江戸と私
たくさんの粋、がある中で、
私がもっとも粋を感じるのは
シンデレラに出てくる魔女である。
可哀想なシンデレラに、彼女は、
馬車とドレスとガラスの靴をさずける
そして、12時には魔法が解けるという
舞踏会がそこまで遅くはじまるとは
思えない。なので、
シンデレラと王子が12時まで
かなり盛り上がると想定していたわけだ
とても粋な計らいだ
それから急いだことにより
ガラスの靴が脱げるというアクシデント
これも非常に粋である
想定なのか、偶然なのか、
それとも魔法のしわざなのか、
まるで余韻を具現化したような
ガラスの靴はさぞ美しかっただろう
だとすると、次にそのガラスの靴に
“ピッタリ合う女性”を探すという
ヒヤヒヤするような催しも
きっと想定内であろう
普通に、顔面で捜せば良いのではないか
いやいやそれはきっと、野暮だ。
その解けないガラスの靴の
登場によって、このような事態なることが
とんでもなく、粋なのだから
偶然と必然を操り、
その江戸っ子のような魔女は
か弱き不幸な娘が幸せになる様をもって
私たちにメルヘンを教えてくれた
それも、桁外れに粋である
