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【SS】未来のパジャマ

 最近は何処にいても危険が潜んでいる。歩いていても、喫茶店に入っていても、コンビニにいても決して安全とは言えない。賑やかな祭りの場所でも多数の死者が出るほどだ。

 だから、自分の家に帰るとほっとして安心してしまう。しかし、自分の家は果たして安全なのかとも思う。鍵はちゃんと掛けたしマンションだから安心だなどと思ってはいないか? 

 今、地球上で安全なところなんて何処にもないのだ。強いて言えば日本は他の国に比べて危険度が低いというだけで決して安全ではない。巷は、殺傷事件のニュースに溢れ、交通事故や強盗などの事件も頻繁に放送されている時代である。

 最も怖いのが予想できない自然災害である。地震や台風などによる被害は油断しているからというより対処する時間がなく被害に遭ってしまうケースが多いのだ。そんな背景を受けて待ちに待った安全のためのグッズが発表された。

 「救命パジャマ」と名付けられた商品がそうだ。もちろん特許である。このパジャマの狙いは最も無防備な時である寝ている時に災害から身を守ってくれる機能を持ったパジャマなのだ。

 強盗を検知すると、瞬間にパジャマが膨らみナイフも通さない防弾のシェルターに変わってしまう。また、地震を感知すると瞬間にエアを取り込みあたかも車のエアバッグのように膨らみ体を保護する機能を備えている。さらに、津波などに襲われた場合は、全体をエアで包み込み大きな力に逆らわずに浮上したまま救助を待つことができるようになっている。

 これを着て寝ていればこれまでよりもはるかに安全だということで予約注文が殺到している。ただ、いいところばかりではない。値段は120万円で政府からの補助金が100万円使えるそうだ。

 唯一の欠点は、寝心地が極端に悪いため熟睡できないということだった。このことは購入予約募集の広告には書かれていなかった。


#小説 #ショートショート #創作 #パジャマ

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