🏛️世界史講義:インダス文明の謎とオリエント諸民族の活動
🐘インド:インダス文明とアーリア人の進出
紀元前2600年頃、インダス川流域に高度な都市文明が誕生しました。メソポタミアやエジプトに比べるとやや遅れてのスタートです。
🧱二大都市遺跡:
ハラッパー: インダス川中流、パンジャーブ地方の拠点。
モヘンジョ=ダロ: インダス川下流に位置する「死者の丘」を意味する都市。
特徴: 焼成レンガによる整然とした区画、下水道完備。驚くべきことに、王宮や巨大な王墓が見つかっておらず、強力な専制君主がいた形跡がありません。
🐂謎のインダス文字: 象や牛が描かれた印章に刻まれていますが、未だに解読されていません。ある日忽然と姿を消した、謎多き文明です。
🐎アーリア人の侵入とカーストの原型:
紀元前1500年頃、インド=ヨーロッパ語族のアーリア人がカイバル峠を越えて侵入。先住民(ドラヴィダ系など)を支配下に置きました。
リグ・ヴェーダ: 自然神への賛歌をまとめた最古の聖典。
カースト制度(ヴァルナ制): 支配のために作られた身分秩序。
バラモン(司祭)
クシャトリヤ(王族・武士)
ヴァイシャ(平民)
シュードラ(隷属民)
※(余談)カースト制度は職業選択の自由を奪う一方で、父の仕事を子が継ぐ「家職性」により、失業がなく幼少期からの職業訓練が自然に行われるという社会安定の側面もありました。
🇨🇳中国:黄河と長江、二つの大河の文明
中国は「新嶺(チンリン)山脈・淮(ホワイ)川線」を境に、北の畑作・乾燥地帯と南の稲作・湿潤地帯に分かれます。
🏺新石器文化:
仰韶(ぎょうしょう)文化: 彩文土器(彩陶)が特徴。特別な儀式用として華やかでした。
竜山(りゅうざん)文化: 黒色土器(黒陶)など、より薄手で実用的な土器へ進化しました。
🐢殷(商)と周:
殷は多くの都市国家(邑:ゆう)が連合した邑制国家。亀の甲羅や牛の骨を焼いたヒビで占う真剣政治(神権政治)を行い、その記録が甲骨文字(漢字の祖形)として残っています。
殷の最後の王(紂王)の暴政により、易姓革命(天命が改まること)が起き、周が成立しました。
📜周の封建制: 血縁に基づき、一族や功臣に領地を与えて統治させる仕組み。家族の秩序を重んじる宗法が社会の土台となりました。
⚔️オリエント:海の民による変革と三民族の活躍
ヒッタイトやエジプト新王国を衰退させた謎の集団「海の民」の活動後、シリア・パレスチナ地方で三つの民族が躍進しました。
🌊フェニキア人(海の民):
シリアの海側に位置し、レバノン杉を使って船を造り、地中海貿易を独占。
シドン・ティルスなどの都市国家を建設。
彼らが使った表音文字(フェニキア文字)が、後のギリシア文字・アルファベットのルーツとなりました。
🐪アラム人(陸の民):
内陸のダマスクスを拠点に、ラクダを使った内陸中継貿易で活躍。
アラム文字は、後にアラビア文字などのアジア諸文字の母体となりました。
🙏ヘブライ人(信仰の民):
エジプトでの奴隷状態からモーセに率いられ脱出(出エジプト)。その際授かった「十戒」がユダヤ教の根幹となります。
中心都市はイェルサレム。
ダビデ王: ミケランジェロの彫刻のモデル。布と石(投石器)で巨人ゴリアテを倒した伝説の英雄。
ソロモン王: 知恵の象徴。動物の言葉がわかる指輪を持っていたという伝説があります。
※彼らの歩みはユダヤ教・キリスト教・イスラームという世界宗教の源流となりました。
