の実務ガイド(提出書類と手続き)
ここからは、実際に出願するときの具体的な手続きです。以下は令和9年度(2027年度)の募集要項にもとづく内容ですが、細部は年度で変わることがあるため、必ず正式な募集要項で確認してください。
出願方法・期間(令和9年度)
出願期間:2026年10月13日(火)〜10月19日(月)(消印有効)
提出方法:郵送のみ(簡易書留)。持参・その他の方法は受け付けない
封筒:角2封筒に提出書類を一括して入れる。表側下部に志望専修課程名・氏名・住所を横書き、宛名の左に赤字で「学士入学願書在中」
宛先:〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学文学部事務部 学生支援チーム(学部担当)
提出書類
入学願書(所定様式):志望する専修課程名を必ず記入
学士入学受験票(所定様式):受験外国語をあらかじめ選択して記入
成績証明書:高校卒業後、現在までに在籍した(している)すべての短大・大学・大学院分を提出
卒業証明書 または 卒業見込証明書:成績証明書に卒業(見込)年月日が記載されていれば不要
受験票送付用封筒(返送用封筒):長3封筒に本人の宛先・宛名を記入、左に赤字で「受験票在中」。簡易書留分の切手460円分を貼付(郵便料金は改定の可能性あり)
検定料 30,000円:銀行振込のみ(後述の注意参照)
検定料の振込は「ゆうちょ・ATM・ネット不可」に注意
検定料30,000円は銀行振込に限り、しかもゆうちょ銀行・郵便局は不可、ATM・インターネット等も利用しないよう指定されています。所定の振込依頼書に必要事項を記入し、最寄りの金融機関の窓口で振り込みます。振込時に受け取る検定料振込金受付証明書(C票)を、学士入学受験票の所定欄に貼り付けて提出します。「いつものネット振込でいいだろう」と思っていると要件を外すので、ここは要項どおりに進めましょう。
証明書は“原本(紙)”/改姓がある人は追加書類
成績証明書などの証明書は原本(紙媒体)を提出します。また、改姓により願書と証明書の氏名が異なる場合は、改姓の事実を確認できる公的機関発行の証明書(戸籍抄本等)を併せて提出します。出願手続後は、どのような事情があっても内容の変更は認められず、書類も返却されません。提出前の最終チェックを丁寧に。
⑩ 合格発表・入学手続き・学費
第1次合格発表:2027年2月4日(木)正午(文学部掲示場・文学部HP。2/12(金)17時まで掲示)
最終発表(入学許可内定):2027年2月19日(金)午前10時(文学部掲示場・文学部HP)
入学手続書類:2027年3月上旬頃に本人宛郵送
入学料:282,000円(予定額)
授業料:年額642,960円(前期分321,480円)(予定額)
修業年限:2年(=2年で卒業)
※入学料・授業料は予定額であり、入学時または在学中に学生納付金の改定が行われた場合は、改定時から新しい金額が適用されます。金額は入学手続時に必ず最新の案内で確認してください。
合否の問い合わせには応じない運用
募集要項では、合格・不合格に関する問い合わせには一切応じないとされています。また、試験の成績によっては、募集人員に達しない場合でも入学を許可しないことがあるとも明記されています。発表日は、落ち着いて文学部の掲示場・ホームページを確認しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. これは「3年次編入」ですか?
A. いいえ。東京大学文学部の途中入学は学士入学です。出願には大学卒業(見込み)または学士の学位(見込み)が必要で、短大・高専・大学2年在学中からの3年次編入とは制度が異なります。ただし入学後の修業年限は2年と定められており、実質的には2年で卒業する形になります。
Q. 誰が出願できますか?社会人でも受けられますか?
A. 大学を卒業した人(2027年3月末までの卒業見込みを含む)、または学士の学位を持つ人(同・授与見込みを含む)が対象です。他大学・他学部の卒業生や、すでに大学を出た社会人の学び直しも対象になります。在職のまま入学したい人は、9月18日までの事前連絡と、勤務先の長の承諾書が必要です。
Q. 試験科目は何ですか?
A. 筆記試験(①外国語 ②専門科目 ③小論文)+口述試験(第2次)に加え、出身学校の学業成績も選抜資料になります。外国語と専門科目は志望する専修課程ごとに内容が指定されており、小論文は全専修課程共通問題です。
Q. 外国語は何語を受ければいいですか?
A. 志望する専修課程が指定する言語から選びます。哲学・倫理学・美学芸術学などは「複数言語から2か国語」、ドイツ語ドイツ文学は「独語必須+1言語」、中国語中国文学は「英語・中国語ともに必須」など、課程ごとに異なります。出願時に受験言語を届け出て確定し、届け出た言語以外を当日受験すると無効になります。
