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【おしえて!アレテー先生( ・ω・)】第2話「着手金・報酬金、法テラスの法律扶助利用って?」

こんにちは。

アレテーを求めて~
今日もトコトコ( ・ω・)
弁護士の岡本卓大です。

『おしえて!アレテー先生( ・ω・)』のお時間です( ・ω・)

・前回のお話
第1話「弁護士というお仕事」

※この作品は、フィクションです。
実在する人物、団体とは一切関係がありません。

埼玉県川越市…
小江戸と呼ばれる風情ある町並みを持つこの街の駅前に一人の変わり者の弁護士がいた。
その弁護士を人はこう呼ぶ…

アレテー先生( ・ω・)

と…

第2話「着手金・報酬金、法テラスの法律扶助利用って?」

法律相談を受けるアレテー先生。
法律相談の結果、弁護士が代理人についた方がよい事案だと判断する。


アレテー先生「……このケースなら、弁護士が代理人についた方が良さそうですね( ・ω・)」

相談者・駒手益代(こまてますよ)「できればお願いしたいですけど、弁護士費用って、どれくらいかかるんでしょうか?
恥ずかしながら、私、あまりお金無くて…」

アレテー先生「弁護士に依頼するときにどんなお金がかかるのか。
大事なところですよね。説明しましょう( ・ω・)」

司法修習生・志法望(しほうのぞむ)「(大事な話だな。
しっかり聞いておかないと…)」

アレテー先生「弁護士に依頼する場合にかかるお金としては、まず最初に『着手金』があります。
着手金というのは、事件処理の結果。まあ、裁判の勝ち負けというとわかりやすいですかね。結果に関わらず、弁護士に依頼するときにかかるお金です( ・ω・)」

駒手益代「その着手金をお支払いして、それで最後までお願いできるんですか?」

アレテー先生「着手金は最初にかかるお金で弁護士から見れば、収入になるお金です。
事件を進めていくためには、裁判所におさめる収入印紙代や郵券(切手代)などの『実費』も必要になってきます。まあ、『実費』については最初にお預かりして精算するのが基本でしょうけど、私の場合は、細かい実費の精算が面倒なので、最初に着手金に加えて数万円いただいて、あとの交通費や通信費なんかの実費は精算せずにやりますけど、弁護士によりやり方が違うでしょうねぇ( ・ω・)」

駒手益代「着手金をお支払いしたら、裁判期日に裁判所に行っていただく交通費とかはお支払いしなくていいんですか?」

アレテー先生「そこは弁護士によってやり方が違うので、依頼するときに『弁護士との契約内容をよく確認』して下さい。
私の場合は、よほど遠方の裁判所に行くのでなければ、交通費を別にいただくということはしませんが、弁護士によっては、裁判所の期日に行く交通費を細かく請求してきたり、『日当』を請求してくる弁護士もいるようです( ・ω・)」

志法望「裁判期日への日当を請求する弁護士と請求しない弁護士とどっちが多いんですか?」

アレテー先生「どうなんだろうねぇ?
東京なんかだと書面を出す時に一文字いくらで請求してくる弁護士もいるなんて話も聞いたことあるけど。
事務所のある県内の裁判所に行くのに、いちいち日当請求する弁護士は、あまりいなんじゃないかなぁ?
他の弁護士のお金の取り方はわからんけど( ・ω・)」

志法望「先生はどうして日当の請求や実費の精算をしないんですか?」

アレテー先生「あくまで私のやり方として聞いてくれ。
他の弁護士から営業妨害とか言われたくないからね。
日当なんかもらわなくても、着手金と実費分いただいてるんだから、それで弁護士は動くもんじゃないかな。
実費の細かい精算をしないのは、単純にめんどくさいから( ・ω・)」

