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【詩】「あのひとが行く山は」

私が俗世でもがいていると
あのひとは別の山を行く
わざわざ遠回りして
イバラの道を通って

私にまとわりつく泥など
きっと眼中にないのだろう
ただ星を仰ぎ
ひたすら頂を目指す

その山の険しさだけを
遠くに認める私
みんな見たことも
聞いたことすらない山

誰に何を言われても
そのひとはその山を行く
そのために生を受けたと
言わんばかりに

そのひとは俗世には
多くを残さない
気高さだけが周りに
ただ印象付けられる

私は知っている
そうした気高さが真に
森羅万象を
支えていることを

私は別の山の麓で
呆気にとられて無事を祈る
どうか孤高の鳩もいつの日か
砂の上で眠れますようにと

(最後までお読みいただき、ありがとうございました。)


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