【夏休み特別企画】Codexにおんぶに抱っこで自由研究っぽいことをやってみた
~これが令和の自由研究~
Token29
「海だ、山だ、夏休みだ、宿題だ!」
※開幕初手から令和キッズをゲンナリさせてオトナの厳しさを見せつけようとする昭和おじさん仕草がこちらです。
ってな感じで、大人げないムーブをガツンとかましたところで朗報です。
今年から夏休みの自由研究が変わります。
夏休みの自由研究。
小学生の頃は「面倒くさい宿題」の代表格だったが、大人になってから振り返ると、あれほど自由に好きなことを調べてよかった機会もなかなかない。
しかも今や令和。
こちとら子どもの頃にはなかったパソコンもある。インターネットもある。そして何より、いくら質問しても嫌な顔ひとつしない生成AIがいる。
だったら、大人になった今の知識と機材とAIを総動員して、もう一度本気で自由研究をやってみたら面白いんじゃないか?
そんな思いつきから始まったのが、
エーマガ的自由研究ハックである。
AIに宿題の答えを書かせるのではない。
AIを共同研究員としてこき使い、人間だけでは面倒だった観察や記録を実現する。
その第一弾として選んだ題材が、今回の「天気図タイムラプス」だった。
~大人が本気で夏休みの自由研究をやったら、天気図が動き始めた~
そもそも、天気図って動くんじゃね?
新聞やニュースで見かける天気図には、高気圧、低気圧、前線、台風などが描かれている。
一枚だけ見れば、その時点の空模様を示した静止画だ。
しかし当然ながら、実際の天気は止まっていない。
低気圧は移動し、前線は伸びたり縮んだりし、高気圧の勢力も日々変化している。
それならば、一定時間ごとの天気図を順番に並べて動画にすれば、天気の変化をもっと直感的に見られるのではないか?
いわば、天気図のパラパラ漫画である。
……ま、TVの天気予報でもそれっぽいことはやってるけども。
【エーマガ自由研究ハック】
AIと一緒に「天気図タイムラプス」を作ってみた。
実は気象庁では、過去の実況天気図が公開されている。
一枚ずつ見比べることはできるが、数日分、数週間分と続けて眺めようとすると、画像を開いては閉じ、次の画像を開いては閉じ……となかなか大変だ。
そこで、過去の天気図を時系列に並べ、タイムラプス動画へ変換する仕組みを作ることにした。
※タイムラプスとは、時間を空けて撮影・記録した画像を連続して再生し、長い時間の変化を短い動画で見せる方法です。
もちろん、プログラムは書けません
(知ってる)
ここで問題がある。
私は天気図を動画にしたいとは思ったものの、プログラムは書けない。
画像を何十枚、何百枚と集め、順番を間違えないよう整理し、同じ大きさにそろえて動画にする――
手作業でも不可能ではないが、自由研究が暗黒自由労働になってしまう。
そこで今回は、エーマガ編集部とソフト開発部のAIによる分業体制を構築した。
まず編集長である私(おじさん)が、
「過去の天気図を順番に並べて、台風や前線の動きを動画で観察したい」
と、かなりフワッとした企画を出す。
次にP氏(ChatGPT)が、必要な機能や注意点を整理し、Codexへ渡す要件に変換する。
そして実際のプログラム作成を、コーディング担当のCodex(通称デク)が受け持つ。
ざっくり言えば、
人間が「何を見たいか」を決める
ChatGPTが「どう作るか」を整理する
Codexが「実際に動くもの」を作る
最後に人間が動画を見て観察する
という役割分担である。
ここで大事なのは、人間の役割が「AIに丸投げして昼寝する」ではないという点だ。
研究するテーマを決め、完成したものを見て、そこから何を発見したかを考えるのは人間である……そしてアイス食って昼寝する。(結局するんかい)
画像の整理や動画化といった面倒な作業は、遠慮なくAIにおんぶに抱っこするーーこれが令和の自由研究というやつである。
たぶん。
Codexにお願いしたこと
今回、Codexにはおおむね次のような仕組みを作ってもらった。
(Codexに出した要件やプロンプトは記事の最後に大公開)
指定した期間の実況天気図を用意する
画像を日時順に整理する
画像の表示サイズを統一する
一枚ごとの撮影日時を分かるようにする
一定の速度で連続再生される動画に変換する
途中で画像が見つからなかった場合は記録を残す
天気図は一日四回、約六時間ごとの画像を使う。
そのため一週間分なら、おおよそ28枚の天気図が並ぶ計算になる。
夏休み期間中、大体40日くらいなら160枚くらいになる計算だ。
一枚一枚では「今日の天気図」としてしか見えなかったものが、連続再生すると一気に“流れ”として見えるはずだ。
なお、気象庁のコンテンツを利用する場合は出典の記載が必要で、編集・加工した場合は、その旨も明記する必要がある。今回の動画にも、気象庁の実況天気図をもとに作成したことを記載している。
