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【子育て】息子の人生を、私が決めないために。

ここまで、
「子どもには広い世界を見てほしい」
という話をずっと書いてきた。

自分が田舎で育って、
知らない世界がたくさんあったこと。

結婚して転勤族になって、
初めて「世界って広いんだ」と知ったこと。

そして息子には、
自分が今いる場所だけを
「世界の全部」だと思ってほしくない
と思うようになったこと。

いろんな場所を見て。
いろんな人に会って。
いろんなものを知って。

その中で、自分の居場所を見つけてほしい。

ここまでは、
何となく自分でも分かっていた。

でも書きながら、
もうひとつ気づいたことがある。

私、
息子の人生を決めたくないんだ。

これ当たり前のようで、
結構難しい。

親って子どものためを思えば思うほど、
「こうした方がいい」
が増えていく。

勉強はした方がいい。
こういう学校がいい。
こういう友達と付き合った方がいい。
これはやめた方がいい。

将来困らないように、
今これをやっておいた方がいい。

……めちゃくちゃあるw

私も普通に言う。

「こっちの方がいいんじゃない?」
「それより、こっちやってみたら?」
「せっかくだから、やってみたら?」

言う言う。
めっちゃ言うw

だって親だから。

息子より30年以上長く生きてるんだから、
「いや、それはやめといた方がいいぞ」
と思うことも、そりゃある。

でも。
息子の人生を私が全部考えて、
「あなたはこっちに行きなさい」
って道を作ってしまったら…

それって、私が知らない世界に
出会ったときに感じた、
あのワクワクとは
真逆なんじゃないかと思った。

私が転勤したとき、
最初は怖かった。

でも、行ってみたら、
「え!こんな世界があるの?」だった。

もし最初から、
「ここに行くのが正解です」
と決められていたら、

あの感覚は味わえなかったと思う。

自分で知らない場所に行って、
自分で見て、
自分で感じて、
「私はこっちが好きかも」
と思ったから面白かった。

だから息子にも、
「これが正解だよ」じゃなくて、「
こんなのもあるよ」をたくさん渡したい。

こっちの道もある。
あっちの道もある。
こんな人もいる。
こんな生き方もある。
こんな場所もある。

こんな考え方もある。

その中から、
「へえ、僕はこっちが気になる」
って、自分で選んでほしい。

もちろん、
「好きなことだけやればいいよ」
という意味ではない。

人生って、そんなに甘くないw

やりたくないこともある。
面倒くさいこともある。
努力しないと手に入らないものもある。
途中で投げ出したくなることもある。

だから、
「自由にしていいよ」だけでも違う。

私が息子に渡したいのは、
「自分で選んで、その選んだものを
自分の人生として引き受けられる自由」
なんだと思う。

例えば、大人になって、
「この仕事、向いてないかも」
と思ったとする。

そのとき、
「でも、みんなこうしてるし」
とそのまま居続けるのか。

「じゃあ、他に何があるんだろう?」
と探してみるのか。

私は後者であってほしい。

今いる場所が嫌になったとき、
「ここしかない」
と思ってほしくない。

別の場所を探せる人でいてほしい。

だから、私は息子に、
「何になってほしい?」
と聞かれても、たぶん答えられない。

まだ分からない。
本人だって分からないだろう。

小学生だもんw

今、
「将来何になりたい?」って聞いたって、
たぶん数年後には変わってる。

それでいい。

むしろ変わってほしい。

10歳で決めた人生を、
40歳まで守り続けなくてもいい。

「やっぱり違った」
と思ったら、変えればいい。

「こっちの方が面白そう」
と思ったら、行ってみればいい。

私は、「夢を叶える子」より、
「夢を変えられる子」でもいいと思ってる。

これ、最近ちょっと思うようになった。

夢って、一度決めたら
絶対に叶えなきゃいけないものじゃない。

知らない世界を知ったら、
「あれ?私がやりたかったの、
こっちじゃなかった」
ってなることだってある。

それでいい。

むしろ、
知らない世界を知ったからこそ
気づけたことなら、

それは失敗じゃない。

そう考えると、
親が子どもにできることって、
「正しい道を教えること」
じゃないのかもしれない。

道をたくさん見せること。
たまには一緒に歩いてみること。
「こっちも面白そうだよ」と教えること。

そして、
子どもが自分で歩き始めたら、
少し後ろに下がること。

これなのかもしれない。

たぶん私は、
息子の未来を成功させたいんじゃない。

もちろん、
「できれば幸せになってほしい」
とは思ってる。

できれば困ってほしくない。
できれば傷ついてほしくない。
できれば遠回りもしてほしくない。

……親なので、めちゃくちゃ思うw

でも、全部は無理だ。
私が一生守ることもできない。

だったら、
「困ったときに、自分で次の場所を探せる人」
になってくれた方がいい。

「ここじゃない」と思ったら、
別の場所を探せる。

「知らない」と思ったら、
知ろうとできる。

「やってみたい」と思ったら、
一歩踏み出せる。

そして、
「ここが自分の居場所かも」
と思える場所を、自分で見つけられる。

これが、今の私が
息子に願っていることなんだと思う。

そして、ここまで書いてきて、

前の記事で、
「私、息子に勉強できる子になってほしいと思ってるんだ」
と気づいた自分のことを、
少し分かった気がする。

私は別に、
「勉強ができる子」という肩書きが
欲しかったわけじゃない。

いい学校に入って、
いい会社に入って、
それで人生安泰!
なんて思っていたわけでもない。

たぶん私は、
息子が自分の人生を、
自分で選べるようになってほしかったんだ。

そのために必要なものを、
今のうちに少しずつ渡しておきたい。

知ること。
経験すること。
失敗すること。
考えること。
人と出会うこと。

そして、自分の「好き」を見つけること。

その中に、勉強もある。
英語もある。
本もある。
旅行もある。
遊びもある。

くだらないことも、たぶんあるw

全部ひっくるめて、
息子の世界が少しずつ広がっていけばいい。

いつか息子が大人になって、
私の知らない場所に行って、
私の知らない人たちと出会って、
私の知らない仕事をして、
私の知らない人生を歩き始めたら。

ちょっと寂しいかもしれない。

いや、かなり寂しいと思うw

でも、そのとき私は、
「お母さんが決めた道を歩いてるね」

じゃなくて、

「自分で選んだ道を歩いてるね」
って言いたい。

それができたら、
親としてはもう十分なんじゃないかな。

私は息子の世界を広げてあげたい。

でも、本当は、
私の手の届かないところまで、
自分で世界を広げていける人になってほしい。

たぶん、
それが私の子育ての目標なんだと思う。

そして今日も、
「これ、面白そうじゃない?」
と、息子の前に小さな扉をひとつ置いておく。

開けるかどうかは、本人に任せながら。

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