スポンジのような吸収力を持つためには『成長マインドセット』と『プロアクティブな姿勢』が必要
同じレッスンを、同じ量だけ受けても、人の成長には差があります。圧倒的に上手くなる人もいれば、そこまで成長しないという人もいます。この原因について、多くの人は「才能」や「センス」のせいだと言います。
『GIVE & TAKE』でおなじみのアダム・グラント先生の著書『HIDDEN POTENTIAL 可能性の科学――あなたの限界は、まだ先にある』の中で「スポンジのように何でも吸収できる人とそうでない人は何が違うのか」ということに関して言及されていたので紹介します。
吸収能力、つまり、新たな情報を認識し、評価し、消化し、応用する能力は以下の要素を組み合わせたマトリックスで表せると書かれています。
受動的(リアクティブ)か、能動的(プロアクティブ)か
固定マインドセットか、成長マインドセットか
マインドセットに関しては、以前の記事でも書きましたが、おさらいすると以下のとおり。
固定マインドセット:能力や知能は生まれつき決まっており変えられないと信じる考え方。
成長マインドセット:能力や知能は努力や学びによって成長すると信じる考え方。
このように『固定マインドセット』の人は、
情報により自分のエゴを満たそうとする。
情報を選り好みする。
自分の既存の価値観を揺るがす情報や意見を無視する。
みたいな傾向があり、それゆえ精神的にもろく、多くを学び取ることが難しいです。
逆に『成長マインドセット』の人は、
情報を自分の成長の糧にする。
耳の痛い情報や意見も取り入れる。
みたいな傾向があり、成長しやすいと言われています。
マインドセットに関してはこれまでよく言われてきたことです。近年はマインドセットを疑問視する研究も多いようですが、それでも固定マインドセットよりは成長マインドセットのほうが良いのは明らかでしょう。
『HIDDEN POTENTIAL 可能性の科学――あなたの限界は、まだ先にある』がおもしろいのは、このマインドセットに「受動的(リアクティブ)か、能動的(プロアクティブ)か」という軸も入れて、マトリックスにしたところです。このマトリックスで成長が早い順に並べてみると
スポンジ=成長マインドセット × 能動的(プロアクティブ)
粘土=成長マインドセット × 受動的(リアクティブ)
ゴム=固定マインドセット × 受動的(リアクティブ)
テフロン=固定マインドセット × 能動的(プロアクティブ)
とのことでした。
これおもしろいですよね。能動的か受動的か、成長のためなら能動的が良いというのは常識ですが、固定マインドセットの人にとっては能動的なことが逆に成長を妨げているというところですね。積極的でエゴが強い人はやっかいなんだな〜
しかし、さらにおもしろいと感じたのは、固定マインドセットから成長マインドセットに移行することは十分にあり得ると思うんですね。ですが、能動的な態度から受動的な態度に移行するのはあまり考えられない気がするんですよね。
ということは、テフロンの人は成長するにつれてゴム、粘土、スポンジと順に上がっていくのではなく、一気にスポンジに変化するのではないかと思ったりもしました。
また、固定マインドセットから成長マインドセットに移行するのと、受動的な態度から能動的な態度に移行するのって、どっちが難しいのでしょうか。個人的には、受動的な態度から能動的な態度に移行するほうが難しいのではと思ってしまいます。
となると、もしかしたら粘土の人よりもテフロンの人のほうがちょっとしたきっかけで変わる可能性は高いのかもしれません。
まとめ
ということで、まとめてみると
スポンジの人はやはり最強。
現時点での成長は『成長マインドセット』が大事。
ちょっとしたきっかけでテフロンの人は化けるかもしれない。
粘土とゴムの人は、受動的な態度をいかに能動的な態度にするかが課題。
みたいなところでしょうか。
マインドセットは適切な介入でわりと簡単に切り替わると言われていますが、能動的な態度ってどうなんでしょうか。気になるところです。
参考文献
アダム・グラント. 『HIDDEN POTENTIAL 可能性の科学――あなたの限界は、まだ先にある』. 三笠書房
