お金の記事を「あえて書かなかった」理由と、公式ピックアップで気づいたこと
【ご報告とお礼】
昨日投稿した、NISAの通知に関する記事が、
note公式の「マネー」カテゴリーにピックアップされました。
▼こちらの記事です

読んでくださった皆様、
そして「スキ」や温かい反応をくださった皆様に、
心より感謝申し上げます。
実はこれまで私は、noteやSNSで
「お金」をテーマに発信することを、意識的に避けてきました。
金融機関に勤務し、
業務上、証券外務員の資格も保有し、
制度の仕組みに日々触れている立場でありながら、です。
なぜ、マネー分野での発信を控えていたのか
インターネット上には、
投資に関する情報が溢れていますよね。
実務に携わっている人間として、
その喧騒の中に自分まで加わる必要性を、
あまり感じていませんでした。
そこには、
プロとしての慎重さゆえの理由がありました。
1. 35年前の「計算ロジック」が今も動いている重み
私は以前、大手電機メーカーのSEとして、
公共や金融のシステム開発に携わっていました。
当時担当したシステムの一つに、
住宅ローンの保証料を計算するものがあります。
35年という長いローンを組んだお客様の中には、
かつて私が組んだ「計算ロジック」に基づいて保証料を払い、
今この瞬間も、その住まいを守り続けている方がいます。
エンジニアとしてシステムの裏側を知り、
その「数字」が誰かの生活の土台になっていると知っているからこそ、
お金に関する情報を軽々しく発信することに、
強い抵抗がありました。
2. 「言葉が独り歩きする」ことへの危惧
もう一つの理由は、
情報の受け取られ方に対する慎重さです。
以前、NISAの手続きについて
金融庁の情報に基づいて記事を書いた際も、
「つみたて」の表記ひとつにまで、
こだわりました。
それは、
「金融の世界では、言葉一つ、手続き一つが厳格に決まっている」
と知っているからです。
一般にはあまり知られていませんが、
金融機関の職員であっても、
金融商品取引法などの厳しいルールにより、
必要な資格がなければ、
お客様の投資信託が「今いくらになっているか」を
お話しすることすらできません。
たとえ目の前に数字が見えていても、
個人的に投資経験が豊富な職員であっても、です。
それほど厳格な世界にいるからこそ、
SNSで「NISAで自分が儲かったから、この銘柄がおすすめ」
といった発信が溢れている現状に、
複雑な思いを抱いていました。
不用意な発信が独り歩きし、
誰かの判断を誤らせてしまうのではないか。
そうしたリスクを考えると、
どうしても発信は慎重になっていたのが本音です。
「当たり前」の知識に価値を見出してもらえた驚き
そんな私が今回書いたのは、
「書類の読み方」という、
実務者にとってはルーチンに近い内容でした。
それにもかかわらず、
予想を上回る反響をいただきました。
「助かった」
「これで安心した」
そんな声をいただき、
note公式にもピックアップされました。
ここで大きな気づきがありました。
「私にとっての日常」は、
利用者の方にとっては
「立ち止まってしまう難所」だったのだ
ということです。
「儲かる」ではなく「確信」を届ける
世の中には、
「こうすれば儲かる」を語る人はたくさんいます。
でも、
届いた書類をどう読み解き、
どういう根拠で手続きを進めればいいのか。
そうした
「実務に基づいた安心感」
を提供する発信は、
意外と少ないのかもしれません。
エンジニアとしてシステムの裏側を知り、
現在は金融の現場で生の声を聞いている。
その両方を経験している自分だからこそ、
お役に立てる部分がある。
今回の出来事は、
それを再認識させてくれました。
今後のスタンスについて
今回のピックアップを受けて、
今後は「お金のこと」についても、
少しずつ書いていこうと考えています。
とはいえ、
派手な成功体験や
銘柄の推奨をするつもりはありません。
・忙しい人が、短時間で事実を把握できること
・情報が限られた環境でも、根拠を持って判断できること
そして、
「モノを売る人」ではなく、
判断材料となる「いい情報を提供する人」であること
この軸をぶらさず、
現場で見えてくる
「本当に必要な知識」を、
これからも淡々とお伝えしていきます。
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