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西慎嗣&Lord,Lord,Lawdy Miss Clawdy Group『NISHI.』('80)

ここのところ海外でスペクトラムが大バズリしているようです。

動画や音楽の配信サービスの普及によって、何がどこでどうなるのか全くわからない世の中になりました。

このアルバムはスペクトラムのギタリスト、西慎嗣のソロアルバム。

スペクトラムはサザンオールスターズと同じ事務所のアミューズに所属していた縁からか、トランペット奏者でありリーダーの新田一郎がサザンのアルバムに参加したり、ホーンアレンジを任されたりもしていました。
逆にこのアルバムでは桑田佳祐がプロデューサーを務めており、サザンからはドラムスの松田ヒロシが全曲。原坊こと原由子、毛ガニこと野沢秀行が数曲に参加しています。
またその他、サザンの現サポートメンバーである斎藤誠が作詞・作曲とギター、チャーが作詞・作曲とギターではなくキーボード、鈴木雅之(他シャネルズのメンバー)がコーラスで参加。そして何とタモリの作詩曲有りと、好きな方には見逃せないメンバーが揃っているのです。

今回はこのアルバムから【サザンこれアレ】を探してみたいと思います。


◆ Don't Worry Mama

作詩・作曲、リズムギター:斎藤誠、キーボード:原由子、ドラムス:松田ヒロシ、コーラス:桑田、原坊、ヒロシ

斎藤誠は後にソロアルバム『Be-Gray』('84)でセルフカバーをしました。

Don't blame me Mama 涙を見せないで
これ以上もう 悲しくさせないから

サザンファンの方はご存知かと思いますが、斎藤誠は青山学院大学で桑田の後輩。青学入学後、桑田が所属していた音楽サークル Better Days に入部しています。
桑田同様、斎藤誠もエリック・クラプトン好きを公言していることからこの曲で間違いないでしょう。クラプトン『There's One In Every Crowd』('75)収録「Don't Blame Me」。曲も同じレゲエ調です。

斎藤誠について紹介がてら。
デビュー当時はそのスモーキーでムーディーな歌声から、マイケル・マクドナルドをもじって斎藤マコトナルドだなんて言われていまして、マクドナルド風の次のような曲もあるのです。その頃、まさかサザンに参加するとは思ってもいませんでしたが、それは斎藤誠本人も同じ思いだったことでしょう。


◆ すてきなトランスポーテイション

作詩・作曲:桑田佳祐、キーボード:原由子、ドラムス:松田ヒロシ、パーカッション:野沢秀行、コーラス:桑田、ヒロシ

クラリオンのCMソング。
この後にリリースされるサザンの『ステレオ太陽族』('81)に収録されても良さそうなメローめのナンバー。
サビの歌詞には「忘れじのレイドバック」に続いて socket。それに加えて今回はrocket が入っています。

Rock me by your pretty socket
Knock you by my beauty rocket

どんだけ好きなんだい?と問いたくなってしまいます。

◆ Eric Clapton「Roll It」('78)
Roll it, rock it, roll it in the socket
Roll, roll it, roll, roll it
Feel it, can you feel it, all night, all right ?
Oh, burn it, rock it, movin' in the socket

◆ Little Feat「Rocket In My Pocket」('77)
I got a rocket in my pocket
I said rocket
Finger in the socket

2:30 位からのギターソロが、クラプトン「Opposites」('75)エンディング 3:20 付近からのフレーズに似ています。これも「忘れじのレイドバック」と同様でした。
ギターソロへ入る前に聞こえてくる三連のキーボードフレーズが、サザンの何かの曲で使われていたような気がするのですが、どの曲だったかが思い出せず…

ラストの「オイッ」は「C調言葉にご用心」ですね。


◆ Go Banana

作詩・作曲:Lord,Lord,Lawdy Miss Clawdy Group、ドラムス、松田ヒロシ、コーラス:桑田、原坊、ヒロシ
残念ながら配信無し。ちょっとおふざけ調のロックンロールナンバーです。
作詩・作曲はグループ名表記ですが、桑田が関わっているのは間違いないでしょう。

サーフィンボードに Long blonde hair
かっこだけでもかまわない
今日もキサナドゥ
What you do

Long blonde hair と言えば「つれない素振りの Long-blonde-hair
この後にリリースされるサザン『ステレオ太陽族』('81)収録「栞のテーマ」の一節がここで先に使われています。

「キサナドゥ」は六本木のディスコのことでしょうか。
桑田のことですからグループサウンズのザ・ジャガーズ「キサナドゥの伝説」('68)もありかな?と。


その他、冒頭の参加メンバーが携わっている曲は次のとおり。

◆ 時には恋人さながらに
作詩・作曲:Lord,Lord,Lawdy Miss Clawdy Group、ドラムス、松田ヒロシ、コーラス:桑田、大上留利子

イントロのベースが格好良い。ヒロシのドラミングは初期のサザンそのまま。ピアノは原坊が弾きそうなフレーズですが、これはスペクトラムのキーボーディスト:奥慶一によるもの。

◆ Spin Love
作詩・作曲、アコースティック・ギター:桑田佳祐、ドラムス:松田ヒロシ、コーラス:桑田、ヒロシ
ミドルテンポでギター演奏メインの短いバラード。これは YouTube 等には見当たらず。サザンっぽい曲調ですが【これアレ】も特に見当たりませんでした。


◆ Sunset Blues
作詩・作曲:チャー、ドラムス:松田ヒロシ
チャーはギターではなくキーボードで参加しています。

チャーがルイズルイス加部(b)、ジョニー吉長(ds)と組んだロックトリオ、ピンク・クラウド『CLOUD LAND -桃源郷-』('82)にセルフカバーバージョン有り。
両者ともに素晴らしく良いソロを奏でています。


◆ シュールなる渚1963
作詞:タモリ、作曲:桑田佳祐、パーカッション:松田ヒロシ、桑田、齋藤誠、コーラス:鈴木雅之、田代まさし、久保木博之、佐藤善雄、桑野信義、新保清孝
コーラスのメンバーが歌っても良さそうな古い R&B 調のスローナンバー。残念ながらこれもネット上に音源が見つかりませんでした。

【サザンこれアレ】では、サザンオールスターズ、桑田佳祐の曲の中から、洋楽へのリスペクトが感じられる曲を「これはアレじゃないか?」といった調子で紹介しております。あくまで私の思い込みによる選曲ですので、その点ご了承のうえご笑覧くださいませ。


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