カーネーション 〈第85作〉 第15週 (93)「隠しきれない恋」
ピアノを欲しがる三姉妹は、自作の小物を店で売ろうとする。しかし、あきれた糸子(尾野真千子)が片づけてしまう。三姉妹をガッカリさせまいと、千代(麻生祐未)は全部売れたのだと工作する。周防(綾野剛)に呼び出され、糸子は着ていく服を選ぼうとするが、すべてに「ピアノこうて」の紙片が付いていて、あぜんとする。周防は仕事中に足にケガをし、働けなくなっていた。周防は糸子に、三浦(近藤正臣)の驚くべき提案を話す。
(以上公式サイトより)
「NHKの朝ドラで不倫を描くなんて」
当時そんな風に言われていたらしいが、だから何やねんと思っていた。
古今東西、不倫は珍しいものではない。
かつて「不倫は文化だ」と言ってボコボコにされた芸能人もいたが、それも事実だろう。「源氏物語」「ボヴァリー夫人」「マディソン郡の橋」、どれも名作ではないか。
久保田利伸の「Missing(1986)」は聴いても歌っても心を揺さぶる。
一体誰が不倫をそこまで貶めたのか?
そりゃ推奨されるものでもないし、秘め事ではあるだろう。
イメージが価値となる有名人なら多少仕方ないかもしれないが、糾弾できるのは配偶者や家族だけで、一般庶民にはどうでも良い事。○出くん記者会見でのレポーター突っ込みは、下品極まりないと思った。
と、不倫を擁護するわけではないが。
今回のカーネーション、糸子を想う周防さんに組合長(近藤正臣)が語った言葉は、本当にその通りだと思った。
「なんぼでも苦しんだらええ。あがいたらええ。悩んだらええ」
「命はな、燃やすためにあるんやで」
「外れても 踏みとどまっても 人の道」
生きるとはそういう事やろ。
思い悩むことも無く、平坦で無難な生き方もあるだろう。
しかし誰かを想い葛藤する苦悩は、のっぺらぼうな人生よりよっぽど味わいがあるのではないだろうか。
「カーネーション」が名作と言われる所以は、こういう"人のどうしようもなさ"を真っ直ぐに描いているからだと、私は思う。