まずは試作として三日分(2025年7月20日~22日)を動画にして作成。

やりたいことは分かるがいかんせん素材となる元画像の少なさゆえにアニメーションの尺が短くてなんとも評価のしようがない。
なのでここは一気に2025年7月20日〜8月31日までのデータを収集させて長尺動画の作成を試みる。
そして完成した動画がこちら
対象期間:2025年7月20日~8月31日
使用画像:気象庁「実況天気図」
画像間隔:約6時間
動画時間:30秒
さっきより長尺になってそれっぽくなった。
静止画だった天気図が、次々と切り替わっていく。
低気圧や高気圧が日本列島の周辺を移動し、前線の形が変わり、別の気圧配置へ移り変わっていくのがよくわかる。
なんだかこう、天気図そのものが生き物のようである。
一枚ずつ見ていたときには「低気圧がありますね」「前線がありますね」で終わっていたものが、動画にすると、
『熱帯低気圧はどこから来たのか、 台風は何者か、 結局温帯低気圧になってどこへ行くのか』
とかなんとか、哲学っぽい見方できるようになってくる。
静止画に時間軸を加えただけなのに、得られる情報の印象は大きく変わった。
この気づきこそが、夏休みだからこそ得られた大きな発見・経験だ。
実際に見て気づいたこと
今回の動画では、特に次のような点を観察できた。
低気圧は、おおむね西から東へ移動していた
前線は同じ形のまま移動するのではなく、伸びたり曲がったり、途中で消えたりしていた
高気圧と低気圧は、それぞれ単独で動くというより、周囲の気圧配置全体が入れ替わるように変化していた
天気が崩れた日だけを見るより、その数日前からの動きを追った方が変化を理解しやすかった
あと、なんか生き物みたいでキモい
もちろん、動画を見ただけで気象の仕組みをすべて説明できるわけではない。
しかし、
「なぜこの低気圧はこの方向へ進んだのか」
「前線が長く伸びたとき、実際の天気はどうだったのか」
「台風が近づいたとき、周囲の高気圧はどう動いていたのか」
といった、次の疑問が生まれる。
自由研究として重要なのは、立派な結論を最初から用意することではなく、観察した結果から新しい疑問が出てくることーー問題の答えに辿り着いた途端、目の前に今度は違った問いがいくつも現れていたーー大人なら判るこの感じ、夏休みの子供達が垣間見た大人の世界の入り口なのではないだろうか。
ひまわり衛星画像でも作れる……と思ったが
天気図タイムラプスが完成すると、当然ながら次の欲が出てくる。
新聞の天気欄で見かける、気象衛星ひまわりの雲画像でも作ったら、もっとリアルでプロっぽくなるんじゃね?
そこで、ひまわり衛星画像を使ったタイムラプスも検討した。
ところがどっこい、希望する過去期間の衛星画像を正式な経路からまとめて取得しようとすると、データ提供サービスへのアカウント登録や利用手続きなどが必要になる可能性があることが分かった。
研究者や専門的なデータ利用者にとっては妥当な仕組みだろう。
恐らくは自由でおバカなAI利用を推進する我々エーマガパブリッシングの動向をよしとしないGAFAM謎の組織からの横槍が入ったわけではなさそうだ……たぶん。
ともかくも今回の基準は、
小中学生や保護者が、夏休みの自由研究として無理なく再現できるか
というところである。
技術的にできるかどうかだけなら、もっと時間をかければ、おそらく方法はある。
だが、専用サービスへの登録や複雑なデータ処理を前提にすると、もはや「手軽な自由研究ハック」とは言いにくい。
そのため、ひまわり衛星画像版については、今回は無理に進めず見送ることにした。
できなかったというより、
できそうでも、企画の目的に合わない方法は採用しない
という判断である。(誰だ、建前とか言ったやつ)
大人の自由研究には、撤退の自由もあるのだ。
子供時代の自由研究でもよく撤退していた私が言うのもなんだが。
子どもの自由研究として再現するなら
今回とまったく同じプログラムを作らなくても、研究の考え方は再現できる。
たとえば三日分や一週間分の天気図を集めて順番に並べ、
高気圧と低気圧はどちらへ動いたか
前線の形はどう変わったか
実際の天気や気温と、天気図に関係があったか
予想と違った動きはあったか
を観察するだけでも、十分に自由研究になる。
動画化が難しければ、画像を紙に印刷して並べてもいいし、同じ大きさでプリントアウトすればアナログのパラパラ漫画式タイムラプスの出来上がりである。
AIは、観察記録を表に整理したり、分からない気象用語を調べたりする研究助手として使える。
ただし、AIが説明した内容をそのまま正解にするのではなく、気象庁などの資料と照らし合わせる必要がある。
AIは便利だが、たまに堂々と間違える。
この辺は人間と同じである。
静止画をつなぐと、見えなかったものが見える