Q. 面接(口述試験)はありますか?
A. あります。 第1次試験(筆記)の合格者に対して、第2次試験として口述試験が行われます(令和9年度は2027年2月5日)。志望分野への関心や基礎理解を、口頭で説明できるように準備しておきましょう。
Q. 倍率・合格者数はどのくらいですか?
A. 令和9年度の募集要項に参考記載された令和8年度(2026年度)の実施状況は、志願者40人・受験者28人・合格者9人です。募集人員は全専修課程あわせて10名。専修課程ごとの内訳は公表されていません(非公表)。
Q. 各科目の配点は公表されていますか?
A. 公表されていません(非公表)。 外国語・専門科目・小論文の配点内訳、口述試験や学業成績の比重は公式に示されておらず、確実なのは「筆記+口述+学業成績による総合判定」という枠組みだけです。
Q. 過去問はどこで手に入りますか?
A. 学士入試の過去問題は、文学部複写センター(日本興業社/東京大学文学部 法文2号館地階)で取り扱っています。オンラインでの一括公開はされていないため、入手方法を早めに確認しておきましょう。
Q. 出願はいつ・どうやって行いますか?
A. 2026年10月13日(火)〜10月19日(月)(消印有効)に、郵送(簡易書留)のみで出願します。角2封筒に書類を一括して入れ、表に志望専修課程名・氏名・住所を書き、「学士入学願書在中」と赤字で明記します。募集要項の正式版(願書類つき)は配布期間中に郵送・窓口で入手してください。
Q. 検定料はいくらですか?どう払いますか?
A. 30,000円で、銀行振込のみ(ゆうちょ・ATM・インターネット不可)です。所定の振込依頼書で金融機関の窓口から振り込み、受付証明書(C票)を受験票に貼付します。出願後の払い戻しはありません。
Q. 学費はいくらですか?
A. 令和9年度の予定額で、入学料282,000円・授業料 年額642,960円(前期分321,480円)です。いずれも予定額のため、改定される可能性があります。入学手続時に最新額を確認してください。
Q. 外国の大学を卒業しました。すぐ出願できますか?
A. 出願手続きの前に出願資格の確認が必要です。2026年9月18日(金)までに文学部学生支援チーム(学部担当)へ連絡し、指示を受けてください。
まとめ|東京大学文学部(人文学科)の学士入学は「専修課程の確定」と「外国語」で決まる
東京大学文学部の学士入学は、大学卒業(見込み)または学士の学位(見込み)を出願資格とし、筆記(外国語・専門科目・小論文)+口述試験+出身学校の学業成績で選抜する、本格的な入試です。募集人員は全専修課程あわせて10名、令和8年度は志願者40人・受験者28人・合格者9人でした。戦い方の要点は明確です。
まず志望専修課程を確定する――課される外国語も専門科目も専修課程ごとに違うため、ここが全対策のスタート地点。
外国語を専門レベルまで――多くの課程で2か国語。受験言語は出願時に確定し、届け出た言語以外は無効になる点に注意。
専門科目は「口述でも説明できる」深さまで――筆記と口述の両方に効く土台をつくる。
小論文(共通問題)は論理構成の型を身につける――専門とは別枠で訓練する。
出願は10月中旬・郵送のみ――正式な募集要項(願書類つき)を早めに取り寄せ、検定料の振込要件(ゆうちょ・ATM・ネット不可)まで要項どおりに。
そして、東京大学文学部には「実施状況が公式に公表されている」という、規模感をつかみやすい土台があります。すでに学士を持つあなたが、もう一度“学び直し”として人文学の最前線に挑むなら、正しい順番で積み上げれば十分に射程に入る試験です。なお、日程・様式・提出書類の細部は、必ず配布される正式な募集要項で確認してください。
「自分の経歴で出願資格を満たすか確認したい」「どの専修課程・どの外国語で受けるか一緒に考えてほしい」「小論文や口述の準備を見てほしい」――そんなときは、オンライン編入学院の無料相談をご利用ください。あなたの状況に合わせて、1月・2月の本番までの道筋を一緒に設計します。煽るつもりはありません。まずは気軽に、現状と疑問を聞かせてください。
この記事を書いた人
オンライン編入学院(大学編入情報局)
この記事は、大学編入試験専門予備校のオンライン編入学院が監修・執筆しています。
大学編入・学士入学は、募集する専修課程も試験科目も出願資格も大学ごとにばらばらで、しかも年度によって変わります。だからこそ、記事に載せる募集人員・試験科目・日程・実施状況は各大学が公表する募集要項および入学者選抜実施結果で必ず確認し、そのうえで合格者から寄せられた体験談など、編入・学士入学指導で蓄積した知見もふまえて記載しています。大学が公表していない項目は、推測で補わず「非公表」とそのまま明記しています。
*※本記事の制度・日程・科目・費用・実施状況は、東京大学文学部「2027(令和9)年度 東京大学文学部学士入学学生募集要項」にもとづきます。出願前には必ず公式の最新募集要項でご確認ください。*
*出典:東京大学文学部「2027(令和9)年度 東京大学文学部学士入学学生募集要項」、2027(令和9)年度 東京大学文学部学士入学学生募集要項(PDF)、学士入学 募集要項(東京大学文学部・大学院人文社会系研究科)、学士入学希望の方(東京大学文学部)、過去の入試問題(東京大学文学部)、東京大学文学部・大学院人文社会系研究科*
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