小説3,000作品以上読んだ人間がオススメする歴史小説20作品
皆さんこんにちは
今回は今まで読んだ歴史小説の中で個人的にオススメの作品を紹介します。
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1.のぼうの城
天下統一を目前にした豊臣秀吉は、関東の雄・北条氏を討つべく、小田原征伐に乗り出す。
その中に北条方の支城、武州忍城(おしじょう)があった。
秀吉は寵臣・石田三成に2万の兵を与え総大将として派遣する。
守る忍城方は僅か5百騎。
この物語は、圧倒的に不利な状況にあってついにただひとつおちなかったこの城の攻防戦を描いたものである。
ここにきわめて個性的な忍城の臨時城代・成田長親(なりたながちか)が登場する。
周りからは「でくのぼう」を縮めて「のぼう様」と呼ばれる彼は、大男でありながら、得意なのは田植田楽踊りくらいで坂東武者にあるまじく、何をやってもダメであるが、不思議と同僚の家臣や領民の人望はあつい。
彼は密かに交わされていた降伏の予定を翻して三成軍と戦う決意をする。
数の上では有利なはずの三成軍がてこずる前半の壮絶な攻防戦は、ページを捲るのがもどかしいほどの読みどころである。
また水攻めにあい、絶体絶命のピンチに立たされた長親がそれを打ち破る秘策として、舟を出しその船上で踊る得意の田植田楽踊りのくだりは、なぜか涙し胸を打たれる。
本書は、かなり史実に基づいたフィクションであろうが、成田長親という、戦国の世にあって珍しい英傑像をフィーチャーした、感動的なキャラクター小説である。
2.八朔の雪―みをつくし料理帖
料理そのものをどっかり真ん中に据えて、しかも人間のドラマと真っ向から合体させた物語というのは意外にないのではないか。
シリーズの巻末にレシピが付いているのも、
作りたくなった、あるいは作ってもらいたくなった読者にはありがたいアイデアだろう。
しかしそれ以上に読者の心をつかむのは、人情の味わいだろうと思う。
苦労してきたヒロインが、またまた苦労しながら成長してゆく姿。
これはまたいかにもまっとうな、ありがちな話が綴られているわけで、パターンとしてはもちろんよくあるものなのだが、それを語る手つきが並ではない。
まるでヒロインの料理の手さばきのように、優しく繊細にして要所を押さえてみせる。
そしてこうした人情ものには、江戸の町がなぜよく似合うのだ。
そこへ加えてヒロインらはもともと大阪の人間だから、
東西の食文化の違い、ちょっと大げさに言えば異文化比較の新味も加わる。
文章がいい、ストーリーもいい、食の楽しみというので読ませる。
登場人物も魅力的で、ホロリとしたり和んだり、また人間の謎もしっかり用意してあって先が楽しみな作品。
3.天地明察
暦の改正に尽力を尽くした一人の男の物語。
江戸時代という封建時代。
徳川幕府という絶対的な存在かと思えば、そうでもなく、
朝廷との綱引き。
微妙な権力闘争。
算術という絶対的といえる尺度。
そうしたことがバックグラウンドとして語られます。
特に派手なアクションがあるわけではなし、だが、江戸という時代を生きた一人の青年と、それを取り巻くさまざまな知が描かれています。
暦の改正という地味だけど一大事業を成し遂げた過程、苦労、そこに至るまでの努力が、実に見事に描かれています。
ある時代に生き、その時代のある分野の頂点に立ち、大いなる目標を描き懸命に生きた一人の男の生き様として、とても優れた小説であると思います。
4.清須会議
読み始めは、現代語で書かれているので、時代の意識が変わってしまうのではないかと心配しましたが、しっかりとその当時を想像されるように書かれている感じがしました。言葉が現代語でもその時代にハマっていきます。人物がやけに律儀であったり、人の評判を気にしたり。
歴史小説に不足がちなユーモアのセンスが取り入れられ、新しい感じがします。
ただし、歴史本として時間の流れや過去の出来事もキチンとしています。
清洲会議の期間中、とても短い期間ですが、様々な駆け引き、人の考え(作戦、感情、利害関係の意識、自分の順位)が赤裸々とかかれ、読んでいて話の流れに納得感があります。
そのあとの日本の歴史に大きな影響を与えた、とても大事な会議が、こんなにも人間的な要素で決定されていくのか、と考えさせられました。
もしかしたら、現代の重要な会議も、このお話のような要素を多く持っているかもしれません。
