【SS】地球になりたかった #毎週ショートショートnote
火星は木星に相談していた。
「ねぇ、木星くん。僕は地球になりたいんだけど。どうしたら良いんだろう」
「えー、火星くんは地球になりたいの。そんな薄い大気では無理だよ」
「大気か〜」
そう言うと火星は、じわっと自分の軌道を修正して地球に近づこうとして考えた。月の位置まで行けば、なんとか地球の大気を吸い取れるかもしれないと考えたのだ。ただし、宇宙には惑星の軌道監視をしている惑星秩序維持警察がいる。もし動いていることが見つかったら、銀河系の外に追放されて、順番待ちをしている惑星に火星の位置を奪われてしまう。そうならないように慎重にことを運んだ。
火星がほんの少しだけ軌道修正をした時、惑星秩序維持警察は異変に気づいた。しかし、逮捕するには証拠不十分だ。もう少し待つか考えたが大幅にズレると惑星間バランスが崩れることが心配だ。そこで木星との無断会話の録音を元に火星の別件逮捕に踏み切った。
火星は観念した。やっぱり地球には成れなかった。
410文字
以下の募集への参加です。 (毎回ムズイお題に悩まされてます)
出題日 5月21日
お題 火星の別件逮捕
裏お題 惰性のエッヘン開放
🌿【照葉の小説】ショートショート集 ← SSマガジンへのリンク
☆ ☆ ☆
いつも読んでいただきありがとうございます。
「てりは」のnoteへ初めての方は、こちらのホテルへもお越し下さい。
🌿サイトマップ-異次元ホテル照葉
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければチップによるご支援をお願いします。皆さんに提供できるものは「経験」と「創造」のみですが、小説やエッセイにしてあなたにお届けしたいと思っています。いただいたチップは創作活動費用として使わせていただきます。