今回やったことを突き詰めれば、複数の天気図を時間順に並べて動画にしただけだ。
しかし、静止画に時間軸を加えることで、そこには「移動」や「変化」が現れた。
これは天気図に限らない。
月の満ち欠け、植物の成長、影の移動、川の水位、街の景色、氷が溶ける様子――。
身の回りには、時間を縮めることで初めて見えてくるものが、まだまだたくさんある。
そして今は、その面倒な記録や整理をAIに手伝わせることができる。
AIに答えを書かせるのではなく、AIによって観察できる世界を広げる。
これが「エーマガ自由研究ハック」で試してみたいことである。
第一弾、天気図タイムラプスはこれにて完了。
一応、下の方で我々編集部がCodex に出した要件をコピペして再現できるよう掲載しておくので試してみるのも面白いかもしれない。
さて次は、何を観察するのか。
編集部内の人間模様でもタイムラプスして観察してみるか……(暗黒微笑)
ってかどさくさに紛れてエーマガ編集部のYouTubeチャンネル『エーマガ放送部』を開設した事に触れないのは何故なんだぜ?
ではまた次号!
文・楢葉なおよしn
(非月刊エーアイマガジン編集長)
出典・利用上の注意
本記事および動画では、気象庁が公開している実況天気図をもとに、画像の時系列整理および動画化を行っています。
出典:気象庁「日々の天気図」
※2025年7月20日~8月31日の実況天気図を使用
加工内容:複数の実況天気図を時系列に並べ、動画として編集
気象庁ホームページのコンテンツを利用する場合は、最新の気象庁ホームページ利用規約をご確認ください。本動画は過去の気象状況を観察するために制作したものであり、現在の防災・避難判断には使用できません。
以下、Codexに出した要件です。
※以下の要件をCodexにコピペすれば、同様の天気図タイムラプス制作を試せます。日付や保存場所は、ご自身の環境に合わせて変更してください。
気象庁が公開している過去の実況天気図を時系列に並べ、
天気図の変化を観察できるタイムラプス動画を作成してください。
私はプログラミングの専門家ではありません。
必要なファイルの作成、プログラムの実装、実行方法の説明、
可能な範囲での動作確認まで行ってください。
【目的】
一定期間の実況天気図を約6時間間隔で並べ、
高気圧、低気圧、前線、台風などの移動や変化を
短い動画で観察できるようにします。
完成物は、自由研究および記事掲載用の動画として使用します。
【対象環境】
・一般的なWindowsパソコン
・Codexを使用できる環境
・Pythonを利用して構いません
・動画作成にFFmpegが必要な場合は、その旨を説明してください
Pythonはプログラムを実行するための仕組み、
FFmpegは複数の画像を動画へ変換するためのソフトです。
【対象期間】
開始日:YYYY-MM-DD
終了日:YYYY-MM-DD
上記の日付は、あとから簡単に変更できるようにしてください。
【使用する画像】
・気象庁が公開している過去の「実況天気図」を使用する
・原則として1日4枚、約6時間間隔の画像を対象とする
・画像は日時が古いものから新しいものへ並べる
・予想天気図ではなく、実況天気図を使用する
・異なる種類の天気図を混在させない
【画像の取得について】
まず、気象庁の公開ページと利用条件を確認してください。
画像を自動取得できる場合は、公式に公開されている範囲で取得してください。
アクセス制限の回避、ログインの自動化、非公開APIの利用などは行わないでください。
画像の自動取得が安定しない場合は、無理に回避せず、
私が手動で保存した画像を入力フォルダから読み込む方式へ切り替えてください。
自動取得方式を採用する場合は、サーバーへ過度な負荷をかけないよう、
画像ごとの取得間隔を設けてください。
【フォルダ構成】
作業フォルダ内を、分かりやすい構成にしてください。
例:
weather-map-timelapse/
├─ input/
├─ downloaded/
├─ processed/
├─ output/
├─ logs/
├─ requirements.txt
├─ README.md
└─ 実行用プログラム
input:
手動で保存した元画像を入れる場所
downloaded:
自動取得した元画像を保存する場所
processed:
動画化する前に加工した画像を保存する場所
output:
完成した動画を保存する場所
logs:
取得できなかった画像やエラーの記録を保存する場所
【ファイル名】
画像は、ファイル名を見るだけで日時順に並ぶ形式で保存してください。
例:
20260701_0300.png
20260701_0900.png
20260701_1500.png
20260701_2100.png
元画像の日時を正しく判定できない場合は、
