M-AGE|洋楽にハマっていた頃のビート
M-AGEをどうやって知ったのかは、もうはっきり覚えていない。
たぶん、友人と『DANCE 2 NOISE 001』を聴いた流れだったと思う。そこに収録されていた「CALL ME」を聴いて、最初に思ったのはこれだった。
Jesus Jonesっぽい。これ好きだ。
ちょうどその頃、自分は洋楽にハマっていた。中でも、よく聴いていたのはUKのバンドだった。
今のように、検索すればすぐ音楽へたどり着けるわけではない。友達が持っていたCDや、音楽雑誌の小さな記事。そこに出てくる知らない名前を手がかりに、聴く範囲が少しずつ広がっていった。
その中でも、EMFやJesus Jonesのような、今でいうデジロックっぽい音が好きだった。ロックなのにビートが強く、客席も跳ねたり前へ押し寄せたりする。ダイブやモッシュのイメージも、そこに重なっていた。
当時の自分には、ああいう音がすごくUKのバンドっぽく聞こえていた。
だから「CALL ME」がJesus Jonesに近く聞こえたことは、耳に引っかかる理由にはなっても、嫌になる理由にはならなかった。
ワウのかかったギターのように、うねる音。マッドチェスターっぽく感じた、跳ねるドラム。そこにサンプリングやスクラッチノイズが混ざってくる。
そりゃ、聴く。
『MUSTARD』までは聴いた。一曲目の「SILENT FEARS」が始まると、今度はEMFの曲が浮かんだ。
EMFの「Children」みたいだな。笑
かなり似ている。でも、曲として普通に聴けたので、そのまま聴いていた。似ているから嫌だとか、そんなことは特に思わなかった。
そういえば、自分が好きになるバンドを並べると、ビクターと、ソニーならEPICが中心だった。時々CBS、コロムビアはかなりまれ。レーベルを見て選んでいたわけではないのに、あとから並べると自然にそうなっていた。
BUCK-TICK然り、その後のTHE MAD CAPSULE MARKET’S、Dragon Ash、SPECIAL OTHERSを見ても、ビクターが選んでくるバンドは結構ツボだった。
レーベル好きって、いるでしょ。笑
M-AGEも、その流れの中にいた。
今なら、バンドの中にDJがいて、ロックとクラブミュージックが混ざっていたと説明できる。「CALL ME」も、当時のイギリスの動きに呼応して作られた曲だった。EMFやJesus Jonesを聴いていた耳に近く聞こえたのは、たぶん自然なことだったのだろう。
でも、その頃はそんな説明を知らない。「Jesus Jonesっぽい。これ好きだ」で聴いていた。
中でも「CALL ME」は、かなり強く残っている。M-AGEという名前を聞いて、最初に思い出すのもこの曲だ。
「CALL ME」と一緒に、日清パワーステーションという名前も妙に残っている。
調べてみると、M-AGEは日清パワーステーションで何度かライブを行っている。だから、場所の記憶としては辻褄が合う。
そもそも当時は、一人でライブへ行く感じではなかったので、だいたい友人と一緒だった。友人と日清パワーステーションへ行った記憶もなんとなくある。ただ、それがM-AGEだったかとなると、Jesus JonesやBRAIN DRIVEの記憶まで重なってきて、まだ断定できない。
それでも、日清パワーステーションという会場名を聞くと、当時ライブを見に行っていた頃の感じが戻ってくる。
あそこは、なんとなく行く場所ではなかった。
その後、Jesus Jonesと布袋寅泰が一緒にライブをやったことも、自分の中では大きかった。布袋で感じた洋楽への入口については、前に『GUITARHYTHM』の回で書いた。
こうして並べてみると、布袋、Jesus Jones、M-AGEは、自分の中で邦楽と洋楽が分かれる前の、同じ流れの中にいたのだと思う。
M-AGEの活動を、ずっと追っていたわけではない。だから、ここで「今もずっと聴いている」とは書けない。
でも、当時よく聴いていたことは覚えている。「CALL ME」も「WALK ON THE MOON」も、何度も聴いた。
M-AGEは、洋楽にハマっていた自分の耳に、邦楽の中からすっと入ってきたビートだった。
邦楽も聴いていた。洋楽にもハマっていた。
その二つを今ほど分けて考えていなかった頃に、M-AGEを聴いていた。