志法望「でも、交通費とかの実費や通信費なんかをもらわないと損じゃないですか?」

アレテー先生「そんなのは、経費として確定申告で処理するからいいんだよ。
あくまで私の考えだけどね( ・ω・)」

駒手益代「アレテー先生にお願いする場合は、着手金をお支払いすれば、支払いは終わりですか?」

アレテー先生「事件終了時に、成果に応じて報酬金をいただきます。
入口で『着手金』。出口で『報酬金』。
まあ、『弁護士費用というのは、入口と出口でかかる』ものだと思ってもらえばいいですよ( ・ω・)」

駒手益代「最初に『着手金』。
終った時に『報酬金』をお支払いするということなんですね。
あのぉ…着手金や報酬金って、おいくらくらいなんでしょうか?」

アレテー先生「昔は、弁護士の着手金・報酬金については、日弁連で弁護士報酬基準という規定がありました。
以前は、弁護士報酬基準より低い費用で受任してはならないというルールでしたが、それは独占禁止法違反に当たるということで、今では報酬基準規定は廃止されています。
でも、費用の目安はやはり必要なので、多くの弁護士は、旧日弁連報酬基準を参考に着手金や報酬金の基準を決めていますね( ・ω・)」

駒手益代「どんな基準なんですか?」

アレテー先生「たとえば、『離婚調停』事件であれば、着手金・報酬は、それぞれ20万円から50万円の額。財産分与や慰謝料請求などの具体的なお金の請求もする事件であれば、着手金や報酬の金額は、『経済的利益』の何パーセントという風に金額を決めます。
知り会いの川越法律事務所がアップしてくれている日弁連の旧報酬基準を参考に添付しておきましょう( ・ω・)」

【(旧)日弁連報酬基準】
https://www.kawagoe-law.com/pdf/fee201707.pdf

駒手益代「20万から50万円…
それって一括でお支払いしないといけないんですか…?」

アレテー先生「分割払いにできるかどうかは弁護士の判断によるので、依頼する弁護士と相談してみてください( ・ω・)」

駒手益代「私の収入だと、分割でも、月1万円とか2万円ずつじゃないと厳しいです…
それだとやっぱりダメですよね…?」

アレテー先生「それならば、法テラスの法律扶助を利用することをお勧めします( ・ω・)」

駒手益代「『法テラス』って、聞いたことはあるんですけど、どういうものなんですか?」

アレテー先生「『法テラス』は、正式名称は、『日本司法支援センター』。法テラスは、国が設立した機関で、トラブルを抱えたときに相談できる機関を案内してくれる『情報提供業務』、国選弁護人の選任について裁判所・弁護士とやりとりする『国選弁護業務』、犯罪被害者の方への情報提供や精通弁護士の紹介などの『犯罪被害者支援業務』、そして、経済的にお困りの方への弁護士費用などの立て替えを行う『民事法律扶助業務』などを行っています。
その中の『民事法律扶助』というのは、簡単にいえば、『弁護士費用の立て替え』ですね。
法テラスのホームページにも説明があるので貼っておきましょう( ・ω・)」

【法テラス・民事扶助業務】

駒手益代「どういう人が法テラスの民事法律扶助を利用できるんですか?」

アレテー先生「条件は、
①資力要件を満たすこと
②勝訴の見込みがないとはいえないこと
③民事法律扶助の趣旨に適すること
の3つです( ・ω・)」

駒手益代「資力要件って、具体的には?」

アレテー先生「月収が基準額以下であることが一つ。
具体的には、東京や大坂のような一部大都市(生活保護の1級地)を除けば、単身者で月18万2000円以下、2人家族で25万1000円以下、3人家族で27万2000円以下、4人家族で29万9000円以下。5人家族以上は一人につき3万3000円ずつ増えていきます。この金額を超えていても、家賃や住宅ローンなどの住居費や、医療費、教育費なども、基準の額まで考慮できます。( ・ω・)」