推測だけで処理せず、ログへ記録してください。
【画像処理】
・すべての画像を同じ大きさにそろえる
・元の天気図の縦横比を崩さない
・画像を引き伸ばして変形させない
・必要な場合は余白を追加して画面サイズを統一する
・天気図の文字や記号をできるだけ鮮明に保つ
・日時順に並べて処理する
・元画像は上書きしない
動画内で観察日時が分かるようにしてください。
元画像に日時が明記されている場合は、
表示が重複して見づらくならない方法を優先してください。
日時を追加表示する場合は、天気図の重要部分を隠さない位置に、
読みやすい大きさで表示してください。
【動画の仕様】
・出力形式はMP4
・一般的なWebブラウザやYouTubeで再生できる形式にする
・映像コーデックはH.264を基本とする
・画面サイズは1920×1080を基本とする
・元画像が小さい場合は、不自然にぼやけない設定を優先する
・音声は不要
・画像を日時順に連続表示する
・再生速度を設定項目として変更できるようにする
初期設定では、天気図1枚を0.25秒程度表示してください。
必要に応じて、0.1秒、0.25秒、0.5秒などへ変更できるようにします。
YouTubeへアップロードした際の互換性を考慮し、
必要であれば偶数ピクセルの画面サイズや
一般的なピクセル形式を指定してください。
【欠けている画像への対応】
対象日時の画像が見つからなくても、処理全体を停止させないでください。
・取得できなかった日時
・読み込みに失敗したファイル
・画像ではなかったファイル
・日時を判定できなかったファイル
以上をログへ記録し、取得できた画像だけで動画を作成してください。
ただし、日時が連続していない場合や欠損が多い場合は、
動画作成後に分かりやすく警告してください。
【設定方法】
プログラムを書き換えなくても、次の項目を変更できるようにしてください。
・開始日
・終了日
・1枚当たりの表示時間
・出力動画のファイル名
・入力フォルダ
・出力フォルダ
・動画の画面サイズ
・自動取得を使うか、手動保存画像を使うか
設定ファイルを用意するか、
プログラム冒頭の分かりやすい設定欄にまとめてください。
【出典表示】
完成動画に、次の内容を表示できるようにしてください。
出典:気象庁ホームページ
加工内容:実況天気図を時系列に整理し、動画化
動画の冒頭または末尾に数秒間表示する方法を基本とします。
出典表記の文言は、あとから簡単に修正できるようにしてください。
気象庁のロゴを勝手に追加したり、
気象庁が制作した公式動画に見える表現は使用しないでください。
【README】
README.mdに、専門知識がない人にも分かるよう、
次の内容を日本語で記載してください。
1. このプログラムでできること
2. 必要なソフト
3. Pythonの準備方法
4. FFmpegが必要な場合の準備方法
5. 対象期間の変更方法
6. 自動取得方式の実行方法
7. 手動保存方式の実行方法
8. 動画の作成方法
9. 完成した動画の保存場所
10. エラーが起きた場合の確認箇所
11. 気象庁データを利用する際の注意
12. 出典表記について
Windowsで実行しやすいように、
可能であればダブルクリックで起動できるバッチファイルも用意してください。
【安全性】
・既存ファイルを勝手に削除しない
・元画像を上書きしない
・作業フォルダの外側を変更しない
・必要のない個人情報や認証情報を要求しない
・取得先の利用条件に反する処理を行わない
・取得できない場合に制限を回避しようとしない
・実行前に、これから作成または変更するファイルを説明する
【動作確認】
実装後は、少数の画像を使って次の点を確認してください。
・画像が日時順に並んでいる
・縦横比が崩れていない
・日時表示が読める
・欠損画像があっても停止しない
・ログが保存される
・MP4動画を正常に再生できる
・YouTubeで扱いやすい形式になっている
実際の気象庁画像を取得できない場合は、
テスト用画像を作成して動画生成部分だけを確認してください。
テスト用画像を実際の気象庁画像であるかのように扱わないでください。
【作業完了時の報告】
作業が終わったら、次の内容を日本語で報告してください。
・作成したファイルの一覧
・採用した処理方法
・画像の取得元
・取得できた画像の枚数
・取得できなかった日時
・完成動画の保存場所
・動画の対象期間
・動画の再生時間
・設定を変更する場所
・実行方法
・残っている問題や注意点
不明な仕様を独断で決める必要がある場合は、
安全で単純な方法を選び、その判断を最後に説明してください。
では改めてまた次号!
文・楢葉なおよしn(非月刊エーアイマガジン編集長)
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