5.黒田如水
若き頃より親しんだ吉川文学の素晴らしさは、いつまでも色褪せないものがあります。
天下統一をはかる信長や秀吉などの主役たち。
それを取り巻き、異彩を放つあまたの戦国武将の中でも官兵衛は下剋上という世にありながら、人道と文化の薫りを感じさせてくれます。
武力の前に対話という道を模索しての調略、計略の妙、ぎりぎりの状況の中での竹中半兵衛との友情、信長、秀吉への誠実、家臣への慈愛と絆。
これもまた、人間に対する愛情が横溢としている吉川文学作品です。
官兵衛34歳、これから歴史の表舞台へ登場というときに筆を置いてますが、人間の偉大さとは何であるかということを教えてくれます。
6.アマテラスの暗号
日本史のミステリーである古代史。そして小説内で繰り広げられるミステリー。
2つのミステリーが同時進行する中で、特に日本の古代史と神道に関するミステリーが膨大な実在する資料と考察によって謎解きが加速し一気に読み上げてしまった。
膨大な実在する資料と著者の繰り広げる考察に、最初は眉唾だった思いが途中から「もしかしたら」に変わり「本当かも」「そうかもしれない」「たぶんそうだろう」に移り変わる自身の見解の変化と、くらくらするような神道に関する考察。
著者の小説の中で繰り広げられる説について信じる、信じないはさておきとして、自分たちのルーツについての知見を広げるという意味で本作は重要な意味合いを持つものと感じた。
7.木挽町のあだ討ち
タイトルがなぜ「仇討ち」ではなく「あだ討ち」なのか。
そしてこのあだ討ちがなぜ、芝居小屋の裏で行われたのかが、最後に明かされる。
敵討ちのために江戸に出てきた若武者・菊之助を、木戸芸者の一八、戯作者の篠田金治、立師(殺陣師?)の与三郎、衣裳部屋のほたる、小道具の久蔵・お与根夫妻が支えていく。
これらの人々が吹き溜まりのような芝居小屋に集まって来たか、その経緯も述べられる。
一人称の語り手たちが証言をつなぐ形式。
信用できない語り手たちの話は、最後に一つにつながる。
度々、作中人物たちの人生模様に泣かされて読後感は爽やか。
なんと知的な令和文学。
8.八本目の槍
賤ヶ岳の七本槍と呼ばれた豊臣家臣の武将。
功名をあげた7人それぞれがアプローチし、佐吉(石田三成)の人物像を語っていく。
その8人は小姓時代の仲間だった。
友情に結ばれた熱い絆が伺われる。
理でもって予見し、才知みなぎる三成のすがた。
三成の友情の思いやり。
7本の槍は東西に分かれども意志はひとつ。
利権ではなく、三成の自我を捨てて世の中を変えていこうという姿勢。
歴史は変えられないが、もし三成が天下を取っていたら社会は激変したのかも。
時代はいち早く封建社会を脱皮しデモクラシーに向けて加速していたはず。
あたたかさにこころ打たれる。
9.燃えよ剣
新選組隊士の中でも副長・土方歳三を中心に据えています。
この男が非常に魅力的です。
ひねる俳句は凡庸で、決して高い学問的教養があるわけではないものの、状況の先読みには絶大なる才覚を持ち、いかなる危難に遭おうとも常人には思いもつかぬ知恵と勘と胆力で切り抜けていく姿が痛快です。
かといって歳三は勇猛果敢一辺倒の爽快ヒーローに終わりません。
新選組強化のために仮借ない恐怖統治のシステムを組織内に固めていくのです。
次々と同志を斬り捨て、そこには人情の欠片もありません。「士道に照鑑して愧(は)ずるなき者のみ隊士たりうる。士道に悖る者は、すなわち死」――人の上にこの掟を置いたがゆえに、夥しい量の血が流れますが、それによって歳三が強化を目論むのは決して己の権力基盤ではなく、一も二もなく隊の規律です。
潔いほどに私利私欲を捨てているとも取れる一方、何ための隊の規律なのか、読者であるわたしの胃の腑に落ちない思いが残ります。
その割り切れなさが、人間の摩訶不思議さを感じさせるこの小説の醍醐味なのかもしれません。
10.壬生義士伝
新撰組の隊士・吉村貫一郎は、文武共に能力がありながらその出自が足軽だったことから取り立てられず、その貧しさゆえに南部藩を脱藩、諸国を放浪して新撰組に入り、守銭奴と呼ばれながらも妻子に送金を続けていた。
その最期は鳥羽伏見の戦いで力尽き、大阪の南部藩邸に転がり込み、往時の親友に切腹を命じられて果てるというものだった。
なぜ脱藩してまで送金を欠かさなかったのか、なぜ切腹しなければならなかったのか。