駒手益代「夫の収入も入るんでしょうか?」

アレテー先生「基本的には配偶者(夫)の収入も考慮しますが、離婚事件の場合は、夫は相手方になるので、夫の収入は関係ありません( ・ω・)」

駒手益代「子ども2人を連れて夫は別居する予定です。それだと3人家族で月収が27万2000円以下なら利用できるということですね。」

アレテー先生「あと、収入が無くても預貯金のたくさんある人は利用できません。
具体的には、単身者は180万円以下、2人家族は250万円以下、3人家族は270万円以下、4人家族は300万円以下が、資産の基準額になっています( ・ω・)」

駒手益代「お恥ずかしい話ですけど、収入も資産も楽勝でクリアしてます…」

アレテー先生「駒手さんは法テラスの法律扶助を利用できそうですね( ・ω・)」

志法望「アレテー先生。他の二つの要件のチェックは必要ないんですか?」

アレテー先生「②の見込みがないとはいえないことの要件は、弁護士の援助でなんらかの解決が見込めることなんだ。解決不可能な事件を援助しないための要件で、離婚調停で離婚を求める事案なら、当然に要件を満たしている。
③の民事法律扶助の趣旨に適することの要件は、たとえば、恨みを晴らすための嫌がらせ目的での裁判とかを排除する趣旨なんだ。
そもそも、②と③の要件を満たさないような事件の依頼は、弁護士は、受任してはいけないね( ・ω・)」

志法望「なるほど。
法テラスを利用するデメリットってあるんですか?」

アレテー先生「弁護士サイドから見れば、費用が安い。ぼったくりに安い。本来の報酬基準の半額みたいなのもざらにあるから、本音を言えば、法テラスの法律扶助ではあまりやりたくないね( ・ω・)」

志法望「はっきり言いますね…」

アレテー先生「あと、法テラスの『法律扶助』は審査があって、利用するには弁護士を通じて給与明細とかの収入資料や住民票、離婚事件なら戸籍謄本なんかを法テラスに提出して、審査で決定が出るのを待たないといけない。特に年度末なんかだと、予算の関係で、審査が遅かったりするから、なかなか決定が出ないで弁護士が動けないこともあるね( ・ω・)」

駒手益代「すぐにアレテー先生に動いてもらえないんですか…?」

アレテー先生「知り合いに、法テラスの決定前に動いたり、決定後に依頼者に署名押印してもらう契約書提出前から動いていた良心的な弁護士がいた。だが、その弁護士は、依頼者が必要な書類を出してくれなかったり、連絡が取れなくなったりして、着手したものの事件を動かせない状態になるようなことがたくさんあった。それで、心を病んでしまって、その弁護士は病気休業することになって事務所を閉めたよ( ・ω・)」

志法望「下手をすればタダ働きして、事件も解決できないで終わるなんてこともあり得るわけですね…」

アレテー先生「そんな例もあるから、私は、法テラスの決定が出て、依頼者から法テラスへの契約書を提出してもらわない限り、事件処理には着手しない。
まあ、この辺は弁護士によりけりだろうね( ・ω・)」

志法望「審査に時間がかかることがある以外には依頼者にデメリットはないんですか?」

アレテー先生「たとえば、依頼したはいいものの、弁護士と相性が合わないとわかったときに、法テラスの法律扶助を利用している場合は、簡単には、弁護士の交代をできないね( ・ω・)」

志法望「それはどうしてですか?」

アレテー先生「法テラスを利用しない弁護士との直接契約であれば、弁護士と相談して、処理の程度に応じて着手金の一部を返金して合意で解約ということもあり得るけど、法テラスの法律扶助は、弁護士だけじゃなくて、法テラスも契約の当事者になっている。だから、弁護士の辞任・解任には、法テラスの地方事務所長の許可が必要なんだよ。
たぶん、弁護士がやることやってるのに、相性が合わないって理由じゃ、法テラスは弁護士の解任を認めてくれないと思う( ・ω・)」

志法望「どういうときは法テラスを利用していて弁護士を解任できるんですか?」

アレテー先生「たとえば、弁護士から進行についてなんの連絡も無かったり、説明を求めても、まったく連絡がつかなかったりとかって場合かな?
あとは弁護士が病気や怪我で事件処理を続けられなかったりってときは、解任も認められるんだろうねぇ( ・ω・)」

