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序章 サッカーをめぐる思想の旅

サッカーは、ミスをカバーし合うスポーツである。サッカーは、戦術のスポーツである。サッカーは、コミュニケーションと人間関係のスポーツである。

サッカーという競技には、これまで多様な解釈が与えられてきた。だからこそ、サッカーは世界で最も多くの人々に親しまれてきたスポーツのひとつなのだろう。

その人気と普及、そして競争力の高さゆえに、サッカーは常に進化し続けてきた。私には、その進化の背後に、人間の思考や創意、無数の対話や葛藤が横たわっているように思えてならない。つまり、サッカーの進化とは、ある種の“思想”の歴史でもあるのだ。

本連載では、「サッカー」と「思想」という二つの切り口を手がかりに、戦術論、人間の営み、関係性、さらには社会との接点を掘り起こしながら、私たちの現在地、そしてこれから向かうべき未来の姿を考えてみたいと思う。

この思想的営みは、現代社会が抱える諸問題──テクノロジー、教育、評価社会、市場化、そして孤独──にも通じている。これらはサッカーという体験を通してこそ、リアルに感じられると同時に、現代の閉塞感から解放に向かう光を感じることができるのではないか。私はそう信じて、この連載を始める。

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