銘柄研究会の会報誌で取り上げてきた中小型株
筆者が10年ほど前に始めた銘柄研究会「円創会」ではこれまで地方に所在する時価総額100億円以下の銘柄や低PER、低PBR、高配当利回り銘柄、キャッシュリッチ銘柄などを研究し、研究会の会報誌にて取り上げてきた。知名度がなくてなかなか市場人気が高まってこない銘柄も多い中で、コツコツと投資して頂きながら研究会のメンバーにはじっくりと取り組んで頂き、相応の成果を上げて頂いているものと拝察しています。
誰もが知っているブランド力のある派手な銘柄、指数をリードするようないわゆる値嵩の225採用銘柄に対して、それらは地味な銘柄ばかりではありますが、それぞれにユニークな銘柄群と言えます。
研究会のメンバーとなって頂いている個人投資家各位にとっては自らもチェックし、時に集まりにて会長とともに議論しながらその動向に関心を持って頂きながらの成果の向上を図る動きが感じられます。時には何らかの方法で企業とのコミュニケーションを実行しながら、投資先企業と直接の対話も重ねながらの運用です。
円創会のメンバーには客員アナリストとして企業と向かいあうところから意識を高めてもらいます。筆者はその活動を代行している位置づけですが、様々な個性ある上場企業との交流を重ねながら企業の活動内容に理解を深めて頂きたいと願っての位置づけです。
億の近道の読者もある意味では同じ位置付けにあるかと思います。個人投資家が投資成果を高めるために必要な事業リスクの確認やマクロ経済との関係、中長期的な成長意欲、見通しの確認などを経て、現状株価のバリュエーション、位置付け、過去の変動パターンの確認を行った上で保有している資産において時間分散、銘柄分散を図る行動が各自に求められているという前提で筆者は皆さんにメッセージ、アドバイスコメントをお送りしているということになります。
円創会は2013年ぐらいからスタートして上場企業と上場を目指す企業との交流会である「縁創会」に活動(2002年に活動開始)の端緒があります。円創会は個人投資家の集まり、同じ呼び名の縁創会は企業同士の交流会。縁創会の第1回目の集まりは銀座の某スナックだったかと記憶しています。そこには上場企業3社の社長ないし役員に足を運んで頂きました。ご縁を創造していく交流会から円(お金)を創造していく交流会が織り成しながら株式市場に素晴らしい好循環をもたらせばとの思いから活動を始めた訳ですが、それは道半ば、なかなかそうしたご縁を発展させるのは困難ではあります。
それでもこうした活動の下で本メルマガ「億の近道」が本誌を支えてきた編集長である松田さんや執筆陣、読者の皆様のご協力の賜物で26年も同時並行的に続いてきたことに感謝申し上げたいと思います。
10年余りの活動を続けてきた銘柄研究会「円創会」では現在有力投資家数名がメンバーとなって頂き、上述したような流れで筆者やメンバー各位が独自に選定した銘柄を研究しながら株式投資を楽しんで頂いています。その代表的な7銘柄を掲げておきたいと思います。
【九州シリーズ3銘柄】
1.平田機工(6258)
2014年頃に最初に取り上げ600円前後だった株価が2017年11月に14720円の高値までついた。20倍化した銘柄。熊本に本社がありIR担当者を訪ねて会長と訪問。取り上げた当時の株価はPER7倍、PBR0.5倍のバリュー銘柄だった。その後自己株を放出し、親族保有株の売り出しで個人投資家主体から機関投資家主体、外国人投資家も巻き込んでの株価上昇が見られた。時価4755円
現在もPER11.5倍、PBR0.74倍、配当利回り2.5%となおも低評価。EV関連銘柄
2.Lib Work(1431)
2015年8月にQボードに上場した熊本県山鹿市に本社を置く住宅メーカー。平田機工に続く九州シリーズ銘柄として2016年に企業訪問。当時はまだエスケーホームという社名だった。とにかく積極的な社長とそれを支えるIR役員で山鹿という熊本北部の田舎街に所在する企業として伸び盛りの印象を持った。訪問当時の株価は800円程度であったかと推察(恐縮ながら定かではない)。2019年6月にグロース市場に上場し、20年11月に高値1285円(2分割換算で2570円、つまり訪問時から3倍)までついてきたが、昨年8月に519円まで調整し、現在は出直り歩調。今春の3Dプリンター住宅発売等で飛躍を期す。
3.日創プロニティ(3440)
2007年8月にQボードに上場し現在は東証スタンダード。加工の総合商社を標榜し2013年のソーラー発電FIT(固定価格買取制度)開始で3期間に合計50億円の純利益を得たが、その反動で2016年8月期からは業績停滞、株価も停滞する中で、2017年に福岡本社を訪問。M&A型の成長を図るという点を踏まえて注目を開始した。最初はIR担当者との交流が難しくあきらめかけていたが、ソーラー架台ビジネスの残り需要増と蓄積したキャッシュを有効活用したM&A型成長への期待から交流を続けた。筆者が最初に見出した際の株価は540円であった(今でも鮮明に記憶)が、円創会で取り上げた株価は800円前後の株価になったかと思います。その後東証2部上場を19年7月に果たしていますが、その際の高値は1215円。それからコロナ禍で437円という安値をつけ低迷。