志法望「普通に処理ができなくなってしまった事故のような状態の場合だけなんですね。」

アレテー先生「あと、法テラスの費用は分割払いでいいんだけど、事件終結から3年以内に全額を償還(支払い)するのが一応のルールになっている。着手金償還が終わる前の早期解決をして、現金が入って来る以外の理由で報酬が高額になった場合なんかだと、月1万の支払いのつもりでいたのが、月数万円ずつの支払いになってしまうことも、たまにある( ・ω・)」

駒手益代「えっ!?3年以内に全額払うルールなんですか!?困っている人を助けるための制度のはずなのに!」

アレテー先生「金を出してる『国』がうるさいみたいですね。
まあ、基本的には高額な報酬になる事件は、相手方から高額な慰謝料なり財産分与が入って来るはずなので、相手方から入って来たお金をまずは法テラスの立て替え金全額の償還に充てるということになりますね。
まあ、相手から払ってもらうお金から払える分には、そんなには負担感は感じないかも知れません( ・ω・)」

志法望「デメリットはそれくらいですかね?」

アレテー先生「調停で解決せずに、続けて裁判するような場合だと、法テラスの着手金もけっこうな金額になっちゃうことはありますね。
あと、金額の調整はありますが、婚姻費用分担請求の調停と離婚調停はそれぞれ1件としてカウントされるので、そこに相手方から面会交流調停が起こされたりすると合計3件の事件になって、場合によっては法テラスを利用しないで弁護士と直接契約するのと変わらないか、割高になることもあります( ・ω・)」

駒手益代「子どもに会わせろって、夫は言ってきそうです。」

アレテー先生「まあ、予定していなかった事件が増えた時に費用が増えるのは、法テラスを利用しない場合でも同じなので、面会交流の調停を起こされた場合は、また相談しましょう( ・ω・)」

駒手益代「ちなみに、アレテー先生に、法テラスを利用せずにご依頼した場合は、私のケースなら着手金は、おいくらですか?」

アレテー先生「離婚調停、婚姻費用分担調停、それに面会交流の対応含めて、着手金・実費35万円。
調停でまとまらずに訴訟をするなら、着手金を追加で25万円ですかね( ・ω・)」

駒手益代「着手金を貸してもらえないか。親に相談してみます。」

アレテー先生「離婚調停と婚姻費用分担調停だけですめば、法テラスなら着手金は、15万くらいですよ( ・ω・)」

駒手益代「子どものことが一番、争いになると思うんです。親に少しずつ35万円を返す方が気が楽です。やるなら、アレテー先生に気持ち良くお願いしたいです!」

アレテー先生「わかりました。ご連絡お待ちしています。もし、ご両親に着手金の援助を頂けない場合は、遠慮なく、法テラスを利用してください( ・ω・)」


その日の夕方、駒手益代から着手金の準備ができたので、改めて依頼したいと連絡が入る。
後日、アレテー先生と委任契約を取り交わすこととなる。


志法望「アレテー先生、なんか法テラス利用しないように誘導してませんでした?」

アレテー先生「ん?ああ、サラ金から借りなきゃならない人なら、無理して着手金作っちゃダメだけど、親の援助をもらえる人なら、法テラスを利用しないでやる方が本来のあり方だよ( ・ω・)」

志法望「そうなんですかぁ?」

アレテー先生「だって、法テラスって、本当に困った人を助けるための弁護士のボランティア精神に支えられた制度だからね。家族に助けてもらえる人は恵まれてるのさ( ・ω・)」


富者は富者なりに、貧者は貧者なりに。
世界は誰かの善意と献身により動いている…

今回はここまで。
次回は、刑事弁護のお話。

次回 
第3話「私選弁護と国選弁護」

提供は、アレテー法律事務所でした。

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