内奥から湧き上がる激しさと、その先にある調和 「積極的分離とは?」vol.2
刺激を強く、深く、長く感じるタイプの人がいる。
この性質はOE(Overexcitability)と呼ばれている。
OEには5つの種類があり、そのあらわれ方には個人差がある。
特定の1つか2つだけが突出して強いという場合もある。
その主な5つの種類は以下の通りである。
精神運動性OE(Psychomotor)
感覚性OE(Sensual)
知性OE(Intellectual)
想像性OE(Imaginational)
感情性OE(Emotional)
それぞれの詳細は、ここでは割愛したい。
たとえOEを持って生まれてきたとしても、成長の過程で周囲から浮かないようにするために、本来の特性を抑え込んでいるケースがある。
自分を隠して適応する「マスキング」を行っている場合、周囲からは気づかれない。
そのため、表面上は穏やかに見えても、内面では窒息しそうな葛藤を抱えていることがある。
彼らには、内奥から湧き出る激しいエネルギーがある。
それは、気の強さや、有り余る体力とは異なる(それを併せ持つ人もいるかもしれない)
OEは性格の激しさではなく、脳と神経系の、過剰な代謝のようなもの。
いわば、自身の存在が根底から突き動かされる感覚に近い。
それは、周囲の目に「異常」で理解しがたいものとして映ることがある。
そのため善意で「あなたは今のままでいい」、「変わらなくていい」と勧められることがある。
そのアドバイスは、過剰な代謝を無理やり抑え込み、出口を奪ってしまうことになりかねない。
本質的な課題の解決を妨げる原因にもなり得る。
とはいえ、誰もがこの道を辿るわけではない。
社会にスムーズに適応し、葛藤のない穏やかな生涯を送る人の方がむしろ一般的だ。
このプロセスは、自己啓発本を読んで「もっと魅力的な自分になりたい」と願うときのような、自己改善の欲求とは本質的に異なる。
むしろ、生来の性質によって「変わらざるを得ない」状況に追い込まれるような、あらがうことのできないもの。
根底から突き動かされるものを、とどめることはできないのである。
とはいえ、積極的分離は自己否定ではなく、ポジティブな心の成長のステップである。
こうした性質は、いわゆるギフテッドネスをもつ人々に見られる。
とはいえ、そのすべての人に起こるとは限らない。
なぜなら、彼らの脳の特性や刺激の受け取り方は一様ではないからだ。
「ギフテッド」というのは後付けのラベルにすぎず、その枠組み自体にあまり意味はない。
かえって誤解を招くことさえある。
そもそもギフテッドには世界共通の定義がない。
そのため、この特徴を持ち合わせていても、気づかないまま生きている人もいると言われている。
この内面の葛藤は、生来の性質に起因する現象であり、決して一部の人だけに限定されているものではない。
重要なのは、抱えている「生きづらさ」や「激しさ」は、単なる混乱で終わるものではないということだ。
内面の嵐を一つずつ乗り越えていくことこそが、自己理解を深めるプロセスとなる。
彼らは、内なるエネルギーを抑え込むのではなく、生きる原動力に変える。
それは、その先にある精神的な自由と調和へと繋がっていく。
