【ファンタジー】ケンとメリーの不思議な絆#49
第八章 未来への希望
ケンとメリー
「わー、申し訳ありません。話に夢中になってしまって名乗るのが遅くなってしまいました。私の悪い癖なんですよねー。夢中になってしまうとついつい忘れてしまうというのが。では、改めまして。私の名前は、ケンのお母様と同じ名前でちょっと恥ずかしいのですが、メリーといいます。日本ではちょっとめずらいかもしれません」
「まぁ、私と同じ名前なのね。うれしいわ、こんな若いお嬢さんと同じ名前だなんて。ご両親はどんな思いで名付けられたのかしら」
「私の両親は、昔スカイラインという車に乗っていたことで知り合ったらしく、よく二人で車の話をしていたようなんです。二人が知り合う遥か昔のスカイラインのコマーシャルの女の子の名前が気に入っていたらしく、女の子が二人生まれたら下の子の名前をメリーにしようと決めていたようなんです。なんか、いい加減でしょう。姉はマリってつけられたんですよ。マリだったら日本でもよくある名前なんです」
母親のメリーはケンと出会ってケンとメリーのスカイラインの話をしたことを昨日のことのように思い出していた。
「まぁ、そうなのね。私の本名はマリーなのよ。大抵マリーと付けられると呼び名は発音しやすいメリーになってしまうの。だから通常はメリーってよばれているわ。本当に運命を感じるわね」
ケンも運命的な出会いだと感じたらしく、知り合ったばかりのメリーにかなり心を惹きつけられていた。それを見透かしたかのように母親のメリーは、ケンに促した。
「ケン、お嬢さんにワインを出してあげないの。気が利かないわね~」
「あっ、ごめん、完全に忘れてた。取ってくるよ」
そう言って、ケンはワイン樽のあるところにワインを入れるためのデキャンタを持って行った。ケンが席を外したその間に、母親のメリーはワイングラスを準備しチーズを出しながら、運命の次の扉を開くために話しかけた。
「まもなく日も暮れていくわ。この辺りはホテルも何もないから、我が家の空いている部屋を使って泊まっていってくれない。そうすれば、ゆっくりお話もできるし。どうかしら。お願いを聞いてくれるかしら。ケンがワインを持って戻って来たらまた続きのおしゃべりをしたいわ。ねぇ、お願い」
つづく 次回は最終話です
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