その真相は当時の関係者から話を聞くことで浮かび上がってくるのであった。
新撰組は長い江戸時代が終りを迎えるにあたり、パッと咲かせた武士道の華である。
局中法度などにみられるように、新撰組が必要以上に隊規に厳しかったのは武士ではない連中がより武士らしくあるためだったと言われている。
この辺の要素に、行く末は敗北という判官贔屓も加わって新撰組の魅力、ひいては新撰組がいろいろな人に取り上げられて一ジャンルが成り立っている。
作者はここにさらに武士の貧しさという要素も加え、改めて武士の世を見直し、武士とは、人とは、という点を追求している点がえらい。
11.蜩ノ記
いやはや登場人物の生きざまにしびれまくった。
切腹までの期限が迫っている戸田秋谷の「微笑んでいるのかどうか分からないほどの笑みを浮かべている」というのがなんだかこの人のすべてを顕わしているようで刺さる。
ゆっくり味わう系の時代ものかと思いきや、ストーリーがどんどん転じていくので読むのが止まらない。
家族、大切な人、死、別れ、どうしようもないこと、いろいろ起こるのだけど、どうしても秋谷の最後の日に向っているという時間軸だけは読んでいる自分も含めて登場人物のすべてが逃れられない鎖のようである。
自分がもし、死ぬ時が決まっている身であったらどうだろう。
それも切腹かあ。
それだけで今生きるのがつらくなるような気もする。
愛する家族に囲まれて、最後の日が見えている。どういう気持ちになるだろう。
人物描写がとてもいい。仕草の一つ一つの表現に「らしさ」が潜んでいて読み手に登場人物の息遣いを感じさせる。
12.信長の原理
昭和の時代、司馬遼太郎の歴史書を好んで読むサラリーマンや経営者が多かったのは、武将たちを企業戦士に見立てて、生き方の指針を得ようとしていたからだろう。
時は流れて令和の世、企業人がかつてほど時代小説に生き方を求めることはないとしても、一定のニーズはあり、この『信長の原理』はそれに応える役割を果たすのではないだろうか。
もとより作家にそのような意図はないのかもしれない。
しかしマーケティング用語としてしばしば引き合いに出されるパレートの法則(8:2の法則)に世界の理を見出して、人材を発掘し、登用する信長の姿は、楽市楽座、交易の推進(これらのシーンはほぼ描かれないとはいえ)とあいまって、徹底して功利主義の企業家と二重写しになることは確かだ。
他方でこの小説のもうひとつ興味深い点は、信長ばかりか、秀吉や光秀ら、家臣の内面にも自由に分け入って描写することだ。
人の世のみえない理を前にした彼らの違いが浮き彫りになり、ひいては光秀による信長暗殺の原因もこの法則への態度で説明される。
それはあたかも冷徹な合理主義を推進するワンマン社長率いる織田家という企業の興亡と重なって見える。
近年、大河ドラマや漫画で光秀ブームが起きているが、謎に包まれた光秀による信長暗殺の理由を、本書ほど説得力を持って説明したものはない。
すなわち、人は合理主義の駒となり切れるか否か、ということだ。
13.光秀の定理
この本は、すぐに答えを求めたがり、表面の空気、強者善悪・流れに無意識に巻き取られ、また第三者的な倫理観に迎合傍観することで安心し、それで良しとする、そんな人生て、つまらないことに気づかせてくれた。
一度立ち止まり、かっこつけずに、本来の倫理観や観念(本来はこうでないといけない、あるべきだ)を純粋に「こうありたい」と思う、正直な自分と対峙する時間、ある意味の感情(感動したり、悔しがったり)を入れることで深まる思考を持たなくては無為な一生になることを感じた。
物事の「理」は、自分で汗をかき、必死に実感として分からない限り、人から聞いても何の役にも立たない。
そして「理」は所詮、自分の得手とすることを通じてしか、分からないということが出てきた。
この世の「理」を探す旅が、人生なのかもしれない。
14.坂の上の雲
この物語の重要なポイントは、「勝ち」とは何を指すのか、だと思います。
確かに我々は「日露戦争は日本の勝利」と学校で習うのですが、その台所を一目でも見に行けば、息を忘れるほどの切迫感、悲壮感がありました。
そういった意味では、この戦争は「勝つ」ためのものではなく「勝ったように見せる」ものだったのだな、と思いました。
しかもこの勝ちという「麻薬」で狂騒し、そのまま太平洋戦争に入って行くという、今一歩下がって外観すると子どもでも分かるような無理な行動を、神秘と神格で包んで行ってしまったことに、日本人の弱点を見たような気がします。
