MidjourneyのSDビデオを主役に!AIで作るMV制作 やってみた!!
AIツールを使ったMV制作に興味はありますか?この記事では、私が実際にMV「CUT THE WORLD」を制作した経験から、Midjourneyの動画機能をメインに活用した制作の流れと、ツールの使い分けのコツをご紹介します。
このMVは、制作時間およそ5時間程で完成しました。素材にこだわれば、もっと思い通りのものが作れそうです。
▼完成したMVはこちら
youtubeへとぶと高画質で見れます。
1分半ほどのMVです、ぜひ最後まで見てください~!
1. 企画:Suno AIの楽曲から世界観を固める
MV制作は、まずコンセプトを固めることから始まります。今回のMVは「女王とトランプゲーム」という世界観を軸に制作しました。これは、AI生成の持つ「予測不能さ」と、トランプゲームの「ルール」という要素を対比させて、物語のテーマにしようと考えたためです。
2. AI作曲ツール「Suno AI」で楽曲を生成する
MVの制作は、まず楽曲選びから始まります。今回は、Suno AIというAI作曲ツールを使用しました。
【Suno AIでの楽曲制作】
Suno AIでは、曲のイメージやジャンル、テーマをテキストで入力するだけで、オリジナルの楽曲が生成されます。
プロンプトの工夫:
今回は「ダークな雰囲気」「女性ボーカル」「トランプゲーム」「アップテンポ」といったキーワードを組み合わせました。
歌詞もAIが自動生成してくれますが、自分の好きな歌詞やフレーズを指定することも可能です。
制作の感想:
複数のバージョンを生成し、その中からMVの雰囲気に最も合うものを選びました。
「ルール」や「チェックメイト」といった、映像の世界観にぴったりの歌詞が生まれたときは、AIの創造性に驚きました。
3. MidjourneyのSDビデオ機能で動画素材を生成する
今回のMVは、主にMidjourneyのSDビデオ機能で動画素材を生成しました。Midjourneyの動画機能は、静止画にシンプルな動きを加えることに特化しています。
【MidjourneyのSDビデオ活用法】
Midjourneyは、静止画に--videoというコマンドを付けることで、短い動画を生成できます。しかし、Runwayなどの動画生成AIとは異なり、動きのバンプ(小さな動き)やパン(カメラの横移動)、ズームイン・ズームアウトといった、シンプルなアニメーションに限定されます。
プロンプトの工夫:
動きの指示はシンプルに「揺れる」「回転する」「舞う」などにとどめます。
プロンプトの最後に--videoコマンドを付け加えることで、動画を生成します。
【実際に使用したプロンプト例】
A terrifyingly elegant queen with a massive ornate crown, giving a subtle, cruel smirk. Swirling oversized playing cards, cinematic lighting, hyperrealistic. --video
4. SDなのに高クオリティに見える秘密:Midjourneyの「画質映え」
MidjourneyのSDビデオは、一見すると低解像度(SD)です。しかし、実際に視聴すると、HDや4Kではないにも関わらず、非常に高クオリティに見えます。なぜSDなのに「画質映え」するのか、その秘密を解説します。
① 元画像の圧倒的なクオリティが土台にあるから
MidjourneyのSDビデオは、まずMidjourneyが生成した高精細な静止画を元に作られます。Midjourneyは、プロンプトから極めて詳細なディテールを持つ画像を生成することに長けています。例えば、女王のドレスの刺繍、肌の質感、光の反射など、肉眼では見えにくい微細な情報まで作り込むため、動画に変換されてもその情報が損なわれにくく、映像全体の密度を高く見せてくれるのです。
② 意図的な「ノイズ」や「エフェクト」
Midjourneyの映像は、AI特有の「ノイズ」や「グレイン(粒子)」を含んでいることがあります。これが、古いフィルムのようなテクスチャや、夢の中のような不思議な雰囲気を醸し出し、単なる低画質ではない「意図された表現」として機能します。結果として、SD画質であることを忘れさせるような、独特の美しさが生まれるのです。
③ 色彩とライティングの魔法
Midjourneyは、プロンプトの指示を元に、ドラマチックで美しい色彩とライティングを適用する能力が非常に高いです。強い光と影のコントラスト、鮮やかで幻想的な色使いは、解像度とは別の次元で、映像の迫力と説得力を高めます。まるで、画質が粗くても、天才的な画家が描いた絵には感動してしまうのと同じです。
5. 他のAIツールとの使い分け
今回のMV制作では、Midjourney以外にも、RunwayやKling AIを試しましたが、それぞれに得意・不得意がありました。
Runway:
良い点: 高画質で美しい動画を生成できます。課金プランには「時間をかけて無制限に生成できるモード」があり、素材を大量に作りたい場合に非常に便利です。
惜しい点: 動画の始まりと終わりの画を指定できないため、意図しない動きになることがあり、慣れるまでに工夫が必要でした。
おまけの失敗談: Runwayの「ACT TWO」という自分で演じた動きを学習させる機能も試してみたのですが、私の演技が大根役者すぎて、まるでホラー映画のような動画ができあがってしまい、一人で大爆笑してしまいました。残念ながらボツにしましたが、いつかリベンジしたいと思っています。
Kling AI:
良い点: キャラクターの動きや表情の自然さが非常に高く、今後の進化が期待できます。
惜しい点: 現状はクレジット消費型のため、気軽に何度も試すには向いていません。
6. このMVに隠された世界観と、みなさんへの問いかけ
今回のMVは、全体を通して「不完全な美しさ」や「ルールからの逸脱」を表現したいと考えました。
クイーンの存在: 完璧な美しさと絶対的な権力を持ちながらも、どこか寂しげで孤独な女王。彼女が作り上げた「トランプの世界」は、秩序があるようで、実は不確かなものです。
少女の存在: 物語の後半に登場する少女は、この「トランプの世界」のルールを全く気にしていません。彼女は女王の過去の姿、あるいは女王の支配を打ち破る新しい存在なのかもしれません。
タイトルの意味: 「CUT THE WORLD」というタイトルには、「世界を切り刻む」という破壊的な意味と同時に、「新しい世界を切り開く」というポジティブな意味を込めています。
このMVに明確な答えはありません。
女王と少女の関係性、そして物語の結末は、ご覧になった方々それぞれの解釈に委ねられています。
もしよかったら、MVをご覧になって感じたことや、あなたなりの解釈をコメントで教えてください。
7. まとめ:編集ソフトCapCutで仕上げる
Midjourneyで生成した動画をメイン素材とし、Runwayなどのツールで補足的な映像を生成。これらをCapCutでカットを繋ぎ合わせ、音楽と同期させてMVを完成させました。サムネイルはCanvaで作成し、動画の魅力を最大限に引き出せるように工夫しました。
AIツールにはそれぞれ得意な領域があります。それらを理解し、使い分けることが、クオリティの高いMVを効率的に作るための鍵です。
この記事が、あなたのAI動画制作の参考になれば幸いです。