そこで諦めムードが漂った時期もありましたが、21年1月には一瞬の高値1350円をつけ3倍化。その後また22年5月に安値507円をつけるなど株価は上げ下げを続けてきました。その後また昨年は老舗タイルメーカーのニッタイ工業のM&Aということもあり1250円の高値まで上昇。
福岡という地方都市に拠点を置く金属加工メーカーから加工の総合企業としてM&A型の成長を辿る位置づけから今後の成長期待が残る中で円創会では引き続きフォローしていく銘柄として会長の旗振りの下で取り組みが継続しています。
時価897円はPER6.3倍、PBR0.48倍、配当利回り3.35%という水準で知名度不足の中で低評価の状況が見られますが、6月からの持ち株会社化、社名は日創グループに変更され、更なる飛躍が期待されていますので、皆様も引き続きご注目下さい。
【DX&AI系4銘柄】
1.アドソル日進(3837)
個人的にはレポート(2014年頃)してから10数年になりますが、その後2020年12月の高値3450円まで安値から10倍化したという自負があります。つまりテンバガー銘柄ということになります。
円創会ではこの高値をつける過程で何度も取り上げて有力メンバーさんが大株主にもなって頂いたという経緯があります。とにかくIRには熱心で億の近道関係も含め、様々なイベントに協力願ったという記憶があります。
残念ながら3450円の高値から22年12月安値1290円まで2年間で6割余りの調整を入れましたが、このところは戻り歩調。今3月期は年17円増配(43円⇒60円)と株式2分割を実施。時価2193円はPER18倍の水準で毎期2ケタ成長が期待できるDX&AI銘柄としてはなおも評価の余地があります。
2.アイティフォー(4743)
筆者は同社の創業メンバーのお一人とご縁があって2000年の上場以来ご交流願ってきた。そうしたご縁もあり円創会でも良く取り上げさせて頂き、説明会にも会長とともに毎回足を運ばせて頂いています。とにかくキャッシュリッチで財務内容が良好。10年前までは営業利益が10億円台に留まってきて成長性がどうかという課題もあったのですが、コロナ禍以降に営業利益の大台は20億円台から30億円台半ばまで拡大し株価も上昇傾向を辿っています。20年の3月安値476円から昨年7月は1548円まで3倍化しました。
株価への意識も強く先般も2月に終わったと発表した自己株買いを同日追加で上限18万株、2億8000万円分(平均単価1555円)、3月21日まで実施するなど意欲的な対応を示しています。佐藤社長も人柄が抜群。流通、金融系に強いDX系銘柄で、中長期的な成長が期待されます。
時価1397円 PER13.7倍、PBR2倍、配当利回り3.58%
3.ソルクシーズ(4284)
23年の後半から株価が400円台から会報誌で取り上げてきた銘柄で前期は人材投資先行で減益の着地となったが、その結果株価は24年8月の安値261円まで売り込まれたが、このところは今期の増収増益基調見通しを背景
に戻り歩調。会報誌で継続的に取り上げてきたが、まだメンバー各位の思いは、未来の株価が現状の340円前後とは異なったものと思われます。
円創会では子会社のAI関連のエクスモーション(4394)とともに中長期的な株高を想定。円創会会長はエクスモーションの株主総会に続き今月27日のソルクシーズの株主総会にも足を運ぶ予定だと聞いていますが、過去低迷してきた株価が四半期業績の進捗を見ながらどのように変動していくのかに注目をしています。
なお、同社は株主優待制度を復活させ千葉県旭市のブランド米「幽学の里米」を贈呈するとして話題を集めています。
時価339円 PER11.8倍 PBR1.08倍、配当利回り3.83%
4.アクセル(6730)
筆者は同社の株価が400円台に低迷していた時に同社を2018年に見出し、有名株雑誌でもテンバガー銘柄として取り上げた時から積極的にフォローしてきました。パチンコ・パチスロ機器向けの半導体(グラフィックスLSI、メモリーモジュール)という点で評価が高まらずにきたのですが、前24年3月期は営業利益24.3億円にまで拡大。株価は2408円(5倍化)と言う高値まで上昇し、時価総額も260億円台まで拡大。配当性向50%を公約。研究開発型の先端半導体企業としてのオーガニックな成長を辿ってきましたが、今後はAIを中心に新規事業が拡大していくと期待されます。
無借金経営のR&D型企業で半導体のファブレスメーカー。AI分野では機械学習、自動運転分野での活躍も期待されます。
円創会では過去株価の変動を見ながら、その都度取り上げてきました。特に22年6月の安値763円のあたりでは積極的に会報誌で取り上げさせて頂きました。結果としてメンバー各位の関心も高まったかと思います。
残念ながら株価は2408円高値から半値以下に低迷中ですが、高配当を得ながらAI銘柄としてのキャピタルゲインのリターンを得ようという投資家の熱い視線が注がれていると言えます。
時価1190円 PER14.5倍、PBR1.0倍 配当利回り3.44%
(*円創会では株式投資にご興味のある新メンバーを募集中です。)
(炎)
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