江戸から明治、多くの価値観を捨て、一途に西洋化に進む国家と、それに翻弄される人々。
新たな国家の中心である雄藩出身者と虐げられる佐幕派の人々。
幕藩体制から中央集権国家への変遷による混乱…その中で主人公や他の登場人物が何を見、聴き、感じたのかが、丹念に描写されていて興味深い。
青年時代に迷いながらも、自らの生き様を決めていく主人公たち。
偶然の選択とも、やむを得ぬ選択ともとれるキャリアを精一杯生きる。
精一杯生きるだけでなく、今ここの覚悟を決める。
その彼らの生き様にこそ、今日学ぶことは多い。
15.じんかん
松永弾正久秀。
悪逆非道、不忠、欲深な振舞で知られる、稀代の梟雄。
もしあなたが、織田信長や武田信玄、伊達政宗などといった綺羅星のごとき武将たちのような、華々しくも雄々しい英雄譚を期待しているのなら、この話は残念ながら大きな肩透かしになってしまうかと思う。
ここに描かれているのは、一人の人間が、嫉妬と我執、欲と権力に満ち満ちた浮世で、足掻き、藻掻き、そして散ってゆく、そんなありふれた物語だ。華々しさや爽快感ではなく、泥臭くて地味。報われなく、遣り切れない。
スペクタクルやエンターテインメントとして読もうとすると、読後感として楽しいものにはならないかもしれない。
けれど、もしあなたが、この人の世に生きにくさともどかしさ、悶々とした憤りを感じているのなら、この話はあなたの心に、きっと小さくない傷痕を残す。
人は何のために生きるのか。
この憂き世で、人は何を成せるのか。
その答えの一つが、ここにある。
小さな石を一つずつ、積み重ねていく。
それが人の営みの全てなら、その果てに希望を見出すことにこそ、捨て石たる生き方の意義がある。
これは報われなくて遣り切れなく、優しくて勇敢な物語。
全ての弱き我らへ。
16.徳川家康
この本の家康はまさに忍耐の人である。
今までの狸親父のイメージを覆しただただ平和のために満身する家康の姿が描かれている。
家康の母於大の方が嫁ぐところから物語は始まり、母との離別、幼い頃の人質生活、宗教問題、戦など次々と襲いかかる苦難。
その苦難をひたすら耐え抜いて徳川の礎を築いた家康。家康が生まれるまえからを描写している本は他にないと思う。
いろいろな人間が登場する。
当然良い人間もいれば悪い人間もいる。
だが悪い人間にも著者の温かい慈愛が注がれている。
万民の平和を願い、滅私を厭わず、死の間際まで、いや、死してもそれを追求する。
山岡荘八に描かれた家康は正に現代日本の礎を築いた祖である。
家康がいたから戦国時代が終わり、平和な日本が創られ、我々日本人が知識の面でも、精神の面でも世界のトップクラスの国民となれたことがすっと入ってくる。
この本は大袈裟かもしれないが一生懸命生きるとはということを再認識させられる本である。
これからも人生に迷ったときに度々手にとり私の指標にしたい。
17.銀二貫
仇討で父親を亡くした少年・松吉を銀二貫で買う寒天問屋の主人。
その銀二貫は天神さま再建のための大事なお金だった・・・
問屋では番頭が「こんな子供のために・・・高すぎる」と丁稚になった松吉につらく当たり・・・
そんな感じで始まる時代劇です。
松吉が旦那さんに拾われ、丁稚が商人として一人前になるまでが描かれます。
松吉のライフワークにもなる、あんこの寒天作りも見所です。
さすが原作ありきで、変な脱線などなく最後まで丁寧に練られたあらすじでした。
このところ、残虐なシーンやあっと驚くどんでん返しのマンガが多かったので
いい意味で期待を裏切ることなく進むストーリーと、しっかりとした黒沢さんの作画でぐいぐい読み進んでしまいました。
読み始めた時はあまりの本の厚さにびっくりしましたが、もうあっという間に引き込まれ気づいたら読み終わったました。
個人的には最初松吉につらく当たる番頭さんが好きです。
50台のお姉キャラのようなおっさんですが、どこか憎めない愛らしさを持ったキャラクターでした。
ラストも予想通りなんですけどね、でもこの予想がぴったりはまってくれないとそれはそれでダメなんですね。
とても清々しいまとめ方でした。ほっこりとした気持ちで泣きました。
みをつくし料理帖が好きな方は是非。
18.影法師
最高傑作
ストーリー展開、剣術と戦闘シーン、友情と武士道どれをとっても素晴らしい!
