【助産学共用試験とは?】 難関助産学専攻科を目指す人が低学年から準備すべき理由
※この記事は 将来、難関助産学専攻科を本気で目指す 看護学生(低学年)の方向けに書いています。
難関助産学専攻科に8年連続で合格者を輩出。
本気度の高い助産師志望者のサポーター みあれAcademyです。
2026年4月から、全国の助産師養成機関で
「助産学共用試験(CBT/OSCE)」が本格導入されます。
これは、
「試験が一つ増える」
「制度が少し変わる」
といった軽い話ではありません。
臨床実習に進めるかどうかを、全国共通の基準で判断する制度
が、いよいよ始まります。
今回は、この新制度について
・何が変わるのか
・学生にどんな影響があるのか
を、公式情報をもとに噛み砕いて解説します。
そもそも「助産学共用試験」とは?
助産学共用試験は、
助産師養成課程に在籍する学生が、
臨床実習に進む前に受ける全国共通の評価試験です。
背景にあるのは、
「実習に出る学生の質を、全国で一定以上に保つ」
という安全管理の考え方。
これまで学校ごとに判断されてきた実習許可が、
全国統一の基準で評価されるようになります。
(公式概要はこちら)
https://www.josan-hyoka.org/cat-premidwife/summary/
いつ・誰が受けるの?
助産学共用試験は、
助産師養成課程に在籍する学生が対象です。
具体的な実施時期や運用は学校ごとに異なりますが、
共通しているのは一点。
この試験に合格しなければ、臨床実習に進めない
ということです。
試験は2つあります:CBTとOSCE
助産学共用試験は、次の2つで構成されます。
■ CBT(Computer Based Testing)
助産・母性・新生児に関する
知識を問う筆記試験です。
■ OSCE(Objective Structured Clinical Examination)
模擬妊産婦さん等を相手に行う
実技・対応評価試験です。
ここで見られるのは、
単なる手技の正確さだけではありません。
合格しないと、何が起きる?
この試験に合格しない場合、
臨床実習に進めない
必要な単位が取れない
ストレート卒業が難しくなる
国家試験受験に影響が出る
といった現実的な問題が起こります。
「成績が悪いから落ちる」試験ではなく、
「実習に出しても安全か」を見る試験
だという点が、これまでと大きく違います。
なぜ、全国共通の試験が導入されるのか
理由はシンプルです。
嘘をつく学生、報告をごまかす学生を
臨床現場に出すことはできないから。
これは「性格」や「お気持ち」の話ではなく、
母子の安全を守るための基準です。
OSCEで見られるのは「手技」だけではありません
OSCEでは、次のような点が厳しく見られます。
自分に都合の悪い状況で、どう報告するか
わからないことを、知ったかぶりせず質問できるか
ミスをした時、正直にリカバリーできるか
つまり、
「現場で一緒に働けるかどうか」。
正解を当てる試験ではありません。
他学部の共用試験との決定的な違い
実は、医学部や薬学部でも「共用試験」は以前から導入されています。
医学部では、臨床実習前に行われるCBT・OSCEと呼ばれる共用試験があり、全国の医学部で統一して実施されています。
多くの大学では臨床実習に入る4年次にこれらの試験が行われ、合格しなければ臨床実習に進めない仕組みになっています。
2023年度からは、医学生の共用試験が公的に位置づけられ、試験合格が実習参加の要件になっています。
(参考) https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27947.html?utm_source=chatgpt.com
薬学部でも、Pharmaceutical Common Achievement Tests(PhCAT) という全国統一の共用試験があり、薬剤師の実務実習に進む前に知識・技能・態度を評価する仕組みがすでに運用されています。
(参考) https://www.phcat.or.jp/en/phcat/?utm_source=chatgpt.com
ただし、医学部や薬学部と助産学の共用試験で決定的に違う点があります。
助産師教育は「入学してすぐ」勝負が来る
医学部や薬学部の場合、共用試験は4~5年という長いカリキュラムを経てからの受験になることが一般的です。たとえば医学部では4年次に臨床実習直前の時期にCBT・OSCEが組まれ、学びが十分に積み上がったタイミングでの評価になります。
しかし、助産学専攻科・養成所の多くは1年間で実習まで進むカリキュラムです。
そのため、共用試験は 入学直後の6月前後(=入学して約2ヶ月)に受験する必要がある学校がほとんど という特殊性があります。
