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出版社が出したい本と著者が出したい本の"ズレ"から生まれるもの
「なぜこの企画が通らなかったんだろう?」
これは、出版の企画に携わる人なら一度は感じたことがある問いです。
特に“著者”として出版を目指す人にとって、出版社の判断基準はときにブラックボックスのように感じられるものです。
企画が通る・通らないの背景には、多くの場合「著者が書きたい本」と「出版社が出したい本」のズレが存在しています。
ただし、それは“どちらが正しい”という話ではありません。
大切なのは、そのズレの中に、本当に読まれる本を生むヒントがあるということです。
著者が書きたいのは「自分の物語」
出版社が出したいのは「売れるパッケージ」です。
著者が本を書こうと思うとき、その動機の多くは内発的なものです。
「伝えたいことがある」
「自分の経験を誰かの役に立てたい」
「自分の言葉で何かを残したい」
いわば、自分の物語を“正直に”書きたいという気持ち。
一方で、出版社の立場はどうかというと、より“マーケット側”の視点に立っています。
「いまどんなテーマが売れているか」
「どんな読者層がターゲットか」
「どの書店に並ぶか」
つまり、本を“商品”としてどう成立させるかを考えているのです。
このとき、当然のように“ズレ”は生まれます。たとえばこのような形です。
著者は「このエピソードをどうしても入れたい」と思っていても、出版社からすると「そこは削ってテーマを絞った方がいい」となる。
著者は「こういう表現で伝えたい」と思っていても、出版社から見ると「売れるキーワードをもっと入れてほしい」となる。
出版社は「こういうタイトルにしたほうが売れる」と思って決裁を取ったが、著者は「本の内容から逸れている」と納得できない。
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