彦四郎という優れた人がなぜそんなことを?とずっと思ってたけど、主人公の望みを支えるためであり、好きな人を護るために人生を捧げたんだと切ない気持ちになった。
主人公も、彦四郎が思っていた人も、彦四郎に会って抱きしめたかったはずなのにそれができないのがやりきれない気持ちになる
万作同様、彦四郎も真の侍だったんだと胸が痛くなった
江戸時代の背景や身分に関してもわかりやすくてずっと飽きずに読むことができた。
エンディングは鳥肌が立つくらい感動した1冊。
人の究極的な何かを見せつけられた気がする。
本書を読み終わった後も、とても深い余韻を残している。
このような本に出会えることは稀である。またいつか、再読したい。
19.塞王の楯
時代物ってどうしても出来上がった人物像みたいなのがあるように思うのだけど、当時の人として生き生きしている感じがこの作品にも同様に感じられた。
戦争と民。この悲惨な構図は現代も何ら変わらないのだなと思う。
その中で自らの信念をもって動く人々。
「誰も死なせない」
これって、本当にシンプルな人間の求めるものなのかもしれないと思った。
後半の国友彦九郎の心の内というのは、どこか現代人に通じるものがある。これが正しいと思っている。
そして根っからの悪人ではないけれど、正しいと思っていることがすべての人に支持されるわけでもない。
誰かに認めてほしい。切ない。多かれ少なかれ、誰もが抱える一面ではないのかな。
少なくとも自分にはある。
20.竜馬がゆく
坂本竜馬の魅力と、幕末に生きた武士たちの日本を想う気持ちは、私達の忘れている何かを奮い起こしてくれると想います。
日本人としての誇りをもちつつ、そして自分の信義を貫きながら生きる人。また、信義を貫くために死を選ぶ人。
さまざまな局面でさまざまな登場人物が、さまざまな人生を歩んでいきながらも、日本を想う、という想いは敵味方に分かれても変わらないものでした。
日本人同士が志は同じながらも、敵味方に分かれて戦うことになってしまった幕末という時代の悲劇を、他の世界(欧米、他アジアなど)になかった歴史だったということとも照らし合わせて、私達が同じ血を受け継いでいるということを再認識すべきだと思います。
ある本で読んだ事があります。「弔辞に何と言われて生を終わりたいか」。
永遠のテーマであると伴に、考えるのは極めて難しいことだと思います。
ただ、この時代の人たちは、自分たちのゆるぎない信義をもち、それに基づいて生き通しました。
その生き様を私達が知り、これからどう想いながら生きていくか。
坂本龍馬の「大政奉還」という大きな贈り物が、今の私達の何不自由ない生活の礎になったと言っても過言ではありません。
歴史が今の私達にどれだけの恩恵を与えてくれているか。
そして、日本人としての誇りが、今の私達にいかに薄れてきているか。
そして、それがどれだけ誇り高いものか。
気付かせてくれる。そんな本書でした。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
どの本もオススメなので良ければご一読ください。
その他書籍も紹介しております。
宜しければご覧ください。
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