入学してすぐにこのハードルが来るため、まとまった準備期間を取る余裕がほとんどありません。
しかも、助産学の試験内容は口外禁止のルールになっており、
先輩から過去問や受験体験をシェアしてもらうことができません。
これは、医学部や薬学部のように豊富な対策情報が得られる状況とは全く違います。
情報が非公開である以上、自分のスキルを地道に積み上げるしかないのです。
実はここで差がつく
この制度の本質は、『時間の無さ × 情報のなさ × 即実践』の3重苦です。
医学部や薬学部と比べても、助産学は最初の試験があまりにも“早すぎる”という現実が、受験生にとって最大の困難になります。
「誠実さ」というスキル
ここで大事なのが、
共用試験のOSCEは、知っているかどうかの知識を問う試験ではなく
「誠実さ」というスキルを身につけているかどうか
という視点です。
・正直に報告する
・すぐに相談する
・わからないことを「わかりません」と言う
これらは、「素直な性格」「正直者」などの生まれつきの性質ではなく
訓練で身につく行動です。
注射や採血と同じで、
最初は怖くても、繰り返せば必ずできるようになります。
この制度で、いちばん困るのはどんな人か
つまり、この新制度で一番困るのは「勉強していない人」ではありません。
これまでの成育歴の中で「誠実さ」というスキルを獲得するための訓練を受けられず
頭では分かっている
正直にしなきゃいけないとも思っている
でも、いざとなると声が出ない
反射的に誤魔化してしまう
こうした状態に陥りやすい学生さんです。
こうした行動傾向のある学生さんはけして「性格が悪い」のではありません。
こういった行動を自覚している方がどうしたら良いのかについては
少し今日のテーマから逸れてしまうので
別の記事で詳しく書きました。
▶ 回避傾向・認知行動療法・学生相談室という選択肢
低学年のうちに、ここだけは準備しておいてほしいこと
助産学共用試験、とくにOSCEで詰まりやすい学生さんには、
ある共通点があります。
「そもそも物事を順序立てて整理して説明するのが苦手」
「患者さんの身体で、何が起きているかを自分の言葉で説明できない」
など。
わからないから自信が持てない。
自信がないから、怒られるのが怖くて報告が遅れる。
結果として「誠実に振る舞えない」ように見えてしまう。
これは性格の問題ではありません。
基礎の組み立て方を、習っていないだけです。
私が低学年向けに「関連図講座」を用意しているのは、
この「わからなさの正体」を、構造として理解して
自信を持って物事を整理して話す力を身につけてほしいから。
病態を関連図で整理できるようになると、
質問されても言葉が出る
OSCEで沈黙しない
自信を持って説明できる
という変化が、はっきり出ます。
高学年になってから慌てるより、
余裕のある今のうちに
「考え方の型」だけ仕込んでおく。
そういう準備も、ひとつの選択肢です。
▶ 低学年のうちに「考え方の型」を作っておきたい人へ
助産師として必要なアセスメントを
関連図で整理する練習をする講座です。
▶ 看護学部2〜3年生向け・関連図講座の詳細はこちら
(※将来、難関助産学専攻科を本気で目指す方向け)
https://www.miale-academy.com/post/relateddiagramscourse
おわりに|合格はゴールではなく、スタートライン
助産学共用試験は、
あなたの人間性を否定する試験ではありません。
「臨床現場で、患者さんと自分自身を守れるか」
その基準を問う試験です。
合格はゴールではなく、スタートライン。
実習に進める助産師になるために、
今の自分に必要な準備を、選び取ってください。
みあれAcademy プロフィール
2018年から関東の助産学専攻科を中心に受験指導を開始
以降、8年間連続で難関助産学専攻科の合格者を輩出
大手予備校の集団講義では対応の困難な、アセスメント論述式の試験対策を中心に指導を実施
学校では教えてもらえない「アセスメントのお作法」教えます
「合格で燃え尽きない、入学後も役に立つ知識の習得」がコンセプト
HP: https://www.miale-academy.com/
Instagram:https://www.instagram.com/miale_academy/
⭐️合格実績校⭐️
東京都立大学助産学専攻科(8名)
昭和医科大学助産学専攻科(6名)
茨城県立医療大学助産学専攻科(3名)
獨協医科大学助産学専攻科(2名)
聖路加国際大学大学院(1名)
その他多数
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